「森田望智は一発変換できない」ナイトフラワー おたまさんの映画レビュー(感想・評価)
森田望智は一発変換できない
予告でまあハッピーエンドにはならないと想像はついたが、なんなんこのとっちらかりようは。
脚本家は話の顛末を観客に丸投げせず、張った伏線は全て回収し、広げた風呂敷は畳んでください。それができないなら脚本家を名乗るなって最近よく思う。
・ラストの思わせぶり発砲音は結局何やったん?
・元刑事の「おかしなこと考えてませんよね?」いやおかしな事考えてない人は拳銃買ったりせんねん。自分で売っておいて何の確認や。逃げ道確保のつもり?
・売人のリーダーがたまえに聞いた三つの質問なんなん?たまえはなんて答えたん?そこカットする意味がわからん。
・たまえの幼なじみはあのまま埋められたん?それならそれでそうわかるワンカットでも見せて?
・間接的にとはいえ、人を死に追いやった後悔とか自責が薄いのは「子供のため」?そこは人としてもうちょっと苦悩する姿を見せるべきでは?これでナツキへの同情心が一気に激減した。
・状況によるが、そもそも夫の借金を法的に妻が負う必要ないはず。ナツキ親子の置かれた状況はなにもかもが「悲劇性の演出」の小道具として「どや?可哀想やろ?」感が拭えず、どうしても現実との乖離があるように感じる。(仕事で少々関わりがあるので余計そう感じる)
作品ストーリーとしても、キャラクター、状況設定、どれも正直ツッコミどころが多すぎて感情移入出来なかった。
星2.5は森田望智の役者魂に対するリスペクト。
全裸監督で伝説のAV女優を熱演したときから注目してたけど、役の作り込みが半端ない。フィギュアスケート経験者らしいが、(名前先行とはいえ)アイスショーに出演する程度には滑れるようなので、アスリートとしての素養はあったのだろう。
格闘家としてのボディメイク、生育歴に問題があると一目でわかる立ち居振る舞い、行儀の悪さ、よほと研究したのだと見てとれるところが凄まじい。
全裸監督ですでに脱いでいるため、清純派としての縛りはない。これからが楽しみ。
夫の借金については、知らない人も多いし借金取りに迫られたら分からなくはない。
でも他は全面的に同意です。
3つの質問に関しては3つである必要性がゼロで、察するにも無理過ぎる。
終盤の散らかりが非常に勿体なかったです。
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。

