「血縁を超えた家族の絆、希望の光。 が、小説版も出している監督が映画では描かなかった結末へのヒントやサトウの生い立ちが「小説版では書いている」とパンフで言っていて実に潔くない。」ナイトフラワー ITOYAさんの映画レビュー(感想・評価)
血縁を超えた家族の絆、希望の光。 が、小説版も出している監督が映画では描かなかった結末へのヒントやサトウの生い立ちが「小説版では書いている」とパンフで言っていて実に潔くない。
どうしても「ミッドナイトスワン」と比較してしまうと、今回は家族みんなに希望の光があってよかった。
この展開なら、二人はもっと残酷な目にあってもよさそうなところだが、いくら落ちたからといっても、直接的な酷いシーンがなかったのは、草薙君には容赦なかったが、北川景子にはさすがにそこまでさせられなかったということか。
「ミッドナイトスワン」ではあまりにもかわいそうだったが、あれから監督もメジャーになった、丸くなった、大人になったということか。
組織のボスの主人公への対応が甘かった。
彼の母親への独特のこだわりに救われた。
結局、多摩恵の彼氏と、娘を救えなかったもう一人の母親だけが犠牲になった。
が、このままで済むとは思えない。
一見明るく希望的な結末のようだったが、簡単に足は洗えないだろうから、結局は「ミッドナイトスワン」のようになっていくのか。
北川景子もよかったが、森田望智の変貌ぶりに驚き。
とても「シティハンター」のヒロインと同一人物とは思えない演技が’素晴らしい。
田中麗奈の存在も印象的でした。
しかし、監督が「結末のヒントは小説の方に書いた」「サトウの生い立ちは小説版に書いた」とパンフレットに書いているのが引っかかる。
原作本を買えというのか。
実に潔くない。
せっかくの映画の感情が台無しになる。
それにしても、終盤の多摩恵への3つの質問と答えが実に気になる。
そこの内容が気が利いているかどうかも重要なのに、そこを観客に丸投げして手を抜いてる。
それこそ小説には書いたのか?
最近、一般的に、観客の想像にゆだねるというもっともらしい理由で、格好をつけたり、作り手側が手を抜いたりすることが多い印象がある。
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