「トワノヒカリ」ストロベリームーン 余命半年の恋 ブレミンガーさんの映画レビュー(感想・評価)
トワノヒカリ
余命映画は半年に1本ペースであるなーと思いながらも、今作はなんだか雰囲気が良さそうだったので鑑賞。
いや〜めちゃめちゃ好きでした。
余命映画の定番は抑えつつ、従来の作品では無かった視点からの展開だったり、泣かせにこずにじんわりと沁みる方に寄せてくれていたので余計な先入観無しで観れて良かったです。
恋の始まりが一目惚れっていうのも個人的にはズキューンとくるシチュエーションで、車の窓から子供を助けていた男の子にときめき、それまでは繕っていた笑顔から満面の笑顔になり、残りの人生に思いっきり生きてやろう!と光が灯るシーンがしっかり映像になっていて美しかったです。
友達作りというところでもデリバリーで来てくれた麗と運命的な出会いで長いお付き合いになるってところも青春してるなーと思いました。
高校での初顔合わせで思わず感情が声に出てしまって慌ててしまった萌が抜群に可愛かったですし、2人きりの空間でドギマギしているのも初々しいですし、焦りまくって速攻告白してしまい頭真っ白になる萌がこれまた可愛いですし、それに対してポカーンとなってしまっている日向もとてもキュンです。
そこからの体育館目一杯使った告白も超尊いですし、相手のことを尊重するあまり断る事を考えつつもやっぱりと踏み進む日向がカッコよくて、こんな告白のシチュエーションが実際にあったらなぁー!と思ってしまいました。
そこからの恋人ならではの距離で色々と遊んでいく様子は微笑ましいですし、手が触れるか触れないかの距離からの手繋ぎとかベタですけどめっちゃ好きで思わず声が出そうになりました。
一緒にストロベリームーンを眺めにいく時の青春感ときたらもうたまらなくて尊死しそうでした。
ストロベリームーンが登場した時はよく出てくれました!とストロベリームーンを讃えていました。
今作では萌の両親の視点があるというのが従来の余命映画とは違う点だなと思いました。
余命わずかな娘を想いながらも、娘の気持ちをたくさん尊重しての生活で、眺めの良いお墓が当たった事を喜ぶと同時に娘の死期が近づいているという残酷さもあったりとで胸がキューっとなりました。
日向との関係性なんかも一度は突き放しつつも、萌のためという事で日向と共に起こした行動なんか絶景すぎて最高でした。
病室のシーンで昂らせるのではなく、じんわりと、それでも確かに終わりに向かっていく容赦のなさを余す事なく描いていたところにも好感を持てました。
大人になってからの日向と麗視点があったのも素晴らしく、心のどこかで萌を想っている日向の表情も良いですし、一歩踏み出そうとしている麗の行動も良いですし、時代を超えて届く手紙で感動に持っていくところも素晴らしかったです。
大人になっても仲の良い友達と飲み交わしているところなんか超良いなと思いました。
ORENGE RENGEの主題歌は往年の名作の雰囲気を思い出させるかのようでしたが、この作品に合ってたかと聞かれるとちょい微妙だったかなと思いました。
好みの問題だと思うのですが、しっとりしたバラードの方が合ってた気がします。
多少のご都合展開はありつつも、その展開すらも眩しい方向へ向かっていく気持ちよさがありますし、たくさん笑えてたくさんジーンと来てとても良い映画だったなと思いました。
鑑賞日 10/22
鑑賞時間 9:50〜12:00
映画チケットがいつでも1,500円!
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