「若手俳優陣に感じる確かな手応え」ストロベリームーン 余命半年の恋 おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)
若手俳優陣に感じる確かな手応え
■ 作品情報
芥川なおの純愛小説「ストロベリームーン」を原作とした映画化作品。監督は酒井麻衣。脚本は岡田惠和。主要キャストは、桜井萌役に當真あみ、佐藤日向役に齋藤潤。その他、杉野遥亮(佐藤日向(13年後))、中条あやみ(高遠麗(13年後))、池端杏慈(高遠麗)、黒崎煌代、吉澤要人、伊藤健太郎、泉澤祐希、池津祥子、橋本じゅん、田中麗奈、ユースケ・サンタマリアらが出演。
■ ストーリー
幼い頃から病弱で、家の中で過ごしてきた桜井萌は、15歳の冬、医師から余命半年の宣告を受け、残された時間を全力で生きようと決意し、念願だった高校へ通い始める。高校で萌はクラスメイトの佐藤日向と出会い、彼に突然告白する。戸惑いながらもそれを受け入れた日向と萌は、恋人として少しずつ距離を縮めていく。二人は、好きな人と一緒に見ると永遠に結ばれるという満月「ストロベリームーン」を、萌の誕生日に共に眺めることを夢見ていた。しかし、その日を境に萌は日向の前から突然姿を消してしまう。物語は、余命という運命に直面しながらも「一生分の恋」を求める萌と、彼女の消失に戸惑いながらもその真意を追い求める日向、そして日向の幼なじみである高遠麗らの複雑な感情が交錯し、展開していく。
■ 感想
萌と日向の二人が織りなす切なくも美しい初恋の物語に、がっつりと心を奪われます。とにかく主演の二人の演技が素晴らしく、観る者を引き込んで離しません。特に、テレビドラマ「ちはやふる -めぐり-」で共演された二人が、全く異なる役柄を見事に演じ分け、新たな魅力を開花させている姿に感激です。改めて、その将来が本当に楽しみな若手俳優だと感じます。
互いを深く思い合う二人の純粋な気持ちがひしひしと伝わってきて、何度も涙が溢れます。二人の周りにいる人々も皆、優しい人ばかりで、物語全体が温かい光に包まれているようです。つい親目線で彼らの成長を見守ってしまい、ユースケ・サンタマリアさんと田中麗奈さんの演技にも、胸が張り裂けそうに引き込まれます。
余談ですが、コロッケ屋、豊橋動植物公園、医療センター、郵便局、居酒屋など、作中に見慣れた地元の風景がいくつも映し出されてびっくりです!映画の情景と現実の場所がリンクすると、よりいっそう高揚してしまいます。これはもう、すぐにでも聖地巡礼に出かけたくなります。近年、地元のフィルムコミッションが本当にロケ地誘致に力を入れており、感謝しかないです。
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