TOKYOタクシーのレビュー・感想・評価
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色々あって、女もつらいわ。
どうせ「パリタクシー」の二番煎じだろうからスルーしようかと思っていたら、NOBUさんやSAKURAIさんといった私が参考にしているレビューアーさん達が高評価。思い直して劇場へ。
11月22日(土)
MOVIX川口で「TOKYOタクシー」を。
基本ストーリーは、「パリタクシー」と同じだが山田洋次監督(脚本)によって背景に日本の歴史を絡めて上手くパリからTOKYOへのアレンジが行なわれている。
「パリタクシー」主演のマドレーヌを演じたのは歌手のリーヌ・ルノーだったが、本作は倍賞千恵子。
倍賞千恵子さんは紅白歌合戦にも歌手として出場している(70ジジイじゃなきゃ知らないか。私が小学生の頃だ)。
個人タクシーのドライバー宇佐美浩二(木村拓哉)は、娘が音大付属高校へ推薦を受けられると喜ぶが妻(優香)は入学金・授業料等で百万円が必要となるのを心配している。車検や家の更新と何かと物入りの時期なのだ。
私の娘も大学に推薦が受けられ受験の心配をしなくて良いと思ったら、いきなり美大に行きたいから美大の予備校へ通いたいと言われた時は少々ビックリした(昔の話だ)が、娘の希望を叶えてやりたいの親の気持ちは判る。
さくら、じやなくすみれ(倍賞千恵子)を葛飾柴又から葉山の施設まで送る仕事をぎっくり腰になった仲間(さんまの声だけ出演)に頼まれて夜勤明けにも関わらず引き受ける。これが宇佐美の人柄(頼まれて断らない)とラストの伏線となっている。
家を売ったすみれは、このあと住む葉山の施設へと宇佐美のタクシーで向かう。帝釈天前から出発し、すみれの思い出の地を巡りつつ車中ですみれの若き日(蒼井優)の体験を聞く宇佐美。
途中、ベンチで軽食を取った後、立ち上がるすみれにさりげなく手を貸す宇佐美。年寄りは手を添えてもらうだけで立ち上がるのが楽なのだ(私はまだ手を貸す方で借りる方ではありません。念のため)。
東京の住人から見ればいくらすみれの思い出の場所を巡るとはいえ、浅草⇒上野⇒渋谷⇒東京駅⇒新宿(都庁)と東京巡りの順路が??だったけど。
私の友人YYも「柴又から出発したタクシーが言問橋の後で雷門に寄るのはわかるけど、その後浅草橋のガードをくぐって人形の久月本店の前をまた浅草方面に向かってるなんて!タクシーの外を流れる背景は仕事で回ってた場所なのでほとんど何処を走ってるのか一目瞭然だったからちょっと方向がおかしいのでは?」と思ったとの事。
こういう事が気になると感動に水を差す。
若き日の思い出や過去の出来事を語りつつ、聞きつつ、お互いの事を知り、理解して二人の関係は深まっていく。途中、車中に宇佐美の娘から掛かってきた電話でねだられたシュークリームを買うためにすみれに促され横浜へ。二人で夕食を取り、やっと葉山の施設に到着する。
17時までにという予定を大幅に遅延して到着すると、施設の職員の対応が塩。
すみれは今夜だけはホテルに泊まりたいと願うが、夜勤明けで1日運転して疲れた宇佐美は「ダメです」と施設に送り込む。料金精算はまた後日という事で。
1週間後、シュークリームのお礼を兼ねて妻と二人ですみれの施設を訪れた宇佐美を待っていたのは意外な事実と驚きの手紙だった。
木村拓哉が普通のタクシードライバーを演じている。カッコいい訳でも、トガっている訳でもない。劇場で予告をやっていた「教場」とは大違い、娘思いのいい人でしがない個人タクシーの運転手だ。この事が珍しい。
すみれの入居する施設の職員の対応がありえない。いくら大幅に遅延したとはいえ、対応があまりにタカビー。現在の老人が入居する施設の対応とは思えない。
原作の設定のアレンジは上手く行っていた。東京大空襲やDV、息子の死は戦死から交通事故死に。
どうせなら、ラストも原作同様ではなく、もう一捻りあっても良かったと思う。そうすれば、ある意味原作とは別物になったのではないか。
あ〜、またまとまりの無い長いレビューを書いてしまった。
「パリタクシー」の時に私はどんなレビューを書いたかと思ったら、映画.comの登録前でレビューはあげてなかった。
普通
特に感動もなく、泣くこともなかった。
人に親切にすると、思わぬいいことがある。
でも、ものすごい金額の小切手をもらったら、躊躇しますよね?
原作のパリタクシーを観てみたいです。
"もの凄い映画を観てしまった"
私の感想はまず
"もの凄い映画を観てしまった"
でした🥹
映画館を出てしばらくは感動からくる動揺が収まらなかったほど
開巻間も無く始まる、倍賞千恵子さん演じる、高野すみれさんが生きた戦中戦後の風化寸前の語られない昭和史の影の部分
最初に立ち寄る言問橋の戦災慰霊碑で蘇る、東京大空襲の生々しく凄惨な記憶と風化の実感🍂
北朝鮮🇰🇵への帰還事業で行方不明になる在日朝鮮人の恋人の話が語る歴史の闇
(下手くそながら補足すれば、天国どころか地獄が待つ北鮮への帰還は国内右派も左派も官民一体で協力し、体よく嘘で固めて、在日朝鮮人を厄介払いする為の悲惨な結末を迎えることになる、日本政府も事実上後押しした帰還事業という歴史の闇)
物語の背景は戦後高度経済成長期、庶民の夢と希望が詰まった公団住宅での文化生活
横行する家庭内暴力が引き起こす女性や子供への虐待の闇
そして起こってしまう凄まじくショッキングな事件と顛末
そうした描写の度にゾクゾクしながら熱い涙が目尻に滲んでくるのを私には止められなかった
主人公すみれの人生を通して、闇の昭和史に光を当てながら、静かに、焦ることなく物語は一部の隙もなく進んでゆく
山田洋次監督は94歳で91作品目にこんな傑作を生み出すクリエイティブなパワーに驚き禁じ得ず、スタイルは傑作「幸せの黄色いハンカチ」と同じロードムービーで笑いと軽快さも見事
スタート地点は「男はつらいよ」の舞台の葛飾柴又帝釈天
続いて経由するのは倍賞千恵子さんのデビュー作「下町の太陽」の舞台となった墨田区向島
さくら➡︎すみれ
すぐに気付かされる、これは山田洋次監督と倍賞千恵子さんの作品と人生の集大成なのだと🥹
キムタクと蒼井優さんの抑制の効いた名演技にも拍手👏
この映画、表面だけで捉えればただの温かい人情咄にもなるが、寅さんとも共通な山田洋次監督作品の深層に流れる、貧しい弱者にトコトン寄り添う実は社会派監督の熱い想いが溢れ返る渾身の、これはもしや遺作のつもりなのか?と気づく自分
今年の私のベストに推してもよい本作
観るものに迷ったら、心からオススメします🫡
歳を取るって、こういうことなんだな
個人タクシーを経営している運転手の宇佐美は、85歳にもなる高野まゆみというお客を東京・柴又から神奈川の葉山にある老人介護施設まで送迎するという仕事をこなすことに。
神奈川に出発する前に東京のいろんな箇所を見ておきたいと告げた彼女の案内で、言われた通り車を走らせる宇佐美。車内で思い出話を始める高野の話を聞くうちに彼女の過去が次第に明らかになっていく。
タクシーでの旅を見ていくうちに分かることは、「場所には記憶が宿る」ということだ。
普段何気なく通っている橋も、80年前は戦争で炎に包まれ、そこから飛び降りる人がいたり、昔住んでいたアパートには、当時好きだった人と一緒に暮らしていて、「ああ、こんな時もあったんだな」と若い時の自分を振り返ることができる。
そんな思い入れのある場所に足を運ぶと、当時の記憶がふと蘇るのはさながらちょっとしたタイムスリップを経験できる。
街の風景は数年経てばだいぶ様変わりするし、建物も姿かたちを変えて生まれ変わる。ましてやその土地から離れて何十年もたてば、一見そこがどこだかわからなくなる。
しかし、久しぶりに訪れてもそうした記憶が呼び起こされるのは、生き物の中でも人間特有の能力でもあり、素晴らしいことだ。また、時系列がバラバラではなく、年齢ごとに体験した順番だったのも記憶をたどりやすく見ることができて良い。
一方で、柴又から神奈川の老人介護施設までの思い出の地を巡っていく旅は、自らの半生を振り返る過程なのだと分かる。
車での旅の途中、高野の思わぬ出来事に動揺を隠せないでいる宇佐美だが、あそこまで重い出来事はそう軽々と口にはできないと思うし、彼女が自分の病気はとても重いものなのだとわかっているからこそ誰かに聞いてほしかったと思う。
高野は自分の半生を振り返っていくうちに、彼女が自分の気持ちをはっきりしなかったゆえの後悔というものを感じた。韓国人の彼に対する想い、夫に暴力を振るわれていたときの悔しさ。
人間は暮らしていく中で、ふと何気ない言葉を言ってしまいがちだが、謝ることも大事だし、言わないと後悔してしまうんだな、と今更ながら実感した。
介護施設についたときに「あれもやりたいこれもやりたい」と必死に伝えるが、宇佐美は断固拒否する。
死ぬ間際にやりたいことを思いついても、死という運命からは逃れられない。高野は宇佐美に対して「自分の口で思いを伝えなきゃダメだ」としつこく言うところも、悔いは残すなという助言だと感じる。
木村さんと倍賞さんの両者の演技もいい。宇佐美は最初、高野に対して「はいはい」と聞いていたけれど、高野の思い過去を告白してからの2人の関係性が近づいていく描き方がとても丁寧かつ、繊細だ。不思議なことに彼らがまるで親子のように感じられる。いや、祖母と孫かな?
とても自然だし、全くぎこちなくないし、堅苦しくもない。そして無理やり感もない。だからこそすごく癒やされる。
非常に限られたスペースで織りなす話だけれど、だからこそじっくり見れる一本だと思った。
これもよかったけれど、オリジナル版と「女性の人生の深さ重さ」が全く違う。 エンディングの映像も。
良かったけれど、原作を知っていると、どうしても見劣りしてしまう。
女性の過去の物語と映像の深さ、重さが、全然違う印象。
原作版は、最初の相手とのダンスの幸福感が素晴らしかったし、生活の惨状はより痛ましく、犯行に及んだのも納得できるほどだった。
さらに原作版では、裁判から以降の、世間の男性と女性の反響・態度・風評もより丁寧に描いていたし、その後女性解放の運動に参画し大きく貢献した有名人だったこともとても重く重く描かれていた。
ネイルサロン経営で大成功、以上、とはとてもとても比べ物にならない。
女性の歩んできた一生の重さ深さがあってこそのラストだった。
それに伴って、ラストシーンで二人で踊ったダンスの暖かさ、幸福感も、原作版のほうがより大きいもので、その映像自体も弱く感じた。
もっと女性と時代を深く強く描いてほしかったと思う。
客席は高齢の方が多く、いちいち声を出して笑ったりする人もおられたのに、ほっとしました。
山田監督は以前から、ただ沈黙のまま映画が見られるのではなくて、昔のように、大声を出して画面の寅さんに突っ込んだり笑ったりしてほしい、と言われていたのを思い出しました。終映後は、方々から良かったねぇという言葉が聞こえ、その点に関しては本当に良かったと思いました。
温かく切ない
前に予告で見て「なんかいいな」って思って見に行きました
85歳のすみれさん
いろんな人生経験を積んでとても強く美しい女性でした
宇佐美さんは家族のために働く普通のお父さん
木村くんのこういう役すごく良かった!
私は亡くなった祖母から戦中、戦後の話を良く聞いていました
東京大空襲や在日朝鮮人が親戚の家に出入りしてたなど映画と重なる場面がたくさんありました
すみれさん、子供を守るため犯罪に手を染めたけど「私は反省してない」って台詞は痛快でした
最後があっさりしすぎだし結末予想はついたけど、いやいや見て良かった!
相続税大変だよーと要らぬ心配をしました(^-^;
こういう映画をいいと思うようになったのは私も年取ったってことかなぁ
しかし木村くんの作品にはさんまさんが出ること多いですね
予定調和の安心感。映画「東京タクシー」
娘の学費をどう捻出しようかと悩む、個人タクシーの運転手浩二(木村拓哉)。そこに、(多分)高級老人ホームへの入居が決まった天涯孤独なマダムすみれ(倍賞千恵子)からの「ロング」の依頼が入る。・・・といっても、仲間の請負仕事だが・・・。すみれの辿るルートは柴又帝釈天から葉山(湘南)まで・・・、GOで検索すると3万5千円前後と出る。それも、思い出の街を巡ったり食事をしながらだ。かなりの金持ちか?無賃乗車前提の確信犯かのどちらかだ?すみれは自分の数奇な人生を浩二に語る。始めは、おざなりに対応していた浩二だが、話しが興味深かったのか?次第に真剣に耳を傾けるようになる。そして、二人の距離はドンドン縮まって行く。
・・・ここまで話しを聞けば、「これは運転手の浩二の苦境を助ける金持ちマダムの話か?」と相場が定まる。話しの途中マダムが貧しい環境に身を置いていたり、結婚後も不幸な境遇に見舞われ、挙げ句の果てに懲役まで・・・、という話があり、「これはマダムからの援助は難しいか?」と思わせる部分も有るが、出所後、ネールアーティストの草分け的な存在になる話しに至ってからは・・・もう結果は明らかであり、後はその運転手に対する援助が・・・法外なチップか?はてまた、財産分与か?と言う事に絞られる。結末は、ほぼ思った通りだ。
全くの予定調和!・・・それでは、こんな予定調和はつまらないか???と思えば、全くそうではない。寅さんのシリーズは勿論、幸せの黄色いハンカチ、数々の藤沢周平モノ等々・・・、山田監監督の作品は、結末で驚かせると言うよりは、観客が求める結末へ如何に感動を持って導くかに勝負をかける作り方がその真骨頂であろう。これで十分楽しめる。
さて、キャストである。主役は、倍賞千恵子演じるすみれで間違いは無い。問題は、ワキに回った木村拓哉である。初期の作品を除けば殆どが主役で有る。木村拓哉の為の映画に出続けている役者である。山田監督は、この存在感の強い役者をワキに使った。・・・私は、これは成功だったと思う。相手は倍賞千恵子である。私は、倍賞千恵子の出演作では「駅・ステーション」が大好きであるが、この作品では名優高倉健のワキに回って、素晴らしい演技を魅せたと思う。本作では、自身が主役で有る。ここでは、木村拓哉と云う存在感の強い役者の特長をしっかり引き出しながら、自身が主役で有るという主張も十分であった。流石は、ベテランの大女優である。それに対して、木村も自分の存在感を出しつつ、ウケの芝居がしっかり出来ていたと思う。木村の可能性がまた広がった。
予定調和が過ぎるし、かなりのご都合主義の展開ではあるが、その単純さを楽しめる鷹揚さが観る方に有れば、良い気分で劇場を後にできる・・・そんな秀作であった。
心沁みれる人間ドラマ
一見見ればストーリー性が若干弱い話ですが、実は人間関係、家族関係、男女の付き合い、DV、老後の生活、お年寄りの孤独などいろんな話題もそれなりに感じられました。それに特に力入れて感じさせるではなく、自然的に心が揺さぶれるのは個人的に好きです。
特に、ドライバーさんとおばあちゃんにとってもあまりにも素敵な一日が終わったら、普通の生活はちゃんと向き合う必要があるというギャップ感は私たちの生活かなあと思わず感じちゃって素晴らしかった。
想像を遥かに越えるお婆さんの人生
倍賞千恵子さん、木村拓哉さん出演、さんまさん声だけの出演。
東京タクシーと言うことで、タイトルに引かれて鑑賞。
自分も東京でタクシードライバーをやってる身から興味深く見ました。前情報は、一切なしで。
都内を走る場面は、ほぼほぼわかりました。出発が帝釈天とは、山田洋次監督らしい。終着点が神奈川県葉山と結構な長距離。通常なら2時間も有れば到着しますが
この映画では、約9時間かけて到着します。
この長い時間の中で、お客様の倍賞千恵子さんが等身大で人生を振り返り、その話を木村拓哉が、聞くという流れです。倍賞千恵子さんの若かれ時頃を蒼井優さん。
この若い時の人生が尋常ではなかった。想像を遥かに越える人生でした。見ていて、「まさか、まさか」って思いながら見ました。昭和の時代のあの事件を思い出しました。ここがピークでした。
このあとは、よく復活して成功を収める物語、木村拓哉家族の伏線もあり、最後は、想像した通りでした。
あとから、じわっと染み入る良い映画と思いました。
しんみりとする。
倍賞千恵子と木村拓哉、ちょうどいい年頃で共演。倍賞千恵子はいいお婆さんになったし、木村拓哉も若い頃のとんでもないイケメンのトゲトゲした感じがなくなった。
最後は予定調和で終わるけど、すみれの半生は思っていたよりハード。まさか殺人未遂で刑務所に入ってたとは。社会問題を入れてくるのは山田洋次らしい。
でも一人娘の100万円の学費を出すのにあそこまで困るかなあ、と思う。個人タクシーとパートの共働きなんだから。300万円ぐらいだったら真実味が出たような気がする。
ゆっくり見て心の落ち着く映画でした。
原作も寅さんも知りません
どちらかと言えば残念でした。
まず、流れとして1人の女性の人生を街を巡りながら紐解く。そしてタクシードライバーは、その人生に感化されてお互いに学びを得る。
早押しクイズが如く分かる良いストーリーです。想像できるストーリーだと上回る工夫がより必要かと思いますが、そうでなかった。
悪かった点は主に2つ。
1つ目は描写に葛藤と正当性少ないこと。大罪を犯す時と大金を受け取る時。
大罪を犯す時に他の方法があったのでは、と思う描写でした(正当性のある犯罪があるとは言いませんが、大なり小なりがあると思います。)
また、大金を受け取る際も葛藤なしに、関係値もあれだけで即座に受け取ると見える描写はどうかと。
2つ目に2人の人生の交わり方が薄かったこと。
タクシードライバー側が「妻を大切に(元々劣悪な関係じゃない)」
「お金を気にするな(結局最後貰ったのでペケ)」
「人を突き放すな(施設にあまりにドタキャン遅刻で迷惑だし、キムタクも言ってるけど色つけて次の日でも無理にでも呼べば良かった)」
と、交わり方が薄く感じてしまいました。これも無理に上げた感じで、交わりは副次物のように感じられました。
良かった点は、正にそれ以外です。この悪かった点を除けば、演技力や大まかな流れで、3丁目の夕日ぐらいの最高の作品になったと思います。
悪かった点を除くだけでそこまでの可能性を感じさせられる作品は少ないと思います。
オリジナル版と比較するのは無理があるかも?!
今日夫婦で観た「TOKYOタクシー」は上手く日本版にアレンジしてありましたね。
さすがに脚本の出来はよくタクシー内の会話もスムーズに進行してました。
特にオリジナル版にはないちょこっとした仕草でその役柄を表すところなんて
流石ですよ!例えば奥さんの鼻についてしまったホイップクリームをキムタクが微笑ましくとるところとか、奥さんの可愛さが見てるだけで理解できる!
山田組の色んな役者さんがちょい役で出ていたけれど、小林稔侍があんなに老けてしまうとは!!
ケーキのキャンドルを吹き消す音しか聞こえなかったのが残念!
何か一言でもいいから(例えば「施設に入らなくてもこんなに家族が見守ってくれるのが嬉しいなぁ!」とか)セリフを喋らせて欲しかったなあ!さんまもしのぶも電話の声だけでも出演してるくらいなんだから!
好きだった「全ては君に逢えたから」では賠償千恵子と共演で渋いカッコ良さに憧れたものだけど。
みんな歳とっていくんだよなあ!(自分もそうなのか!!)
オリジナル版と比較するのはやはり背景や設定に違いがあるからやめるべきかも?!
でも柴又から出発したタクシーが言問橋の後で雷門に寄るのはわかるけど、その後浅草橋のガードをくぐって人形の久月本店の前をまた浅草方面に向かってるなんて!タクシーの外を流れる背景は仕事で回ってた場所なのでほとんど何処を走ってるのか一目瞭然
だったからちょっと方向がおかしいのでは?思いながらの東京巡りでしたね。
特に上野不忍池の後に渋谷に向かってから東京駅に戻って東京タワーから新宿に行くなんて!??
渋谷に行くくらいならあのおばさまなら銀座に絶対立ち寄るはずなのに!(笑)
とまあ粗探ししながらの鑑賞で泣けることはなかったけれどこの話に初めて触れる人には感動物だとは思いますよ!
賠償のセリフで一番印象に残ったのは「あの時代DVなんてなかったからねえ」という部分!
そう言えば自分も子供の頃は親父に何度もぶん殴られるのが当たり前の時代だったから!
あっ、手紙と共に添えられていた小切手の金額がはっきり見えなかったのだけれどあれは1000万円ではなく一億だったような?!
山田洋次+倍賞千恵子でロードムービー
祝日にイオンシネマで
予告編の八味地黄丸でひと笑いした
山田洋次+倍賞千恵子でロードムービー
フランスのヒット作を下敷きにしていると
よくないわけがない 泣くために観よう
キムタクもついに山田洋次作品かなんて思ったら
武士の一分というのがあったと
あぁそうか 観ていない
最初の配役テロップで蒼井優と…
結論 ほぼ主役だった
と 迫田孝也 わりと好きな俳優
今回はひどい目に遭ったな
でっちあげでもかなりな役どころだった
極めて個人的なのだが
あぁこうじさん…次男ね というセリフには
笑ってしまった
優香の役の台詞まわしはがいかにも山田洋次だった
ありそうだが 実はちょっと現実と遊離している
笹野高史のちょっとした立ち回りの昭和感とかも
キムタクが納豆をかき混ぜながら
娘の推薦入学を喜んだり
高校の入学金とか授業料に悩むところ 絶妙にいい
柴又スタートだというので
ストーリーはさくらの老後を想像していたのだが
全然違った かなりハード
少し前に観た吉永小百合のこんにちは母さんと
重なるところも複数
・東京大空襲の描写(絵が出てくる)
・教会
・昔の恋バナをあけすけに語る
一応東京に住んでいた身からすると
出てくる名所の順番で ん?というところが
渋谷と新宿の順番が違うのでは
渋谷で道玄坂を上っていたような
そしたら246に入ってあとは西に向かうのでは
なんて考えられたのも楽しかった
横浜のレストランはニューグランドだろうか
小林稔侍がチョイと 前田吟も出てほしかったな
あ さんましのぶも仲良く(?)共演してたな
あとマキタスポーツも出ていて嬉しかった
ラストはまぁファンタジーということでよし!
原案のパリタクシーも観てみたいと思った
(帰りにレンタル屋に寄るも見つけられず)
昨日昼のキムタクのラジオに倍賞千恵子が出ていて
踏切一時停止シーンのエピソードを語っていた
帰りに本屋でキネ旬特別号を立ち読みしたら
やっぱりその部分に触れていて
倍賞の父親が秋田出身だと知る 嬉し
ということはミツコも…
あと監督はキムタクと高倉健を重ねていたと
二人ともデニムの上下だったと
そういえば幸せの黄色いハンカチもロードムービー
主人公の過去… 倍賞千恵子だし
終了後まだ10時半
ちょいとイオンをぶらついて
あとはいつもの公園で缶ビール2本と自作弁当
公園飲みは今年最後かな…
本日もいい休日だった Gジャン買おうかな
観て幸せになる作品じゃないと映画を撮る意味がない、と言うが。
「観て幸せになる作品じゃないと映画を撮る意味がない」という趣旨のことを主張する、山田洋次監督の作品。
2022年仏公開の「パリ・タクシー」の舞台を、パリから東京に持ってきたリメイク。
人生の終末期を迎えた高齢女性すみれを倍賞千恵子、タクシードライバー(浩二)は木村拓哉が演じる。
葛飾柴又に、タクシー運転手が突然代わって、すみれを迎えに行った浩二は、経済的に少し困っていて(娘の学費がきついなど)、一見愛想が良くないが根は人情味あふれる人で
高齢女性すみれの思い出の場所を、都内⇒横浜⇒葉山 と巡っていくうちに
とんでもない思い出話にだんだん共感し、引き込まれていく。
すみれが幼い頃の言問橋の思い出を語るところは、自分もまだ生まれてないので
まさか言問橋で戦時中大悲劇の起こったことは知らなかった。
20歳になったすみれは、
在日朝鮮人と恋に落ち、でも男が朝鮮建国のために国に帰ってしまい、
その時おなかの中には男の子がいて、
生んでしばらくお母さんと育てていたが、やがて小川という男と再び恋に落ち、
小川は最初は「子供も自分の子として面倒を見る」と言っていて結婚したが、
次第にDVが激しくなっていき、ある時子供にも大きなアザを見つけると
もう我慢できず、小川の局所をやけどさせ男性機能を失わせてしまい
懲役9年の判決を受ける(育てていた男の子はその間に交通事故で死ぬ)。
現在の話に戻って、
横浜では美味しいというシュークリームを買い、
その頃にはもう打ち解けていたので、横浜のホテルで素敵なディナーを浩二とすみれが一緒にとる。
そして葉山の老人施設に遅れて到着し、おばあさんのすみれが
「暗くて今ここに入りたくない。さっきの横浜のホテルに泊まる」と駄々をこねるが
浩二は「それはできない」と常識的なことを言って、
ふたりを自動ドアが隔ててもう入れなくなってしまうが、これが最後の別れとなる。
一週間後に、未払いだったタクシー代の徴収と、浩二の奥さんにもすみれに会わせるために
奥さんと一緒に老人施設を訪れるが、その時にはすみれは心臓発作で死んでしまっており、もうこの世にはいない。
驚く浩二たちの前に、司法書士阿部(=笹野高史)が現れ、遺書を預かっているという。
遺書を読むと続きで小切手も入っていて、1000万円と額が書いてあって学費問題もクリアーで、ハッピー(?)エンドという話だった。
一応幸せを感じる映画だが、もうちょっと本当に幸せを感じたかったので、3.5点。
ちょっとおとぎ話感が強すぎかな?
笹野高史は昔から山田組と言っていい存在で(人を寄せ付けなかった渥美清と話ができた貴重な存在)、大河ドラマでは豊臣秀吉を演じ多方面で大活躍し(今年だけでも「ババンババンバンバンパイア」とか「港のひかり」など)、「どんな役にもカッコよさがある」ことを物事に取り組む姿勢としており台詞の裏に隠された役の深みを知るために台本の余白部分には担当役の履歴書を自分なりに書き込んでいるとの話通り、
いつ見ても安定感のある、でも意表を突いた演技をしている。もっともっと見たい俳優さんだ。
まあまあ
この映画もし別の監督が作ったらぐんと良くなってたんじゃないかと思わされた。倍賞千恵子演じるすみれの会話パターンが決して嫌みはないんだがやたら恋愛や男女の話ばかりで人のいい男好きばあちゃんみたいに見えたしタクシー運転手に「奥さんを愛してるんでしょ?愛してるって言いなさいよ~」とか聞いててしらけたし、最後施設に入りたくなくて例えそれが変な意味でなくとも「今夜あなたとホテルにとまりた~い!」には興醒め。すみれの若い頃の旦那が毎回セックスしようとせまるシーンも多過ぎて「またかよ」でしつこい。最初はつまらないなぁ~と思いながら見ていたが後半それなりに泣けるシーンもありうまくまとめあげていきエンドロールがでるときには沁みてきて最終点数をなんとかあげた。タクシーから見る景色は美しいしキムタクがこういう役ってのもなかなかよかったものの映画の作りとしてはいまいちだったな。
車寅次郎には
『さくら』さんと『すみれ』さんという双子?の妹さん達がいるという事を知りました^_^
男はつらいどころでは済まされないホラーのようなシーンもありましたが楽しめました^ ^
楽しかった。ネタバレ含む
フランス映画『パリタクシー(原題: Une belle course)』のリメイクで、まさかの倍賞千恵子さんと木村拓哉さんの共演(『ハウルの動く城』のソフィーとハウル以来!)ということで、公開直後からかなり話題になっているじゃないかなって思います。
映画『TOKYOタクシー』で、私が心を動かされたのは、やはり「木村拓哉さんの新しい一面」と「倍賞千恵子さんの圧倒的な存在感」のようです。
1. 「普通のおじさん」を演じる木村拓哉さんへの賞賛
これまでの「何をやってもカッコいいスーパーヒーロー」的な役柄ではなく、生活に疲れ、少し不機嫌で、金銭的な悩みも抱える等身大のタクシー運転手・宇佐美浩二を演じたことが他の方のレビューを見ても高く評価されています。
木村さんのキラキラを封印した枯れた演技が逆に色っぽいし、ラスト、独りでハンドルを握りながら涙を拭うシーンにもらい泣きしました。
山田洋次監督が引き出した新しい木村像がこの映画の大きな見どころに感じられました。
2. 倍賞千恵子さん(マダム・すみれ)とのケミストリー
85歳の乗客・すみれ役の倍賞千恵子さんの演技は、かわいらしくも壮絶な過去を背負った重みがあり、圧巻でした。
ジブリファンの私は「実写版ハウルとソフィーの再会」なんて思い胸を熱くしました。
狭いタクシー空間での二人の会話劇だけで物語を引っ張る構成は、役者二人の力量があってこそ成立していると思います。
3. フランス版との違い・山田洋次監督らしさが満載です。
原作『パリタクシー』のエッフェル塔やシャンゼリゼ通りの風景が、本作では「柴又帝釈天」や「変化する東京の風景」に置き換えられ、見事なローカライズがなされています。
出発点が「柴又」である点(『男はつらいよ』へのオマージュ)。
すみれの回想シーンで描かれる「昭和」の風景と、現代の対比。
これらが私の涙腺を刺激しました。
4. 結末の温かさと切なさ
目的地である葉山の高齢者施設での別れのシーン、そしてその後の展開。原作を知っている人でも、日本版ならではの湿度のある情緒的な演出に涙しました。
個人的には、木村拓哉さんが山田洋次監督作品に出るのは『武士の一分』以来ですが、年齢を重ねた今だからこそ出せる哀愁が、タクシーの閉鎖空間とマッチしていたのではないかと想像します。
胸が詰まる想いに涙、ハウルの動く東京タクシ-!
先日、パリタクシ-を事前に観てチェックしてから
今日は「TOKYOタクシー」を鑑賞しました。
内容展開は大体同じ流れではありますが、日本人向けな内容に詳細は変えてあり違和感なく楽しめる様に成ってます。
兎に角、脚本は素晴らしいですね。流石 山田監督作を感じます。
場内、そんなに多くの方の来場ではありませんでしたが、
隣席列の女性はかなり泣いてましたね。
最後の届けた施設での別れが、 昔 認知症の親を施設へ入れた時の事を思い出しました。本人は認知症なので良く分かって居なかったようですが 荷物を施設の方に預け、車に残された親を振り返って見た時、 今作品と同じ思いをしたのを覚えています。
自分でどうする事も出来なくて、ただ入る事を分かって居ても 認知症の振りをしているしか無かったのかも知れません。
倍賞さんの言うセリフで ”今日はさっきのホテルにでも泊まりたいわ” この思いが凄く 凄く 分かるんです。
ここの場面は パリタクシ-には有りません。
今作脚本の 本当に素晴らしい 展開の一つだと感じます。
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(展開流れ)
東京住まいの独居老婦人が、或るタクシ-に乗って都内を色々と懐かしく巡る。
それは彼女の長い人生で節目となる想い出の場所であった。
向かう先を言われるがままに車を走らせる運転手。彼もまた日々家族に生活に問題を抱え悩みながら生きてきた。ご婦人と運転手、互いの身の上話をしながら親睦を感じ得る。
途中、到着時間の都合で 二人で食事する事に成るが、彼女にとってそれは忘れられない思い出に。
そして夕日に染まる街並みを抜けて最終の目的地へ~。
やがてタクシ-は或る海辺の施設へ着く。そこは彼女が入る介護施設であった・・・。
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(MC)
高野すみれ役:倍賞千恵子さん
(若い時代):蒼井優さん
高野信子(すみれ母)役:神野三鈴さん
宇佐美浩二役:木村拓哉さん
宇佐美薫(妻)役:優香さん
宇佐美奈菜(娘)役:中島瑠菜さん
小川(すみれ結婚相手)役:迫田孝也さん
キム・ヨンギ(すみれ初恋相手)役:イ・ジュニョンさん
阿部誠一郎(司法書士)役:笹野高史さん
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(パリタクシ―と変えてある主な所:)
・初恋相手は軍人。
・内縁の暴力夫は板金溶接工。
・内縁の暴力夫の股間をバーナ-で焼く。
・息子は母の刑務所入りを恥じている。戦場カメラマンで命を落とす。
・交通違反で免許取り消しの大ピンチ。女性警官と内輪な話をする。
・老婦人の駆け込みトイレ、違法駐車で渋滞。
・最後の手紙は屋外で手渡し。
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タクシ-で東京の街並みを観れる所や、
長い距離を走って横浜へ向かう所、二人の会話、食事など
そして 宇佐美の家庭内お金の事情や、家族と高野夫人とのかかわり方など
日本向けに上手く設定は置き換えて変えられています。
この映画作品のポイントは
身寄りの無い独居老婦人が 一人寂しく介護施設に向かう所に在ります。
何故 身寄りが居ないのか、本人はどういう状況なのか、
とても映画だけの話とは思えません。実際に同じ様な境遇の方がいらっしゃると思うのですよ。
もしも親身に成れる誰かが一緒に傍に居て 施設へ行ってあげる事が出来るならばと、そう想います。
偶然にも、映画館ロビ-に車椅子の老婦人と多分その娘さんが 映画チケットを購入されてました。どうやら車椅子での席の購入が分からなかった模様。
多分 今作は同じようにご年配の方が多く 付き添いの方と来場されると思います。今一度 劇場側も上手く案内できるように お願いしたいものです。
ご興味御座います方は
是非、ご家族揃って劇場へどうぞ!!
ベタな感じが安定感あり
パリタクシーは観てないけど、ラストは想像していた通りでホッとしました。倍賞千恵子さんの大ファンなので観ました。まさかの犯罪者にはぶっ飛びましたが、映画としてはありかなと。キムタクさんらしい演技もなかなか良くて、安定した映画でしたね。なんと言っても『さくら』の故郷からのスタート。あの頃の『さくら』はとても綺麗でしたよね。『すみれ』さんも素敵でした。またまた笹野高史さんで安定した映画になりました。映画界で無くてはならない存在ですね。
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