TOKYOタクシーのレビュー・感想・評価
全305件中、21~40件目を表示
昭和は悪い部分もあったが懐かしい
すみれは最後に自分の半生をきっと誰かに話したかったんだろうと思う。
そのまま昭和の戦争の叶わなかった恋や歴史や家父長制への苦しみ、それをなぞる様なすみれの半生の話。タクシー運転手の塩対応。ちゃんと応じてやれ。
ちょうど東京から横浜へ通りかかる頃。
すみれが息子を失い何度も死のうと思ったが、死ぬことができなかったと涙する。
「すみれさん、死なないでよかったんだよ」
この声がすみれとっては赦しになったのだなと、少し涙。
ベイブリッジの風景と横浜の夜景を見ながらここで映画のマジックを感じました。
すみれが亡くなったことを知り、すみれの願いを叶えてあげなかったことを後悔する運転手。
人って、後から考えて取り返しのつかないことをしてしまうことってあるよね…本当に取り返しがつかない。
山田洋次監督は御年94歳か。
自分の半生をすみれに重ねられたと考えると、趣のある映画だなと思いました。
山田洋次が凄すぎる
倍賞千恵子とキムタクの年の差カップル、そして山田洋次とくれば見逃す手はない。
それにしても91歳の監督の映画とは思えない上出来の作品であることを先ずは言いたい。
倍賞千恵子が85歳と言うと1940年の昭和15年生まれ。まさに戦後世代であり、彼女と演じる役であるスミレさんの人生を通して戦後の東京を語って行く。
これは山田洋次と倍賞千恵子の自伝でもあるので、リメイクでありながらも誰にでも真似出来ないオリジナル作品なのだ。
キムタクは何をやってもキムタクとその演技を批判されているが、これは大スターである証であり特権。山田洋次はそれを上手く活用してキムタクにしか出来ないと同時に彼のベストパフォーマンスを引き出している。
ラストの展開は予想していたとは言え、必要最低限の分だけ渡して残りはユニセフなどに募金してもと思ってしまうが、キムタクに今は亡き息子の面影を感じたのだろう。
確信は無いけど、どことなくこの映画そのものが遺言に思えてしまう。
ビートルズのイエローサブマリン音頭。
果てしなきキムタクシー
原作「パリタクシー」未見。キムタクシー。言いたかっただけ。
木村拓哉さんが運転する個人タクシーが倍賞千恵子さんを乗せる話。タクシー車内の個室の会話劇と思いきや、倍賞千恵子さんが戦後どのように生きてきたかを自分語りするドラマがしっかり目に入る。
オチは何となく想像したとおりに着地するのだが、途中からきっちり泣かされた。
戦後の時代の波に翻弄され救われることのなかった人生と、平和な現代日本の個人主義が交錯し、お互いに認めあい、慈しむ姿が美しく、切ない。
同じようなシーンを思い出した。「果てしなきスカーレット」。スカーレットが倍賞千恵子、聖(ひじり)が木村拓哉、渋谷スクランブル交差点のタコ踊りが横浜みなとみらいの夜景だ。
現代を生きる我々は、後に続く者たちに、何を残していけるのだろうと考える。
やっぱりお金か。お金なのか。
女もつらいよ。
最期に何をしたいだろうか
山田洋次の名人芸
ハウルコンビ
安心して観てられる
パリタクシーは視聴済みです
静かな夜の行き先は、最期に涙がとまらない物語だった
94歳山田洋次監督に乾杯
「パリタクシー」を観てるし、ドライブ終着地が地元葉山ということもあり、観てきました。
キムタクはふだんスルーしているけど、この作品ではちょっと情けない中年おじさんを好演し良かったです。倍賞千恵子さんはしわくちゃでしたが、チャーミングでネイルがとてもきれい(今年のネイルオブザイヤー受賞とのこと)。
原作と比べると山田洋次監督らしく人情劇が前面に出て、良くも悪くも角が取れた感じ。
都内のドライブシーンが行ったり来たりと不自然でしたが、観光ロードムービーと思えば仕方ないかな。「葉山」のロケ地は佐島と秋谷だったから正確に言えば、葉山ではなく横須賀。柴又から横須賀までと言うより、柴又から葉山までの方が、旅情をそそるんでしょうね。すみれさんの佐島の部屋から洋上の満月が見えるのも、方角的にちょっとありえず、たぶん特撮。いくら何でも教会で南無阿弥陀仏とは言わんだろう、などと色々気になる点がありましたが、良く言えばファンサービスなんでしょう(悪く言えば商業主義だけど)。
最近、山田洋次監督が書いた小文を「学士会報」という冊子で読みました(監督は東大法学部卒)が、きわめて知的で論理的に日本政府の芸術振興策を憂い、(アニメでなく)日本実写映画に対する深い愛を熱く語って、ばりばり現役でした。ぜひ、クリント・イーストウッドみたいに百歳まで頑張ってください!
2人の息がピッタリ
山田洋次監督の作品はいろいろ見てきましたが、「パリタクシー」が原作ということで、どのような作品になるのか興味をもって、本作を見ました。山田監督の映画は「男はつらいよ」のように、フランスのお洒落な映画とは真逆なのですが、監督らしい人情味のある作品に仕上がっていました。とにかくキムタクと賠償千恵子の息がピッタリ合っていて、たった1日の出会いなのに、昔からの知り合いのような2人の交流にほっこりしました。戦中戦後の時代背景も、しっかり描かれていたので、昭和30年代生まれの私は、懐かしさと切なさを感じました。蒼井優の演技は、昭和の時代が体感できるようで、とてもよかったです。「パリタクシー」は「東京タクシー」の後に見ましたが、東京の下町とパリの景色の違いや主人公2人のキャラクターの違い、日本とフランスの歴史の違いなど、両方を比べながら鑑賞できて面白かったです。
東京の歴史とファンタジー
全305件中、21~40件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。









