TOKYOタクシーのレビュー・感想・評価
全216件中、121~140件目を表示
軍配は「パリタクシー」かなぁ
数年前に「パリタクシー」を観ていたが、最近も再上映していたので、復習のつもりで鑑賞。その流れで本作を観た。どんな展開でラストまで繋がるのか楽しみだったが、パリタクシーの方がよかった。タクシードライバーとその客である高齢の女性、その2人をメインにストーリーが展開されるが、本作品は出演する俳優の数が多いように感じた。
まずは、木村拓哉が演じる宇佐美の娘は不要。話の中に出るだけでよい。緊急事態でもないのに、仕事中の父親へ電話を掛けるなんて「パリタクシー」にはなかった。配給会社の「松竹」に対しての忖度か?
それから、誕生日を祝って貰っていた小林稔侍もいらんなぁ。
老婦人の身なりは、みすぼらしい方が良かったと思えてならない
倍賞千恵子と木村拓哉のアンサンブルは楽しめるし、柴又の帝釈天から始まる小さな旅の物語は、「寅さん」に対する郷愁を掻き立てる。
フランス映画の「パリタクシー」のリメイクだが、序盤から、東京大空襲だとか、在日朝鮮人の帰還事業だとかのエピソードが盛り込まれて、邦画としてのオリジナリティーが感じられた。
老婦人の凄惨な過去が、比較的早い時期に明らかになったところで、もしかしたら、バブルの崩壊とか、東日本大震災とかに関連した、更なる苦難が語られるのかとも思ったのだが、中盤以降に、あまり日本らしさが感じられる展開がなかったのは、やや物足りなかった。
老婦人が「殺人未遂犯」になった経緯にしても、息子に手を上げた夫を許せなかったことは理解できるものの、妻や息子が、それほど酷い暴力を受けていたようには見えなかったし、「そういう時代」であっただけに、彼女の行為に爽快感を覚えるどころか、「いくら何でもやり過ぎだろう」と思えてしまう。
何よりも、彼女が、最初から裕福そうに見えたのは、だから、運転手は、彼女に親切に接したのだということになるし、ラストの展開も容易に予想できてしまうので、失敗だったとしか思えない。
終盤に、彼女がネイルサロンの経営で成功したということを明らかにするのであれば、サプライズを演出するためにも、彼女はみすぼらしい身なりをしていた方が良かったのではないかと思えてならない。
運転手の親切も、確かに手厚いと思えるのだが、徹夜明けで無愛想だった運転手が、どうして老婦人に親切にしたのかがよく分からなかった(身なりが良かったから?)ので、例えば、老婦人を自分の母親と重ね合わせたからといった理由が示されたならば、彼の行為にも説得力が増したのではないかと思われる。その他にも、妻や娘のことだけでなく、彼が、いつから、どういう理由でタクシーの運転手になったのかということも気になった。
それから、都内の道順がおかしいのではないかと思ったり、みなとみらいで食事をして、元町でケーキを買っていたら、とても葉山まで1時間で行くことはできないだろうと突っ込みを入れたくなったのだが、こうした映画を楽しむためには、そうした、重箱の隅をつつくような野暮は慎むべきだと自らを戒めた。
リメイク
『パリタクシー』が好きだったのでリメイクのこちらも観賞。良かったです!
山田洋次監督の映画は寅さんと釣りバカ日誌を何本か観たことがあるけど、懐かしい雰囲気を感じたし、自然と温かい気持ちになるんだよな。
倍賞さんの話し方がどんどんかわいらしくなってきて、キムタクの受け答えもどんどん人間味が出てきて、1日の終わりがここまで名残惜しくなるとは思わなかった。
タクシーの運転手と乗客という関係性から、お互いを知り心が繋がっていく過程が素晴らしくて。彼女にとっての最高の一日が、彼にとっても忘れられない1日となった。まさかの結末に涙が溢れ、人生とは温かく美しいものだと感じた。今の時代にこそ観て欲しい。
今作は倍賞さんがどんどん話を展開していって、キムタクが抑えた受けの芝居をする場面が多いんだけど、なんだかそれが凄く新鮮だったな〜。キムタクが運転していない時の素の感じもまた良くて、同僚役の明石家さんまさんとの電話シーンや妻の優香さんとのシーンは少しコメディタッチでクスッと笑える。納豆混ぜてるとこ日常が垣間見えて好きでした笑
尺も103分で丁度いいし中弛みは一切なし。笑って泣けてほっこりする。オススメです。
日本人をほっこりさせる作品は、山田洋次監督が一番ですね。今回も安心して大笑いして、安心して泣くことが出来ました。
注:パリタクシーは鑑賞していないので原作無視のレビューです。だってフランス映画が苦手なんだもん。
まず、迎車で向かう先が帝釈天っていうのが自然ですよね。事業でそれなりの資産のあるすみれだったら、田園調布でも麻布十番でもいいのに、あえて人情物の聖地を選ぶのが、粋というか洒落ていますよね。予告で高齢者施設に行く事は判っていましたが、そこは釣りバカ日誌で出てきた金沢八景の太田屋の近辺じゃないかなと勝手に予想していましたが、あの辺は釣り船屋と関東学院大学しかないので無理筋でした。
最初はお互いに心を開いていない宇佐美とすみれですが、タクシーの車内でぽつりぽつりと会話をしていくうちに話の輪がドンドン広がっていきます。タクシーの中という狭い空間で、顔を合わすことなく背中越しに会話をしているのが、かえって良かったような気がします。地元が横浜なんで、良く知っているロケ地で食事をしたり腕を組んで歩いたりしているシーンが心に刺さりました。
やっと到着した高齢者施設のスタッフの態度、あれにはちょっとカチンときましたね。大事な利用者を迎える態度じゃないし、横浜のホテルで一泊したくなるすみれの気持ちも分かります。睡眠時間をつぶして運転したので疲れてすみれの頼みを断ってしまい、それを悔いて車の中で泣いている宇佐美の気持ちも痛いほどわかります。
パリタクは観ていないのに王道のオチはすぐに判りましたが、その部分は単純すぎるので、「幸せの黄色いハンカチ」みたいな山田洋次監督独自の味付けが欲しかったです。
不謹慎ですが‼️❓山田洋次と倍賞千恵子の追悼映画として寅さんの次に出てくる予感‼️❓
キムタク✖︎倍賞千恵子 車のCM映画
最後にTOYOTAとかHONDAとかロゴ入っても違和感ないぐらい車のCMのような映画。
東京を巡る車のシーンや、ストーリーの絶妙な浅さがCM映画感満載。
かといって駄作ではなく、おもしろい映画ではある。東京を一巡りしながら自分自身の人生に想いを馳せる。良いものだなと思う。
結局金か!とは言わないのが華。必要以上におどろおどろしい過去の話は必要なのか笑
倍賞千恵子さん、とってもCuteでした~❤️
原作のパリタクシーも良かったけど、山田洋次版リメイクも素晴らしかった〜。
ストーリーは殆ど同じで、エンディングも一緒なのに、何故こんなに良かったんだろうって後から考えると、原作の方はとにかく笑顔で頑張れば何とかなるって勇気付けられる作品だっんだけど、リメイクの本作は日本独特のほのぼの感があって、そこにジワ〜っときちゃったのかなぁ💕
壮絶な人生を生き抜いた2人のお婆ちゃん、原作の女優さんも可愛らしかったけど、本作の倍賞千恵子さんもとってもCuteでした〜😚
人情ドラマが好きな人は好きだと思う
倍賞千恵子と木村拓哉というと、ハウルの動く城を思い出しますね。
とてもわかりやすい導線と、わかりやすい予定調和。
所々のフラグ的なシーンも「あぁ、こうなるんだろうな」と先のことがわかりやすいので、物語としてストレスなく楽しめました。あまり難しく考えず、万人がストレートに出来事を受け止められる映画だと思います。最近の映画は余韻を残して観客に問い掛けるものが多い印象がありましたが、そんなことはなく。まったりと「良かったな」で終われました。
最後に残された宇佐美さんの後悔も、きっと残りの人生でずっと蟠りとして残る後悔なんだろうと思うと、人生の在り方だなぁ……。こういうどうしようもなかった、でもあと少しどうにかできたんじゃないか、って後悔を重ねていくのが人生なんじゃないかな……なんてしんみり振り返ってみたりしました。私の人生に残る後悔はなんだろうか……。
少し年齢高めな層が楽しめるんじゃないかな。
エンディングテーマ曲は倍賞千恵子さんの若い頃の楽曲。きっと、すみれさんが一番激動の中に居た頃と同じくらいの年頃の倍賞さんのお歌かなぁ。なんて思いながら。
良い意味で古き良き日本映画というか……。
まぁ、山田洋次監督だものね。想像を超えるどんでん返し!スペクタクルストーリー!を期待して行く人は居ないとは思いますが……。私は好きです。
山田洋次監督らしい佳作なれど…
「いい夫婦」の日にふさわしいかと本作を観に出かけました。
内容は、オリジナル「パリタクシー」を随分前に鑑賞済みだったのが個人的にはわざわいしました。
倍賞千恵子さんは味わい深い老婆を好演、キムタクもいつもの木村節が控え目で悪くなかったのですが… オリジナルの舞台がフランスということでのタクシードライバーの社会的地位(移民系が多い)から来る相当のやさぐれぶり、老婆の数奇な過去もよりエグさがあってからの、最後のふたりでのディナーに至る展開までのギャップ・落差に心揺さぶられるところが…そこまでは? やはり、比較論ですが、同質性の高い日本社会での格差はまだ苛烈さを感じられない?
あとは、舞台である東京&横浜も素敵な街ですが、オリジナルは「パリ」なんで、そこは山田監督をしても、如何ともし難かった⁈
あ、追記ながら、倍賞さんの若い頃の歌声がなんとも素敵でした!
キムタクの運転する姿がカッコいい
悲しいハッピーエンド!?
まず、わかりやすい内容だった。偶然の出会いから施設へ行くまでの1日の行動がメインとなるのだが2人の過去そしてキムタクの涙でのフィナーレ。ヒロインの死と遺言。結果的にいくらだったかもう1度見て確認したいくらいだが、必要だった「百万円」以上はあったと思われる遺産。最低でも1千万円だろうと思う。娘の推薦入学の入学金、授業料他。最後は少し涙した。しかしハッピーエンドであった。
思い出になっていく今
キムタクが好きなのでパンフレットから気になって見に行きました!
原作があるのを映画始まってから知るという(笑)
キムタクがカッコいい感じではなく、どこにでもいそうな少し弱さを見せる感じ良かった!
こっちのほうが好きだったわ~
最後の涙もうるっときました
でも年頃の娘と仲良いオヤジなの良いよな〜
もっとこういうの見たいのぉ
ストーリーは最初から最後まで平坦な感じでしたな 展開も予想しやすかったかね
昔話の描写長くねぇか? でも蒼井優可愛いな…と思いながら見てましたが最後30分くらいで満足度ありました
東京の下町いいですよね~ 情緒あるなぁ
倍賞千恵子の緩急ある演技凄かったぁ
可愛さもありましたね
仕事とらいえ無償の愛が報われる形のエンドでよかったー
静かに心をほどく寄り道の旅
『TOKYOタクシー』は、派手な事件も劇的な展開もないのに、観ているうちに胸の奥がじわっと温かくなる…そんな静かな余韻のある作品でした。
人生にちょっと疲れてしまったタクシー運転手・浩二と、人生の終盤を静かに受け止めようとしている老女・高野すみれ。ふたりの関係は、特別なドラマがあるわけではないのですが、その“ささやかさ”がかえって心に深く届いてきます。
すみれが東京を「見納め」に巡っていく姿には、長い人生を締めくくろうとする静かな覚悟があって、私はそのたびに胸がきゅっと縮むような感覚になりました。
一方の浩二は、日々の生活にくたびれきっていて、どこか前を向く力を失っている人物。でも、すみれと過ごすわずかな時間のなかで、彼の心がほんの少しずつ動き始めるのが伝わってきます。
倍賞千恵子さんの佇まいは圧倒的で、木村拓哉さん演じる浩二との対比もとても自然。静かな会話のひとつひとつに“人生の重み”が滲んでいて、気づくと物語そのものに寄り添っている自分がいました。
観終わったあと、誰かの人生にそっと立ち会ったような、あたたかくてちょっと切ない余韻が残る作品です。
喜怒哀楽だらけながらも癒し効果大
山田洋次監督映画を映画館で初めて鑑賞。
ロード厶ービー好きなので景色等も含めてとても面白かったです。
いつもは過激な映画を観る事が多い私は、劇中流れる音楽とキムタクさんと倍賞さんの声のトーンが私的に心地良いらしくウトウトしてしまう中、いきなり昭和のDV始まったり波乱万丈な人生語られたりと人生が1日の車内で盛りだくさんの内容であり…
最後はやはりお金って言うのがリアルでスッキリしましたが、私が思っていた金額より桁が一桁多くて〜宇佐美家の10年後が観たくなりました(笑)
人情物語に心温まる
■ 作品情報
監督: 山田洋次。主要キャスト: 倍賞千恵子、木村拓哉、蒼井優、迫田孝也、優香。脚本: 山田洋次、朝原雄三。製作国: 日本。原作: 2022年のフランス映画「パリタクシー」
■ ストーリー
経済的な問題を抱えるタクシー運転手・宇佐美浩二は、85歳の高野すみれを東京・柴又から神奈川・葉山の高齢者施設まで送る依頼を受ける。すみれは東京の見納めのため、浩二に自身の思い出の場所への寄り道を頼む。当初、無愛想だった二人は、道中の交流を通して徐々に心を通わせていく。その中で、すみれは浩二に自身の壮絶な過去を語り始める。彼女の人生には、戦後の日本の女性が直面した困難や個人的な喪失、葛藤が含まれており、たった一日の旅が、しだいに二人の人生に大きな影響を与えていく。
■ 感想
予告編の時点で涙が溢れそうになり、期待して公開初日に鑑賞してきました。ストーリーの大筋は予告で把握していましたが、たった一日の小旅行を通して深まる、すみれと宇佐美の交流が実に心地よく、静かな感動をもたらします。
物語の核となるのは、老婦人・高野すみれの過去です。過酷な経験をしてきたはずなのに、それを明るく、赤裸々に語る現在の彼女の姿は、観る者の心に強く焼き付きます。その圧倒的な存在感と人柄に深く引き込まれます。
そんなすみれの話し相手となる宇佐美の変容も、本作の見どころの一つです。最初は無愛想だった宇佐美が、すみれの言葉に促されるように徐々に心を開いていく様子に、観ているこちらまで穏やかな気持ちになります。妻との馴れ初めや家族の話を語り、妻への態度を電話で素直に謝罪する姿は、彼の内面の変化を鮮やかに映し出しています。
物語の結末は、良い意味で予想を1000%裏切りません。意外性こそありませんが、「観たいものを期待通りに観せてもらえた」という、この上ない安心感と満足感があります。劇的な出来事が起こるわけではない、すみれの過去が淡々と語られる構成だからこそ、旅の終わりが近づくにつれて、なんだか寂しくなり、じんわりと心に沁み入るものがあります。
タクシーの窓から流れる東京の景色とともに、まるで自分ものんびり東京観光をしているかのような疑似体験を味わうことができ、さらに深く人情の機微に触れることができた、本当に幸せなひとときでした。
全216件中、121~140件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。











