TOKYOタクシーのレビュー・感想・評価
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ラストに優香の「一言」が欲しかった
最後に木村拓哉がハンドル握りながら涙するシーン。
残念だったのは、後部座席で妻の優香が寝ていること。
見ず知らずの人から1億の贈与を受けたのですよ。優香が「税務署にはどのように申告するのかしら。でもこれで車検代金や家賃更新料、そして娘の学費も大丈夫ね。いーや それよりも家族で欧州旅行に行きましょうね。あなた。」って後部座席から木村拓哉に話しかけて、それで、木村拓哉がそれを聞きながら「あの涙」だったら私は涙腺爆発でした。
残された時の中で、新しい貴重な時間を二人で紡いでいく物語
「パリタクシー」は観ておりませんが、リメイクするほどの物語となれば、話筋は安定しているだろうことと、倍賞千恵子さん(高野すみれ役)主演ということもあり、観賞。
山田洋次監督独特の動きも無く、少し長めで淡々と語るのみのシーンは、並みの女優さんでは難しそうですが、それを何カットも破綻なく演じ切れる倍賞さんはやはり素晴らしい。木村拓哉さん(宇佐美浩二)はSMAP時代のドラマの印象が強すぎて、それは2023年の「レジェンド&バタフライ」でも変わらずだったのですが、いい中年になってきましたね。すみれと宇佐美が横浜を歩くシーンは、老年の女性をエスコートするに十分な「男」が演じられており、最初にすみれをタクシーに乗せた時の宇佐美が「キムタク」だとするなら、物語が進むに従い、最後は名優「木村拓哉」(言い過ぎ?)になっていく印象でした。
タクシーって「個室」であるがゆえに、運転手と終焉の時を迎えつつある客が何時間も一緒に居れば、身の上話も出てくるのは自然な流れ。その過去をひとつひとつ辿りながらも、残された時の中で、新しい貴重な体験(時間)を二人で紡いでいく。それを我々は温かい気持ちで見守っていく、そんな物語でした。
余談ですが、すみれの辛い過去が回想されるシーンがあります。「女性に暴力を振るっても普通だったのが昭和だった」ことに否定はしませんが、そこには必ず弱い女性を守る強い男がいたのも昭和(の映画)でした。ふらりと渥美清さんか高倉健さんが兄役で現れて、DV夫をぶっ飛ばせば、すみれは罪を犯すことも無かったのになと妄想してしまうのは、倍賞千恵子さん出演映画をいくつも観てきたからでしょうか。
もうひとつ、少しネタバレ??最後にすみれが宇佐美に渡す大金ですけど、当初は劇中セリフにもあった「自分を応援してくれる女性の人権を守る団体」に全額寄付する予定だったが、その中から宇佐美にこの旅の御礼として数百万円程度を分けた。とした方が美しかったのではと。なんとなく、過ぎた大金を手にした宇佐美家の今後が気になるという余計な後味が残りました(笑)。
世界の〇〇タクシー(NY、ムンバイ、上海、サンパウロ、ケープタウン...なんか)が観てみたい
原作のパリタクシー(2022, Une belle course(美しい道のり))は、とても気持ちのいい映画だったいう記憶があリましたが、ラストシーン以外のディテールはあまり覚えておらず..
曖昧な記憶を携え、劇場へ
結末を知っているので、大きな驚きや感動はなく淡々と鑑賞。前作からの大きな変化や違和感がなく、本作もやはり気持ちよく観られました
折角なので、後日改めて原作を観直してみました。すると本作、思った以上に原作に準じたストーリー。監督(脚本)は、大事な部分を殆ど変えずに"東京版"のリメイクに徹した印象です
(原作も含めて、ですが) この映画のいいところは、まずは1台のタクシーが駆け抜ける美しい街並みや景色の描写。そしてその車内でたまたま出会った2人の人生をオーバーラップさせながら、ポジティブに描いていくところ
まさに一期一会の出会いと別れ
パリも東京も(実際は東京〜神奈川ですが)、独自の美しさを持った世界有数の大都市です。その風景を存分に切り取りながら、回想シーンを交えて人生を描いて行く
元々、映画というものが、他人の人生を追体験する一期一会を提供する装置だとしたら、これ以上 "映画らしい映画" はないようにも思えます
監督が"リメイク"する上で特別意図したことがあるとしたら、旅の出発地点である柴又と倍賞千恵子さんの組み合わせ。そして"あの"木村拓哉さんを主役にした、というところでしょうか
倍賞さん(と、その若い頃を演じた蒼井優さん)は、原作の老婦人マドレーヌ(マデレーヌ?)のイメージからさほどかけ離れていない役どころを見事に演じられたと思いました
日本の大都市の美しさを描く上で、柴又から始まるというのは粋だし、山田洋次監督作品のそこに、"さくら"が登場する設定もまた、味がある
一方、主人公はというと原作とは少し違う。原作では いかにも "しがない" 中年タクシー運転手、という感じの男。しかし、ちょっとわがままな老婦人との道中、彼の誠実さや、意外な紳士ぶりがチラリと垣間見える...という人物像
これが、本作では「(あの)キムタクも意外とこういう役もできるんだね(そんな歳になったんだね)」になってしまっているのが少し残念
木村さんの演技に不満はない(むしろ見事な仕事ぶりだ)が、この映画を単体で見たときには、最適なキャスティングとは言えない気がしました。もっと、この役にピッタリの(無名な)俳優さんに出会える機会になったんじゃないか、という想いが浮かびます
また、男の役どころも実際少し違った気が。原作の主人公は全然、いい事(いいセリフ)を言わない。ただ、身の上に起こる出来事にあたふたとリアクションしながら、チラッと本音を呟く。ここから、男の善人ぶりや道中の心の変化が"垣間見える"感じが、見事なラストシーンのサプライズ、感動に繋がっていると思うのです
(予告編で切り取りたくなるような)キムタクの決め台詞、別に要らないんだよな~
まぁ、リメイクには監督の想いやオリジナリティが反映されるべきで、単にコピー品を創ることではないので、それぞれの違いがあって当然です
本作もとてもいい映画でしたが、個人的には原作に軍配、かな〜
P.S.
話の基本は同じでも、国柄や都市が違えば庶民の暮らしぶりや"真心"の形にも相当バリエーションがありそう。〇〇タクシー (NY、ムンバイ、上海、サンパウロ、ケープタウン...版なんか)が観てみたくなりました
P.S. (2)
原作の原題 "Une belle course(美しい道のり)" に対して邦題は「パリ・タクシー」でした。米国公開時の"Driving Madeleine"は、名作Driving Miss Daisyをもじったタイトルですが、作品を上手く表してはおらず、〇〇タクシーの方がずっといいですね。そこからのTOKYOタクシー
倍賞千恵子さんお元気ですね。
倍賞千恵子さんといえば歳のためか映像の露出が減ってきているように思いますが久しぶりに映像で見た倍賞千恵子さんはとてもお元気でしたね。
見た目は歳なので致し方有りませんが見た目以上に元気さは若い頃と余り変わってないように思いましたが倍賞千恵子さんといえばどうしてもさくらのイメージが強いですね。
内容についてはアクションとかSF主体で見る私はこう言う映画は余り多くは見ないのですが山田洋次監督の映画は見るようにしています。
激しいアクションやSFばかり見ているとこういう日常的なドラマ(映画)を見るのも個人的には箸休めになってとてもいいと思っています。
タクシー役のキムタク(宇佐美浩二)が同僚のぎっくり腰で送迎を頼まれたのですが客の倍賞千恵子さん役のすみれをタクシーに乗せて送迎しますがすみれさんの思い出話しであちこち引っ張り回されます、実際こう言う客がいるのかは分かりませんが中々ココまで付き合ってくれるタクシー運転手って現実には中々いないような気もしますがドラマとしてはとてもいいものだと思いました。最後はキムタクが会いに行ったら既にお亡くなりになっていましたが。キムタクさんは相変わらず何をやってもキムタクで其れも俳優の一つの個性として見るべきなのかもしれません。
深く静かに、、
映画館はリラックスしながらも神経を研ぎ澄ませ集中するいわば極上の時間となりうる。家でのテレビと違い、積極心で大画面を見て耳だけでなく全身の細胞で浴びる分感動も大きい。
冒頭タクシードライバーの宇佐美の家計に苦しむ描写でリアリティがあり世界にすんなり入っていけた。
固定された空間でいながら景色は移り変わる。
無愛想な2人が徐々に自然に打ち解けていく。
路地の風景とともに戦中幼少期から徐々に紐解かれるすみれの過去は想像を超える苦悩を抱えていた。名作なりうるにはほのぼのだけで終わるわけにはいかない。壮絶な過去とほのぼのした現在(タクシー)を行き来する。
すみれは長い孤独のなかで蓋をし沈もれていた悲しみを、全て聴き受けとめてくれる存在との邂逅により、最期に自身を涙とともに受け入れることができた。
その対価としてけして高すぎではないと思える。さらに宇佐美はすみれとの出会いにより、お金以上のものを得たのかもしれない。
戦後の日本を懸命に生きた
一人の人生の重みを感じました。
夜景とともに深く静かに、、、
とある人生の一日の記録
すみれさんの人生が強烈過ぎて、鑑賞から丸一日経った今なお鮮烈。全体的に流れるように語られていく物語でも、各キャラクターの個性が強めなので、場面々々の印象は強い。煮えた油をかけちゃうシーンは、わたくしきっと忘れません。アイツは私も大嫌いだが、さすがにあれは想像もしなかった。
どんな人の人生にもドラマはあると思うけど、すみれさんほどフルコンボな人はいないと思うよ。喜びも哀しみも、レベル0から100まで全部揃ってるもの。
この映画はロードムービーでもあったし、おとぎ話でもあったし、すみれさんに仮託された、消え行く昭和という時代へのレクイエムでもありました。人生という本の最後のページでキムタクにあえるなんてすみれさん、ついてたね。
ラストが読めてしまったのが難点と言えば難点。
一人娘の進学費用で悩む個人タクシー運転手が、ある日東京の柴又から葉山の老人ホームへ入居する85歳の女性を送ることになる一日を描く。
普通の老女と思われた彼女が生きた時代と襲い掛かる苦難に立ち向かった日々。
人生の終活に向けての旅は思いのほか楽しいものになる。
戦争無ければ彼女の人生は異なったし、若さ故に男を見る目が無かったことが彼女の息子を死なせる遠因になってしまうなど彼女に責任を問う声もあるだろう。
ラストが「事前に運転手の家計が火の車であることが語られていた」ことで読めてしまったのが難と言えば難点。
そこそこ泣けるいい映画風にはなっているのは元ネタのおかげ? 絵ハガキ風の東京•横浜の風景をバックに展開する作り物感たっぷりのお芝居にちょっぴり落胆
元ネタの『パリタクシー』は一昨年に鑑賞済み(大いに感動しました)で、このリメイクの企画自体にあまり興味がわかなかったのでパスしようかなと思ったのですが、不謹慎な言い方に聞こえるかもしれないけど山田洋次監督の作品はいつ遺作になってもおかしくない時期にきてるとは思っているので「今のうちに観ておかなくちゃ」と鑑賞してきました。
あらかじめハードルを下げておいたせいか、恥ずかしながら、途中でハンカチを取り出すハメに…… とりあえず、元ネタをうまくなぞって泣けるいい映画にはなっているとは思います。でも、かつて毎年の盆正月に公開される寅さん映画に通っていた年配ファン(お前もそのはしくれだろ、とのツッコミはさておき)にはそれなりに刺さるかもしれませんが、少なくともオリジナルの『パリタクシー』を鑑賞済みの映画ファンにはうけない可能性が高いのではないでしょうか。
まずは、これ、半日で東京の様々な場所を巡って横浜へそして葉山へと移動する「時短かつ短距離ロードムービー」といった趣きなのですが、スクリーンに展開する風景が映画的興趣とはズレていてなんだか絵ハガキ風の美しさを体現しているようです。実はこの東京版、オリジナルのパリ版より10分ほど長いのですが、絵ハガキの枚数を増やしたから、はたまた、回想シーンを無駄に長くしたからそうなったの、とか言いたくなります。
まあでも、オリジナルのパリ版との決定的な違いは主演のふたりではないでしょうか。東京版では倍賞千恵子、木村拓哉というビッグネームを起用したにもかかわらず、共演による化学反応みたいなものがあまり発生していません。本家のセリフをなぞったセリフの応酬に終始している感じで、セリフ以外の非言語的なコミュニケーションにも見るべきものはありませんでした。セリフをなぞったと書きましたが、パリ版のほうにあった「怒りは人を年取らせ、笑いは人を若返させる」といった感じの人生の教訓めいた老婦人マドレーヌの名セリフが東京版のほうには出てきません(出てきたかもしれないけど印象に残ってません)。で、この笑いの話。パリ版のマドレーヌとタクシー運転手シャルルのふたりは笑顔がとてもチャーミングだった記憶があります。ふたりが打ち解けてくると、両者ともこのチャーミングな笑顔をふりまいてとても楽しそうでした。それも、ごく自然に。残念ながら、倍賞、キムタク組にはこの自然な「楽しそう感」を感じ取ることができませんでした(自分にとってはこれが決定的なポイント)。
あと、回想シーンに関しては、なんだか戦勝国フランスと敗戦国日本の違いが出てるような感じでまあ致し方ないと言えば致し方ないです。パリ版ではマドレーヌの最初の相手で子までなすのは、パリ解放に尽力したアメリカ軍の軍人でした。マドレーヌの母親は舞台演劇の衣装を担当していたと思います。このあたりの華やかさは終戦直後の東京では出せないでしょうね。あと、マドレーヌの息子は報道カメラマンになり、取材先のベトナムで亡くなっています。このあたりのメリハリの付け方もパリ版はうまくいっています。
やっぱりリメイクって、難しいですね。リメイクしたことの付加価値をつけないと、両方観た人にはただなぞっただけの安直さを簡単に見破られてしまいます。いいときの山田監督なら、もっと「抒情味」みたいなものが出せる演出をすると思ったのですが。まあでも、そもそもの話になりますが、あの『パリタクシー』をリメイクするという企画自体のハードルが高かったのでは…… でも元ネタのほうを観てない人たちにはそこそこ楽しんでいただけただろ、リメイクの意味はそこにあるのよ、と言われれば返す言葉はございません。両方観た身にとっては、オリジナルの『パリタクシー』って軽くやってる感じなのにけっこう傑作なのね、と再認識した次第でございます。
『投げかけたものは帰ってくる』という素敵なお話!
フランス映画「パリタクシー」をベースにした作品で、94歳の山田監督が作ったというので大いに期待して観に行きました。期待通りで昭和時代の雰囲気がとても漂っていて癒されました。ストーリーは85年間生きてきた倍賞千恵子が柴又から葉山の老人ホームに入るために頼んだタクシーの運転手が木村拓哉だったというものです。きっと静かに淡々と人生が語られて終わりと思っていましたが、どっこいそうではありませんでした笑。賠償の起伏のある人生は、かなりぶっ飛んでいます。気性の激しい女性でやりたいことはすぐに実行してしまうタイプ。かたや木村拓哉といえばかなりおとなしめのごく普通の中年(日常生活は極めて庶民的で良いパパ。無口で無骨笑)。賠償の積極的な話し掛けにより、二人はだんだん打ち解けて下の名前で呼び合うようになります(賠償さんが木村に夫婦の大切さを教え諭した時には涙が出ました)。そして無事葉山の老人ホームに辿り着くのですが、その間の立ち寄り先がめちゃくちゃ東京人ならば愛着のある場所ばかりでした。私は墨田区のスカイツリーの真下にある企業に勤めていましたので、墨田区の情景には自然と涙が出るほど嬉しくなってしまいました(墨田区も本当に素敵なところです!)。そして、もらえてないタクシー代とお見舞いのために1週間後に再び木村夫妻が老人ホームに訪れた時には、青天の霹靂が訪れます。さらには、ラストに予想してはいましたが素敵な宇宙からのプレゼントが?『投げかけたものは帰ってくる』という素敵なお話でした(号泣)。映画館の椅子に座っていつまでも鑑賞後の余韻に浸っていたくなる傑作でした。ありがとう。感謝!
もうちょっと情緒があれば
映画が終わって周囲を見渡したら、年配の方々ばかり。カップルが数組。
盆と正月の寅さんで育った世代ですかね。
ご夫婦らしいみなさんゆったり小声で会話したりして、この映画はそうやって観るのが合っているなと思いました。
TokyoというかYokohamaタクシーかも。風景がきれい。
元になったパリタクシーを日本と日本人にそのまま焼き直したような映画なので、「良かったねえ」で終われていいんですが、ちょっと惜しい。もうちょっと情緒がほしかった。
浩二もすみれさんも、人物に深みがないような。
セリフが硬いせいというのがあると思う。
普通の会話ならこんな言葉使いはないだろう、こんな言い回しはしない、さらには全部説明してしまういかにもセリフな会話が多くて、演技してます感が出てしまった。
息子はどうしているか聞かれて、すみれさんは「あんまり言いたくないのよ、死んでしまって」みたいなことをすらすら言葉にするが、ここは表情と態度と間で「言いたくない感」を醸しだしたらよかったのに。だまって言いよどんで、「そうね、実はね、死んじゃったの」浩二が驚いて「すいません、言いたくないことでしたか?」その方が人の情感に訴えるものがあるような気がする。私見ですが。
そして、すみれさんの過去のエピソードの数々が重い話なのに薄い。
なので浩二がすみれさんに感情移入するほどのことに感じない。
私は倍賞千恵子さんの映画をほとんど見たことがないので普段どういうお芝居するのか知らないが、酸いも甘いも嚙分けた人生の達人のような懐の深い役は合わないのではないか。単に年齢と山田洋二チョイスで配役されたような気がする。松竹だと山田洋二で倍賞千恵子、とすらすらなってしまうんでしょうが違う映画会社だったら違う監督違う配役で、その方がよかったかも。ってか松竹だからのリメイクな気もする。
キムタクは、当初の仏頂面でつっけんどんな表情が、いつのまにかすみれさんに魅かれて劇的に柔和になるような、オリジナルでは見せ場だったドライバーの感情の変化が感じられない。最初から最後まであまり変わらない。
(但し、夫や父親としてはいい感じだった。ごく普通の家庭の、家族思いのお父さんで夫。朝ごはんは白いごはんに納豆派なのね)
パリタクシーとストーリーはほぼ同じだが、情緒が大分違う。
元町を歩きながら、すみれさんの方から浩二に「腕を組んでも良い?」と聞くのはどうでしょうか。すみれさんのほうからそんな申し出をさせるのか。ここは浩二の方から肘を差し出して、すみれさんにお手をどうぞ、とエスコートするところじゃないですか。そのほうがスマートだし、浩二からの、すみれさんへの敬意と親しみの気持ちが表わせると思う。すみれさんは驚き、照れながら喜び、恥じらいながらも堂々と腕を組むでしょう。日本の男はそんなことしないかもだが、浩二もマダムのチャーミングな気品に、ぎこちないがそんな気持ちになった感じで良いのでは。
ホテルのディナーも浩二が自分の気持ちでごちそうする。すみれさんはお礼に浩二娘リクエストの元町の名店のシュークリームをたくさん買う。そのほうが良くないか。
そういう、ちょっとした人間の機微を拾って心動くような場面が、tokyoタクシーにはほぼなかった気がする。
すみれさんが自分より大分若い男性(ちょっと前のイケメンの代名詞キムタク!)侍らせて、ふたりきりで遊べて浮かれてはしゃいでいる金持ちマダム、な感じに見えてしまうときがある。
ホテルに行きたい、にはちょっとギョッとした、そんなわけ無いんですが。
昭和の日本人男性である山田洋二は、日本の下町や炭鉱での人情を描くのは名人だが、女性の微妙な気持ちとか大人の男のセンスあるふるまいには疎いのかもと思ってしまった。
浩二の奥さん役の優香が良かった。
良い家庭なので安心して見ていられる。
宇佐美一家はパリのドライバーほど切羽詰まって困窮してはいないようです。
長年さくらだったけど、今回はすみれ。
山田洋二監督のちょっとしたシャレなんでしょうね。
それにしても「1億」は大きすぎる。贈与税でかなり取られるにしても。
宝くじで高額当選して急に大金が手に入ったばかりに人生狂わせる人が多いようだが、この良き一家は大丈夫か、余計な心配をしました。
映画館で鑑賞。 キムタクのファン?倍賞千恵子のファン?ご年配の方で...
映画館で鑑賞。
キムタクのファン?倍賞千恵子のファン?ご年配の方で満員でした。
アドリブなのか、ふふっと笑える場面がいくつかあり、皆さん笑っていました。
平成生まれにはあまりピンとこない時代背景でした。
パリタクシーはなんか主人公に親近感湧いたのになんでかなあ。
作り話感が強いのか、私の教養が足りていないのか…。
車検や家賃の更新でお金がないなんて、なんて計画性の無い家族なの。
そんな中、終始キムタクはやっぱりキムタクなんだなって演技でした。
映画館ではなくで、深夜に家てぼーっとみるぐらいで楽しみたい映画でした。
そんな映画が好きなので、きっとまた何かの機会で観ると思います。
キムタクは教場が楽しみです。
国家の枯れ具合をキムタクの枯れ具合で山田洋次が撮るとは。
山田洋次ならではのファンタジー
山田洋次監督94才の新作。元ネタのフランス映画は未見。
高齢者施設に移るマダムと、彼女を送り届けるタクシー運転手のたった1日の交流を描く。ラストのオチは予想どおりで、まずあり得ない話だが、人間の善意や共感する力を信頼する山田洋次ならではの良質なファンタジーに仕上がっている。
狭いタクシー車内をメインの舞台にしつつ、ピーカンの東京各所を巡るうちに夕暮れの横浜に入るという、きっちり1日の動きとして画面を見せていくのはさすが。
回想シーンで東京大空襲や北朝鮮帰還事業に触れたのには、昭和の歴史を忘れないでという想いを感じた。DVや夫殺しの描写は珍しく生々しい。
倍賞千恵子が高慢なマダム役というのも珍しいが、嬉々として演じているのが好ましい。相変わらず声がきれい。木村拓哉は受けの芝居に徹しているが、いい味が出ていた。蒼井優は「おらおらでひとりいぐも」の時のような設定だが、もはや貫禄すら感じる。
近年、山田監督作品が公開される度に、これが遺作となるかもと思って観ているが、あくまで人間を描いて面白い作品を作る、という意欲とテクニックは衰えていないことがわかる。また次回作を期待したくなる。
倍賞さん恐るべし
とにかく全編を通じて圧倒されたのは、倍賞千恵子さんの矍鑠としたお姿。
超ベテラン女優に対して「矍鑠とした」なんて言ったらむしろ失礼かもしれません。
でも、黄昏れ時も過ぎた人生の終着点を描くという、しんみりしがちなこの内容をこの上なく魅力的に仕上げたのは倍賞さんの存在があったからこそ。とてもキュートでした。
鑑賞中ずーっと「倍賞千恵子さんっておいくつだっけ」と気になっていて、映画館を出てから調べたら84歳!まじか!
倍賞さんよりはずっと年下ですが高齢に差し掛かった某女優さんが
「記憶力が若い頃と全然違う。セリフがなかなか入ってこなくてセリフ覚えに苦労してる」
と、先日語ってたのを思い出しました。倍賞さん恐るべし。
当然なのでしょうが、観客の年齢層は高め。
君たちはどう生きるか、という映画があったけれど、それよりもだんだんと「君たちはどう最期を迎えるのか」という方が馴染んでくるんでしょうね。
山田洋二監督(94歳!)からのメッセージがひしひしと伝わってきました。
人生なんてあっという間、という人もいるけれど、実際にはそんなはずはない。
すれ違うあのお年寄りもこのお年寄りも長い長い歴史を歩いてきたはずで、それでも死なずに生きてきたからこの令和の世にキムタクと車で(タクシーで)ドライブしながらベイブリッジを見るという今につながったのよね。袖すり合うも他生の縁。
(その結果どでかいモノを手に入れたあたりはドラマすぎましたが。1ケタ多くない?)
ただ、私は年代的にキムタクの方に目がいきがちで「あぁキムタク安定のお仕事ドラマだわ」と思いながら鑑賞していたフシもありました。
私は東京で生まれ育ったので街並みに目新しさはあまりなかったけれど、でも車内目線で見る東京もいいもんだよね。ハンドルさばきもかっこよかった!
そういえば前回のキムタク映画は年末年始のグランメゾンパリだったっけ。
あれから1年かあ、今年もお疲れさまでした。
あ、明石家さんまには気づかなかった!
もしかしたら最後
すべてが、もしかしたら最後で満ち溢れている。
最後のタクシー、最後の東京、最後の話し相手、そして最後の晩餐。
タクシー運転手と80歳過ぎのばあさんの珍道中。
木村拓哉と倍賞千恵子の、なんともほんわかした運転手と乗客。
あと倍賞千恵子と仕事ができるのは何回なのだろうか。もしかしたら最後かもしれない。
山田洋次はおそらくそう思って、メガホンを取ったのかもしれない。
これが最後だと思って撮っている、だから、思いが強く伝わってくる。
ひとりぼっちのばあさんは何かを残したかったのだろう。何かを繋げなかったのだろう。
血が通っていようがいまいが、ほんのささやかな共感がほしかったのだろう。
ふたりのホテルでの夕食のシーンが素晴らしい。ハンバーグが美味しそう。
あっというまにたいらげる木村に、倍賞は感動し、今この時にすっかりときめいている。
未来がなくとも、今は、はかなくも美しい。忌まわしい過去は、皿にナイフが擦れる音でかき消される。
ぬくもりはどこにでもある。そこに気がついていなかっただけなのだ。
木村に「腕組みましょう」と言った倍賞の満面の笑みが、粋で素敵だった。
全511件中、61~80件目を表示
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