「笑いと泣きが交互に押し寄せる、幸せを存分に感じることができる作品」TOKYOタクシー エンシー・ローガンさんの映画レビュー(感想・評価)
笑いと泣きが交互に押し寄せる、幸せを存分に感じることができる作品
山田洋次の作品を、劇場で観たのは今回が初めてです。
木村拓哉が主演の山田作品と言えば、武士の一分。
この武士の一分が個人的に大好きだったので、今回初めて劇場で観ました。
ちなみに、木村拓哉主演作品を劇場で観たのも今回が初めて。
そんな初めてづくしで観たTOKYOタクシー。
観賞後は涙と幸福感で、しばらく立つことができませんでした。
もっと、この幸福感を味わっていたい・・・そう強く思いました。
さて内容ですが、映画ならではの物語、そう感じる人は少なくないでしょう。
でも、こういうラスト・・・実際にあります。
私にはとてもリアリティな物語に観えました。
だから余計に涙と「よかったね」と素直に思える幸福感が強かったのだと思う。
日々の生活や仕事で疲弊してしまっている50代以上のお父さん!
家族の事や自分の本当の気持ちを今一度心で感じてみたい人におすすめします。
キムタクが「俺は間違っていた」というようなセリフを吐くシーンがありますが、
余裕が無い時は、人間こうなってしまうんですよね。
でも、この余裕が無い自分に気づけないのも人間らしいじゃないですか。
私は、このキムタクのセリフが作品の中で一番刺さってしまいました。
倍賞千恵子・・・やはり好きだなぁ・・・引き込まれます。
先述の、キムタクが後悔の気持ちを吐露したきっかけになったシーンの倍賞さんが・・・あまりにも辛くて見ていられませんでした。
葉山のスタッフの事務的な淡々とした対応。
尚且つ寄り添うよりも、自分たちの大変さを憂慮してほしい感じのセリフや演技・・・
人によっては不快に感じるかもしれませんが、これもまたリアル。
そして、この葉山の淡々としたスタッフの存在が無ければ、ここまでの感動は無かったと思いました。
辛い事や悲しいことがあるから、喜びや笑いを心底感じることができる。
辛い事や悲しいことがあるから、人生を喜び楽しむ事ができる。
この両方が無いと、人情もないだろうし、生きる喜びを感じることも無いだろうし。
そんなことを、あらためて心で感じる事ができました。
本当に良い作品に出合えました。
キャストやスタッフの皆さんに感謝です。
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