「94歳山田洋次監督に乾杯」TOKYOタクシー poodlesさんの映画レビュー(感想・評価)
94歳山田洋次監督に乾杯
「パリタクシー」を観てるし、ドライブ終着地が地元葉山ということもあり、観てきました。
キムタクはふだんスルーしているけど、この作品ではちょっと情けない中年おじさんを好演し良かったです。倍賞千恵子さんはしわくちゃでしたが、チャーミングでネイルがとてもきれい(今年のネイルオブザイヤー受賞とのこと)。
原作と比べると山田洋次監督らしく人情劇が前面に出て、良くも悪くも角が取れた感じ。
都内のドライブシーンが行ったり来たりと不自然でしたが、観光ロードムービーと思えば仕方ないかな。「葉山」のロケ地は佐島と秋谷だったから正確に言えば、葉山ではなく横須賀。柴又から横須賀までと言うより、柴又から葉山までの方が、旅情をそそるんでしょうね。すみれさんの佐島の部屋から洋上の満月が見えるのも、方角的にちょっとありえず、たぶん特撮。いくら何でも教会で南無阿弥陀仏とは言わんだろう、などと色々気になる点がありましたが、良く言えばファンサービスなんでしょう(悪く言えば商業主義だけど)。
最近、山田洋次監督が書いた小文を「学士会報」という冊子で読みました(監督は東大法学部卒)が、きわめて知的で論理的に日本政府の芸術振興策を憂い、(アニメでなく)日本実写映画に対する深い愛を熱く語って、ばりばり現役でした。ぜひ、クリント・イーストウッドみたいに百歳まで頑張ってください!
コメントする
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。
