「山田監督が描いた「日本の戦後史」」TOKYOタクシー 洋平太さんの映画レビュー(感想・評価)
山田監督が描いた「日本の戦後史」
クリックして本文を読む
原作のパリタクシーは未鑑賞です。
山田洋次監督、倍賞千恵子・木村拓哉の共演に惹かれ鑑賞しました。
昭和100年の節目の年に山田監督の昭和へのレクイエムあるいはノスタルジーを
感じられて、しみじみしました。
倍賞演じる高野すみれの波乱万丈の人生にも引き込まれました。
この映画は、評論家の町山智浩氏が指摘するようにまさに山田監督が描いた「日本の戦後史」です。在日朝鮮人の帰還事業、夫の妻や子供への暴力、男尊女卑の風潮等々。そして、現代の庶民の苦しい生活と老いへの向き合い方にも焦点を当てています。個人的には、東京大空襲への言及に山田監督の反戦への強い思いを感じましたし、すみれの在日朝鮮人との恋愛、不忍池における仲睦まじい中国人親子の描写など所々に多様性を重んじる山田イズムが感じられて良かったです。結末は何となく想像できましたが、ファンタジーですね。久々に余韻に浸れる映画でした。
コメントする
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。
