「山田洋次監督版『パリタクシー』」TOKYOタクシー てつさんの映画レビュー(感想・評価)
山田洋次監督版『パリタクシー』
『パリタクシー』の山田洋次監督版ということは、容易に想像できた。共通するところと違うところを考えながら観ていった。
『パリタクシー』の方は、客の若い頃の恋に関わる思い出の場所をパリの街中であちこち回った挙げ句に寂しい終着点で別れた印象がある。途中で警官に止められ、客の機転で切り抜けたところも共通していると感じた。
本作の違いは、まず運転手の家庭経済情況がかなり切実に描かれているように感じた。そして出発地点、最初の目的地、恋人との別れの場所が独特であった。これなら、『キューポラのある街』で主演した吉永小百合氏を起用してほしかったところであった。
念のために、『パリタクシー』の展開詳細や、比較論評サイトをみたところ、設定はほぼ同じであった。『東京物語』を『東京家族』としてリメイクしたのと同じような作風であると言って良いのではないだろうか。
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