「これもよかったけれど、オリジナル版と「女性の人生の深さ重さ」が全く違う。 エンディングの映像も。」TOKYOタクシー ITOYAさんの映画レビュー(感想・評価)
これもよかったけれど、オリジナル版と「女性の人生の深さ重さ」が全く違う。 エンディングの映像も。
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良かったけれど、原作を知っていると、どうしても見劣りしてしまう。
女性の過去の物語と映像の深さ、重さが、全然違う印象。
原作版は、最初の相手とのダンスの幸福感が素晴らしかったし、生活の惨状はより痛ましく、犯行に及んだのも納得できるほどだった。
さらに原作版では、裁判から以降の、世間の男性と女性の反響・態度・風評もより丁寧に描いていたし、その後女性解放の運動に参画し大きく貢献した有名人だったこともとても重く重く描かれていた。
ネイルサロン経営で大成功、以上、とはとてもとても比べ物にならない。
女性の歩んできた一生の重さ深さがあってこそのラストだった。
それに伴って、ラストシーンで二人で踊ったダンスの暖かさ、幸福感も、原作版のほうがより大きいもので、その映像自体も弱く感じた。
もっと女性と時代を深く強く描いてほしかったと思う。
客席は高齢の方が多く、いちいち声を出して笑ったりする人もおられたのに、ほっとしました。
山田監督は以前から、ただ沈黙のまま映画が見られるのではなくて、昔のように、大声を出して画面の寅さんに突っ込んだり笑ったりしてほしい、と言われていたのを思い出しました。終映後は、方々から良かったねぇという言葉が聞こえ、その点に関しては本当に良かったと思いました。
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