「胸が詰まる想いに涙、ハウルの動く東京タクシ-!」TOKYOタクシー The silk skyさんの映画レビュー(感想・評価)
胸が詰まる想いに涙、ハウルの動く東京タクシ-!
先日、パリタクシ-を事前に観てチェックしてから
今日は「TOKYOタクシー」を鑑賞しました。
内容展開は大体同じ流れではありますが、日本人向けな内容に詳細は変えてあり違和感なく楽しめる様に成ってます。
兎に角、脚本は素晴らしいですね。流石 山田監督作を感じます。
場内、そんなに多くの方の来場ではありませんでしたが、
隣席列の女性はかなり泣いてましたね。
最後の届けた施設での別れが、 昔 認知症の親を施設へ入れた時の事を思い出しました。本人は認知症なので良く分かって居なかったようですが 荷物を施設の方に預け、車に残された親を振り返って見た時、 今作品と同じ思いをしたのを覚えています。
自分でどうする事も出来なくて、ただ入る事を分かって居ても 認知症の振りをしているしか無かったのかも知れません。
倍賞さんの言うセリフで ”今日はさっきのホテルにでも泊まりたいわ” この思いが凄く 凄く 分かるんです。
ここの場面は パリタクシ-には有りません。
今作脚本の 本当に素晴らしい 展開の一つだと感じます。
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(展開流れ)
東京住まいの独居老婦人が、或るタクシ-に乗って都内を色々と懐かしく巡る。
それは彼女の長い人生で節目となる想い出の場所であった。
向かう先を言われるがままに車を走らせる運転手。彼もまた日々家族に生活に問題を抱え悩みながら生きてきた。ご婦人と運転手、互いの身の上話をしながら親睦を感じ得る。
途中、到着時間の都合で 二人で食事する事に成るが、彼女にとってそれは忘れられない思い出に。
そして夕日に染まる街並みを抜けて最終の目的地へ~。
やがてタクシ-は或る海辺の施設へ着く。そこは彼女が入る介護施設であった・・・。
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(MC)
高野すみれ役:倍賞千恵子さん
(若い時代):蒼井優さん
高野信子(すみれ母)役:神野三鈴さん
宇佐美浩二役:木村拓哉さん
宇佐美薫(妻)役:優香さん
宇佐美奈菜(娘)役:中島瑠菜さん
小川(すみれ結婚相手)役:迫田孝也さん
キム・ヨンギ(すみれ初恋相手)役:イ・ジュニョンさん
阿部誠一郎(司法書士)役:笹野高史さん
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(パリタクシ―と変えてある主な所:)
・初恋相手は軍人。
・内縁の暴力夫は板金溶接工。
・内縁の暴力夫の股間をバーナ-で焼く。
・息子は母の刑務所入りを恥じている。戦場カメラマンで命を落とす。
・交通違反で免許取り消しの大ピンチ。女性警官と内輪な話をする。
・老婦人の駆け込みトイレ、違法駐車で渋滞。
・最後の手紙は屋外で手渡し。
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タクシ-で東京の街並みを観れる所や、
長い距離を走って横浜へ向かう所、二人の会話、食事など
そして 宇佐美の家庭内お金の事情や、家族と高野夫人とのかかわり方など
日本向けに上手く設定は置き換えて変えられています。
この映画作品のポイントは
身寄りの無い独居老婦人が 一人寂しく介護施設に向かう所に在ります。
何故 身寄りが居ないのか、本人はどういう状況なのか、
とても映画だけの話とは思えません。実際に同じ様な境遇の方がいらっしゃると思うのですよ。
もしも親身に成れる誰かが一緒に傍に居て 施設へ行ってあげる事が出来るならばと、そう想います。
偶然にも、映画館ロビ-に車椅子の老婦人と多分その娘さんが 映画チケットを購入されてました。どうやら車椅子での席の購入が分からなかった模様。
多分 今作は同じようにご年配の方が多く 付き添いの方と来場されると思います。今一度 劇場側も上手く案内できるように お願いしたいものです。
ご興味御座います方は
是非、ご家族揃って劇場へどうぞ!!
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