「風土が合わず、残念。渥美清はパリでは寅さんとして共感されない。」TOKYOタクシー t2lawさんの映画レビュー(感想・評価)
風土が合わず、残念。渥美清はパリでは寅さんとして共感されない。
クリックして本文を読む
オリジナルのフランス版『パリタクシー』では、米兵との恋と妊娠だったが、邦画としては(山田洋次的に相当だと思うが)北朝鮮へ帰国運動で帰ってしまった在日朝鮮人の子供を妊娠、というアレンジ。その後の男への殺人未遂は、行為としては同等だが、ラテン系エモーションによる納得感が、日本人の心根では<そこまでしないだろう>という違和感が先に立つ。またタクシードライバーの切羽詰まり方も、フランス(ヨーロッパ)の回復不能な格差の底辺と、明日食うには困らないレベルの日本人社会の切実感が、映画のオチとなる大逆転への主人公の感動が共感するには、物足らない。さまざまな人生ドラマの粗筋だけを日本に置き換えても、和魂洋才の名作にはなり切れなかったと断言する。
コメントする
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。
