「まさか、こんなに泣かされるとは 人生で見てきた景色とオーバーラップ」TOKYOタクシー WAIさんの映画レビュー(感想・評価)
まさか、こんなに泣かされるとは 人生で見てきた景色とオーバーラップ
原作のパリタクシーは見ていません。
それほど期待なく見ていました。山田洋二監督の作風だなぁと思いつつ、東京に住んでいたらすぐに「あそこだ」とわかる景色は楽しめました。
レインボーブリッジからの横浜の夕景が素晴らしい。自分自身はハンドルを握って見る景色。
葉山の高級老人ホーム 入所予定時間から大幅遅刻での到着。
施設スタッフのそっけない対応。(電話の時からその雰囲気はあったが。)
すみれはタクシーの料金を払おうと自動ドアにかけよるが開かない。
ここで突如、私の涙腺が崩壊しました。一挙に感情移入?(こんな人、この映画見た人にいますか?)
妻の母親(故人)が入所した施設を思い出した。老人ホームの玄関ドアは入所者の安全のために自動では開かないのです。(但し母の入所した施設(木下の介護)はみな人が暖かかった。)
数えきれないほどの回数、施設に通いました。私は”ドライバー”です。義母が入所する前はいろいろなところをクルマに乗せて行きました。
義母が危篤との連絡。帰らぬ人に。施設からの退去。葬儀。主がいなくなった部屋の片づけ。
この思い出が、私の脳内で映画の進行とシンクロして”上映”されてしまいました。
住む人がいなくなった実家の解体問題も抱えています。その家には、かつては人が集まった。
映画で流した涙はエンドロールが終わるまでになんとかごまかしているのですが、今回は涙の「第二波」が襲ってきました。こんな姿は人に見られたくない。クルマに逃げました。
それなりの長さを生きていると、楽しいことのほかにつらいことや悲しいことも見ている。
だから襲ってきた涙なのでしょうね。
キムタクファンには申し訳ありませんが私はキムタクはあまり好きではありません。
不覚にもキムタクに泣かされてしまいました。しかしながらタクシードライバー宇佐美浩二のキムタクは好きです。
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