爆弾のレビュー・感想・評価
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石川明日香とスズキタゴサクの関係は?
やはり他の人も表している通り佐藤二郎の演技が凄かった。
ただメインの計画を石川明日香が立案したというのは無理がある。
実の息子を殺すか?
また明日香の動機が不明
ここはやはり、明日香とタゴサクはsexすべきだった。
男と女の関係になった二人が画策していったとした方がストーリーに厚みが出たと思う。
極端から極端へ、そして軸をどこに持つか
小さな室内での会話と、その外側で噴き上がるテロリズム。
心理的な葛藤と物理的な騒動に、苛立たしさを覚えつつ物語は進んでいく。
映画全編でこのような両極を行き来して、感情が揺さぶられる。
信じる気持ちと、信じきれない気持ち。
忌避したいものと、守りたいもの。
終わることのない恐怖と、恐怖を忘れて続けてしまう日常。
だけどその極端にとどまらずに中心に自分を強く保とうとする世界もある。
正しく生き、常識的な世界を回すこと
その価値を信じ、自分の軸にすることがいかに大切なのかを感じられた。
他の人はどう思うのかを知りたくて生まれて初めて書きます
元々個人のメモとして書いたものの、同じものを観た他の方々はどう思うんだろう?というのをどうしても知りたくなってしまって投稿しました。
原作未読なので読んだ後で感想が変わるかもしれません。
◾️全体について
映画なのにミステリ小説を読んでる時みたいな早くページを捲りたくなると同時に登場人物の細かな描写も逃さないようにしっかり全描写を拾いたくなるあの感覚があった。
これは原作や俳優陣がすごく良いってことな気がするから原作を早く読みたい。
ストーリーや俳優陣の演技の素晴らしさはもちろん、それ以前にエンターテイメントととしてとっても面白かった。
緊迫感、疾走感、次の展開への期待感、エンターテイメントを楽しむ時間、登場人物への自己投影と観客が自身の内面を反芻する時間、、いろんな要素のバランスがすごく良かった気がする。
↓ちょっと引っかかったシーンについて↓
◾️もっとやってくれタゴサクについて
タゴサクもっとやれ、やるなら全部壊してくれって思ったんじゃないですか?って等々力を通してスクリーンのこちら側に言ってくるシーンだけ、ちょっと蛇足に感じた。
このシーンの時には既にもっとやってくれって気持ち(タゴサクの破壊行為が遂行されていく気持ちよさ)よりも、なんとかタゴサクを止めてくれ(踏みとどまれる世界であってくれ)っていう気持ちが上回ってたからあんまり響かなかったんだと思う。
社会への投げかけ的な要素、これって自分のことなんだってヒヤッとする要素はタゴサクの動画投稿の一連のシーンで十分すぎるくらいだったと思う。
パンフレット見てから思ったけど、あの満足感はワンカットだったからっていうのも大いにあると思った。
他の登場人物の感情とかが乗っからず、タゴサクの呼びかけ(自分達がどこかに抱えてるはずの社会への憎悪)と観客自身が一対一で向き合う時間がしっかり取られてたから、タゴサクと警察の攻防っていうエンタメを観客として見るぞ〜ってスタンスが、自分の中や社会で今起こっている攻防に向き合うってことか…ってスタンスに切り替わりきっちゃったのかも。
つまり演技と演出力が凄すぎて後のシーンが蛇足になっちゃったってことなのかも。
◾️動画視聴者の属性について
タゴサクの動画視聴→逃亡者として描かれてたのが若者と主婦に偏ってる感じがして、そこがなんだか現実世界への近さを追求した作品の割にステレオタイプすぎてちょっとつまらないなって思った。
現実だったら、「そういう」ことをしそう(浅はかな行為をしそう、犯罪への距離が近そう)ってラベルを貼られがちな属性の人っていうよりも、犯罪どころか悪いとされるような言動とも無関係だと思われてるようないわゆる普通で真面目そうな人(年齢性別職業とかの属性は全く関係なく)の方が、生まれて初めて目の前に犯罪、しかも大量殺人への加担っていう背負えるわけがない重罪を突きつけられて必死にこれまで築いてきた外面を取り繕おうとして自分は無関係だってことにしたくてアカウント削除したり履歴削除したりセコい真似をするんじゃないかって思った。私がそういう人間だからかもだけど。でも、「うわー、最低。私なら絶対こんなことしない」って純粋に思える人っているのかな?
若者等が強調されてても私のことを言われてるんだって感じはしたけど、もっと観客全員に近い描き方をして欲しかったかも。
↓考えすぎてしまったシーンについて↓
◾️みのりちゃんについて
みのりちゃんの事件、あれは事実だったんじゃないかって感じた。
なんでそう思ったのかは分からないけど。
本当にあった事件だけど、それを嘘とすることで「みのりちゃんの事件なんかなかった、嘘つきの言葉にまんまと騙されて間違った判断をして他人も自分が築いてきたものも大きく傷つけて失ってしまった」と伊勢に思い込ませて喰おうとしたんじゃないかと思った(ほんとは嘘じゃないのに)。
みのりちゃんと目が合うシーン、パンフレットではあの事件は嘘だったことが判明するシーンとして明記されてるけど、私の中では伊瀬(と観客)がみのりちゃんの事件は嘘だったとタゴサクに理解させられた(と思い込まされた)シーンなのかも?と感じた。
タゴサクは自分以外の人間に関する話では嘘をついてないからそう思ったのかな?
催眠術にかけられて記憶がないとは言うけど、全くの嘘や作り話は言ってなかった気がする…これも原作読んでちゃんと確認したい。
でもそっか、みのりちゃんの事件が本当にあったらそこからタゴサクの身元が割れるはずだから本当に嘘だったのかな…考えすぎかな…
◾️催眠術が解けたら…と引き分けについて
そういえば、「引き分け」だから催眠術は解けなかったのかな?
類家が勝って石川明日香(以下、石川)もしくはこれまで受けてきた社会からの仕打ちがタゴサクにかけた催眠を解いてたらタゴサクは本当に全てを話したんじゃないかって気がする。
でもきっと名無しの権兵衛に対しては誰もそんなことはできない。相手がすごく近しくて大切な人だったとしてもこれまでの人生がその人にかけた催眠を解くなんて多分できないから。
だからタゴサクの催眠は永遠に解けないのかも。
◾️タゴサクの「友達」について
タゴサクの中で友達になりたいってどういう意味だつたんだろう。
どんな意味にせよ、伊勢と友達になりたいとは全く思ってないはずそれは分かる。
もし伊勢がタゴサクとの「友達としての約束」を守らなかったらシェアハウスの爆発は防がれてタゴサクの計画はおじゃんになったかもしれないから。
うーーーん、ほんとにそうかな?もうちょっと考えてみたい。
もし伊勢がタゴサクの話を秘密にしなかったら、機動隊等が厳戒態勢でシェアハウスに向かっていたはず。
そしたら息子の遺体は爆破されず、他殺と断定できる外傷が見つかる。
刺したのは誰か、椅子に縛り付けて爆弾を設置したのは誰かの捜査になる。
少なからず石川明日香に辿り着く時間が早まる。
最初から容疑者として強く疑われ、息子殺害がほぼバレてしまった状態の石川は駅爆破について口を割るかも?
………
何の可能性を考えたかったかというと、みのりちゃんの話を秘密にすることがタゴサクが伊勢と友達になれるかどうかの試し行為だったのかも?という可能性。
伊勢がタゴサクとの約束を破ることでシェアハウス及び駅爆破を防ぐこと(タゴサクとしてはそっちよりも石川が動機だと知られることの方が重要そうだけど)になったとしたら、タゴサクが言う友達(自分を暴いてくれる人間?)に伊勢はなったのかもってちょっと思った。
でもやっぱり最後まで名前呼ばないとこととかからも、タゴサクが本当に友達になりたかった(同じ人種ってことにして安心したかった?)のは類家なんだろうなぁ。
うーーーん、タゴサクが言う友達ってなんなんだろう。
なんか色々考えてしまったけど、純粋に一緒に長く遊べる人って意味な気もしてきた。だとしたらほんとに類家なんだろうなぁ。
駆け引きが
刑事、容疑者の駆け引き。
3つのパターンによる2人の駆け引き。
箱へ辿り着くまでの言葉の応酬と緩急、そして時に起こる静寂が観る者の心を惹きつける。
心地よい緊迫感を感じられた。
そして彼が語る言葉は「想い」を隠した言葉であり、友人と認めた伊勢に語った言葉は事実なのではないだろうか。
彼の発言の根本には「うそ」ではなく鍵があるのだから。
人生をひとつの出来事で狂わされた彼だからこそ、その想いを受け止められたのだろう。
そして彼が唯一自身から求めた心の奥底のものを類家と共有できた喜びにより満たされたこともラストとして秀逸である。
佐藤二郎だけど佐藤二郎じゃない
メチャメチャ良かった!!
本当に良かった!
やたらと評判だから逆張りマンの私が「評判の割に面白くないよ」とか言い出さないか心配してたけど本当に面白かった!
何が良かったか浅い感想しか書けない、アウトプット貧弱な自分が憎いと思うほど良かった!
①まずは何よりも佐藤二郎!
凄まじかった
佐藤二郎は好きだけど、いつもどの作品でも佐藤二郎だから飽きてたけど今回は一味違った
いつもの佐藤二郎に違う二郎がいた
サイコな謎めいた役できてるじゃん!
やっぱり役者なんだ!見直したぞ!二郎君!
コミカル二郎とは違った魅力がでてて本当に良かった!
映画の魅力の八割くらい佐藤二郎のキャラだった
それだけで最高だった
ほとんど二郎の、独演会で話が進むが全然退屈じゃない!
画面が!間が!持つもつもちまくり!
なんだろうね語りが魅力的だわ天性のものだわ
この映画は兎にも角にも佐藤二郎!
②単純な話で終わらなかったところ良かった!
クレイジーサイコ野郎が爆弾を都内全土に仕掛けました!謎を解いて爆弾を止めよう!
爆弾は発見され、めでたしめでたし!!
って、単純な構成で終わらないのが非常に良かった!
事件は一定の解決はするし、色々理由も出てくるが明確に答えが示されたわけではない。あくまでも推理の域を出ていないのでスッキリはしない。しないんだが心地いいモヤりで非常に好感が持てた!
謎も確定してないのが本当に良かった!
・タゴサクは本当にただのサイコ野郎なのか。
・タゴサクは明日香を庇っているのか。
・タゴサクはただの住所不定浮浪者なのか。それにしては頭がキレすぎで只者ではない感じがするが何者なのか。
・明日香は息子を殺したのか。タゴサクに罪をなすりつけているのか。
・爆弾はタゴサクが主犯で息子達は利用されただけであり明日香の証言が正しいのか。
・3回戦の爆弾は未だ東京に眠っているのか。
状況的に九割形、劇中の推理で正解だと思うが確定してないからスッキリしないけど九割答えわかってるから心地よいモヤリになった!
③ 取調室の「静」と調査爆発の「動」
メリハリがついていて見ていて飽きなかった
わりと長めの映画だが間違いなく夢中になってた!
爆弾もキチンと爆発して死傷者も出まくるのが最高にエンタメしてた!
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言語化って難しい
上部の浅い感想しか述べられない
浅瀬でパチャパチャやってるアウトプット貧弱野郎で誠に恥ずかしい!
もっと良いと感じたところが具体的にあるはずなんだ!
感想出力語彙弱者な私には魅力を十二分に伝えることができない!
ボジョレーヌーボのキャッチコピーくらい具体的にウィットに富んだ表現を私もしたい!!
「ここ10年で最高!」とか毎年表現を変えて言いたい!
とりあえず私の心の形はそんな感じです!
佐藤二朗劇場 後半失速
スズキタゴサクに翻弄される警察。次々と爆発する東京の街。確かに面白い。だが、見ていて一抹の不安が。こんなにおもしろくして、ラストどうするの? その不安は的中する。後半、取り調べが類家捜査官に替わって、謎が証されるにつれて、面白さは減速する。山田君は悪くないよ。類家捜査官という難しい役を熱演してると思う。でも、佐藤二朗の怪演に対して力不足なところは否めない。それにラストの理由付け。無理矢理過ぎないか。スズキゴサクは石川家を洗脳したんだよ。明日香に利用されたわけでも同情したわけでもない。‘’無邪気‘’’な彼は、それが面白いから。そして、次に警察相手にこのゲームをする。無邪気な子どもが大人相手に遊んでとせがむように。だから、彼を殺そうとした倖田巡査に興奮して射精するくだりはいらない。彼はそんな欲とか悪とかは関係ない。ただたんに面白いからするだけ。そう、スズキタゴサクの動画を拡散した人々と同じように。このあたりをもう少し深掘りしても良かったんじゃないかなあ。ラストの意味付けで、映画上仕方ないが、スズキタゴサクの怪物ぶりが薄れた。
スズキタゴサクの言動から目が離せない
劇場の幕間広告の時点でかなり面白そうと感じていましたがようやく見に行けました。
連続爆破事件の犯人として限りなくクロに近いスズキタゴサクの怪しさ・胡散臭さ・不気味さに佐藤二郎の怪演が見事にマッチ。
やはり佐藤二郎はこういう怪しい役をビシッと決めてくれますね。
対面する刑事に次々と仕掛けてくるスズキタゴサクと切れ者刑事類家との応酬は必見。
取調室の中での心理戦の「静」と実際に現場で奔走する刑事たちの「動」が織り混ぜられ、飽きることなく見られる構成でした。
これは凄い
重量感のあるミステリーでした。これは見ごたえがある。
佐藤二郎の演技がとにかくすごい。謎解きにぐいぐい引き込まれて行きます。
第一ラウンドの舌戦が凄かった。会話を聞き洩らさないようにと集中しなければならない。
しかし、映画としては盛り上がる第二ラウンドがいまいちだったのが惜しい。
本命の山田祐貴君が出てからは、なんだかトーンダウンしてしまいました。
第一ラウンドのあの勢いはどこ行った?9つのしっぽクイズはどうした??と思ってしまった。
さらに残念なのは、結末です。
真犯人が、「え、あなたじゃこの犯行無理でしょ」という人物でした。
爆弾をただ設置するだけならともかく。時限爆弾として細かな設定を出来るようなスキルがあるようには思えなかった。
ここが物語のご都合主義的なところ。登場人物を適当に真犯人に仕立てたのかなという印象です。
あの真犯人が、実は有名大学卒でしたとか、IT技術者でしたとか、そういうバッググラウンドがあるならともかく、そうじゃない。
いやいや、あなたじゃぁ無理でしょうよと突っ込まずにはいられなかった。
しかし、全体的にはとても面白かった。
雪の中で亡くなった女の子と、刑事(名前忘れた)の関係がいまいち分かりませんでした。結局どういう繋がりだったんだろう。
あの雪の女の子のくだりで、「霊感」設定は本物なのだとばかり思っていた。
全部彼が調べていた?? いやいや、やっぱり無理がある。
終盤、雑に進んだのは何故?
何回も予告編を観る機会があり、期待度が上がっていた。原作は未読、情報もスルーして、ネタバレもせずにたどり着いた。
始まって早々、佐藤二郎の怪演がいつも見掛けるものと違う。
染谷将太の分からなくもないは分からなかったけれど、無邪気と言う一言でスズキタゴサクを見誤ってしまった。
渡部篤郎の表情が変わって行くのも面白かったが、満を持して向かい合った山田裕貴を引き回すタゴサクとの丁々発止は途中まで良かったが、終盤端折られた感じになり推理やハッキリした証左も無い雰囲気に。
雑な感じで終わってしまった。
途中までこのタゴサクをどうしていくのか?キャストの反応を集中して見ていたのは間違いなかったが、終盤息切れした感じが残念だ。
わからなくもないはわからなくもないけれど、だからって現場であんなんしてたらゃいかんでしょうし、そんな事をNEWSにしてるマスコミもアホとしか…。
逆恨みで世の中に報復したい気持ちになるのはわからなくもない(笑)
タゴサクの理屈がテロリストとかサイコパスって感じだったけど、知らん人が知らん所で爆発に巻き込まれて死傷ってNEWS見たとして
自分でなくて良かった。
しりあいが巻き込まなくて良かった。こんな事になって可哀想。
犯人許せん。…位が普通の反応でしょう。
自分は作中で最も憎らしい人物はスズキタゴサクとして、次に来るのがタゴサク(爆弾メンバー)に恨まれてる一般人達だったりする。「危険物が…」とか言われて危険があるのに、日常生活を優先する様は、これで吹っ飛んでも仕方ないのでは?等と思ったりする。
その点でスズキタゴサクは憎たらしいが、自分の感覚はスズキタゴサク寄りになっていたので自分はブチギレたりしない様気を付けて生きようと思う。
安全だと言われていた平和な時代(表面的)が終わろうとしているタイミングで、この作品を観た事は忘れないようにしたい。
ただ、コレ簡単に模倣出来たら恐いね。
佐藤二朗という才能
観終わった後の一番の感想が「佐藤二朗・・・!!!」だった
コメディ俳優としての面白さ、親しみやすさが裏を返すとこんなにも得体の知れない怖さを醸し出すのかと驚嘆しました・・・イケメン俳優が揃っていながら、最後にこびりついて離れないのは、「佐藤二朗」という唯一無二の演技をする俳優さんの名前
サスペンス映画をあまり観ないので、この話の筋と終わり方はかなりヘビーだった。
佐藤二朗のしかけた(と思われている)爆弾が、爆発を阻止できたりできなかったり、と最初は面白かったが、最後の一番ひどい被害が出た爆発を止めることができなくて、同時多発的に爆弾が爆発するシーンはリアルすぎて目を覆いたいほどで、奔走する警察官たちの努力は報われず、無力感を感じる終わり方だった。
ベテラン刑事の心さえも折ったタゴサクを攻略しようとする山田裕貴が、タゴサクに元々自分と同じく世界に倦んでいることを見抜かれ、ダークサイドに落ちてしまうのかハラハラした。最終的にタゴサクに心を「喰われた」かどうか分からないところも、「最後の爆弾」が存在するのかしないのか闇の中なところも、すっきりとしない後味の悪いストーリー。
自分的に、「石川明日香(だっけ)は全ての容疑を否定して、『全部スズキタゴサクがやった』と供述した」というナレーションが地味にショックだった。
人間の善性を、これでもかと否定する。
タゴサクと反対の、ルールの中で生きている警察官たちも、「この世は捨てた物じゃない」という言葉に説得力はほとんどない。
多分原作者は爆弾の爆発を阻止して大団円にするつもりなどさらさらなかったんだろう。
「人間はどこまでも身勝手な生き物」ということが最後に伝えたかったことで、多分原作者もタゴサク側の人間なんだろうと思うから。
それにしても佐藤二朗という役者の底知れなさよ。もっと好きになりました。
あのシーン熱かった、このシーンのセリフ感動したとかはない。
爆弾の爆発シーンが迫力満点で、いつ爆発するか分からない怖さが良いと思いました。
また類家刑事が良いキャラでした、「社会を壊すことは簡単に出来る、食い止めるほうが難しい(ニュアンス)」といったセリフが良かった。
しかし「代々木」と聞いて思い浮かべるのが地域では無く学校とか、勿論公園も思い浮かべるな…と思ったので類家はすごく頭が良いのに公園をノーマークにしたのはちょっと不思議でした(ご都合展開的に仕方ないところではある)
清宮、伊勢は田吾作に振り回されすぎ…前半パートで清宮が事件に大きく関わっているのかな?と思ったらそうでもなく…謎解きも類家が解くので清宮パートはあそこまで長いのはテンポが悪いと思ってしまいました。
矢吹、倖田の活躍もバイクのシーンはとても良かったのに独断で行動する上に現場で足元をちゃんと見ないのは無警戒すぎると思ってしまいました(成果を上げたいのは分かりますが)
結局何が言いたいかというと登場人物がミスをするのを見るたびに何とかなったのでは、と思ってげんなりしてしまったということです。
エンドロールの真っ黒背景と曲は何かメッセージが込められていたのでしょうか。
なんだか味気ないと思ってしまいました…
映画通、サスペンスやミステリ好きは好きかもしれません、個人的には分かりづらさと退屈さ、ぱっとしなさを感じてしまいました。特に心に残るとか記憶に残る、誰かに話したいみたいなものはなかったです。強いていうなら自販機に爆弾が仕掛けられていたらと思うと怖いなくらいですかね。
帰りは駅で気をつけないと💦
🎬 『爆弾』鑑賞(2025/11/26)
今日は仕事帰りに『爆弾』を観てきました。
劇場を出た瞬間、思わず深呼吸してしまうほど――胸の奥が震える体験でした。
まず言わせてください。
佐藤二朗さん、圧巻。まさに怪演。
柔らかな笑みの裏に潜む底なしの闇。
一言発するたび、取調室の空気が変わり、観客の心拍数を乱す。
“俳優・佐藤二朗の本気”を見せつけられたようで、背筋がゾクッとしました。
そして、その怪物のような爆弾魔に真正面から挑む天才肌の刑事。
山田裕貴さんの演技もまた、光のように鋭く冴えわたる。
静かに燃える闘志と、揺るぎない洞察力。
彼が取調室の椅子に座った瞬間、空気の密度が変わるのがわかります。
二人の“声”と“視線”だけで繰り広げられる攻防は、もはや戦いというより、魂同士のぶつかり合い。
その濃密なやり取りに完全に呑まれ、気づけば137分が一瞬で過ぎていた。
あまりの緊張感に、せっかく買ったジュースを飲み忘れていたほどです。
それくらい、スクリーンの向こうの世界に引きずり込まれました。
取調室の沈黙すら刃物のように鋭く、観ているこちらまで呼吸のリズムを乱される。
邦画の会話劇が持つ底力を、心の奥で再確認した時間でした。
ドラマチックで、静かで、恐ろしくて、美しい。
そんな余韻を心に残す作品。
ぜひ劇場で、この圧力と興奮を体験してみてください。
シュレディンガーの爆弾
トラブルでしょっぴいた男が霊感を駆使し爆破事件を言い当てていく話
取調室の中という密室空間での密度の濃いやり取りと、中年男の無邪気さに振り回され破壊されていく外の世界
最初は信じなかった警察も、取調べの担当を変え男と対峙していくが、巧みな話術と人心掌握で警察や一般人を「喰って」いくモンスターに歯止めが掛けられず……
※爆発による流血、欠損や自慰行為等センシティブ表現あり
※心情表現でカメラワークがブレまくる箇所がたくさんあります 酔い易い方は注意してください
この社会に仕掛けられた「爆弾」。
この社会に潜む爆弾、それはなにか小さなきっかけが引き金となり起爆装置にスイッチが入ることで人々を恐怖のどん底に突き落とす。
それがいつどのように爆発するのかはわからない。人の中に溜め込まれた鬱積した思い、それにつながる導火線に火がつき凶器が街中で突然振り回されるのか、あるいは地下鉄内で毒ガスが巻かれるのか。
間違いなく言えることはこの社会に住む人間の心の中に溜め込まれた大量の火薬にいつ何時引火して爆発を引き起こすかもしれないという不安が常に存在するということだけだ。
原作は文庫本で500ページほどの作品だが会話劇がメインなので読むのに時間はかからない。
「スズキタゴサク」なる人物と彼が仕掛けたと思われる爆弾に翻弄される人々の姿を描いた群像劇スタイルだが、今回の映画化ではその群像劇スタイルを弱め主要人物に的を絞ったのが功を奏してか、より作品に没入できるようになっている。
原作で一般人視点の役割を担う細野ゆかりは描かれず、また刑事の伊勢の引きこもりの弟の話や等々力の上司の鶴久の娘のくだりもカットされ、原作で描かれた各登場人物の内面の葛藤もバッサリカット。そのおかげで物語がよりスピーディーで畳みかける展開となっている。
個人的にはそれが今回の映画化の成功に繋がったと思う。原作は基本群像劇スタイルなのでどうしても各登場人物の内面が描かれるのはしょうがないがそれが作品全体のテンポを落とす要因になっていた。
そのせいか、この日本ではいまいちリアリティーにかけるであろう史上まれに見る爆弾テロ事件の動機付けが甘いと感じられたり、巡査倖田の行動があまりに無理がありすぎたり、原作で描かれたスズキの台詞にも無駄が多くスズキの小物感の方が目立ち過ぎて、そんな彼に翻弄される警視庁のエリート達が逆にレベルが低く見えたりと、そのように原作を読んでいて感じてしまったいくつかの粗が今回の映画化では一切感じられないほどまさに原作をブラッシュアップさせた見事な映像化と言える。
ちなみに原作の冒頭で刑事の伊勢を「巡査」と記載するミスがある。校閲はどうなっているんだろう。
本作は理想的な原作の映像化作品「羊たちの沈黙」をも彷彿させる。かの作品も原作の枝葉のエピソードはバッサリカットして(クラリスが昆虫学者と付き合う話はまさに不要)、ハンニバルレクターというキャラクターをカリスマ的存在にまで押し上げ、様々な映像的工夫で観客に驚きを与え原作の価値をより高めた見事な映画化だった。本作はそれに匹敵する出来栄えと言える。
原作では無駄なセリフと思えるスズキの台詞をカットすることでスズキをより危険でミステリアスな存在感ある人物に描いているし、彼に翻弄される刑事たちも優秀ながら彼に敗れるのもスズキの知能の高さから致し方ないと思える。倖田の行動にも無理がないように感じられる。とにかくテンポがよく原作の弱点を感じさせない見せ方が実にうまい作品。前作の「キャラクター」を鑑賞した時この監督はなかなかの実力の持ち主だと感じていたので今回の映画化は期待していたがその期待を裏切らない出来だった。
役者陣も原作のイメージ通り、染谷翔太だけは童顔で等々力役にはどうかと思っていたが彼の演技力で違和感を感じさせなかった。
そしてやはりスズキを演じた佐藤次郎であろう。まさに和製ジョーカー(ダークナイト版)を演じた彼の存在感が本作の成功の大きな要因。ハンニバルレクターとジョーカーを足して二ではなく三くらいで割ったようなミステリアスなキャラクターを見事に演じた彼には日本アカデミー主演男優賞を上げたいが「国宝」にすべて持っていかれるんだろうなあ。
日本の最近のエンタメ作品はとても粒ぞろいで観客動員数で洋画が押されてるのもわかる気がする。
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観る者の心の形を問う映画
野生の佐藤二朗が爆弾で無双する話。
物語形式としては警察vs二朗の謎解きバトルで、留置所でヒントを小出しにして警察を走り回らせる系のジャンル映画。あらすじと予告から受けた印象をはるかに超える面白さで非常に満足感が高い。
二郎が都内に爆弾を仕掛けたことを仄めかして警察が翻弄されている内に本当に爆弾が爆発して、のっぴきならない状況へと突入していく序盤の展開はテンポが良くて楽しい。
アキバの日常を破壊する爆発。邦画クオリティにしてはCGも良く出来ている。巻き上がる爆炎、吹っ飛ぶメイドをタイトルバックにして表示される「爆弾」。これはいい。期待値の上がるオープニング。
これ以降は二郎と警察の攻防がノンストップで繰り広げられるし、丁度いいタイミングで爆弾も炸裂していくので見ている間はずっと面白い。
二郎と相対する警察側は染谷将太⇒渡部篤郎⇒山田裕貴と、なかなか豪華に人物が入れ替わっていく。
その中でも渡部篤郎が演じる本庁の刑事は今作の白眉。
中々いけ好かない感じで登場したわりに、その後の二郎との問答の中で人となりが浮かんできて、最終的には観客も心から応援したくなる印象の転換は結構テクニカル。作中で唯一、明確な激憤を表にするシーンにおいては観客もまた「やれ!」「やめて!」の二つの感情で板挟みになる。
その他、正名僕蔵の演じる所轄の課長は今どきフィクションでも珍しいパワハラとモラハラの二刀流で、最後まで褒められる所が1つもないのに妙な愛嬌があって忘れがたい。
全編通しておじさんキャラ達が愛くるしいのは作品の特徴かもしれない。
若者側では、伊藤沙莉と坂東龍汰のコンビが凸凹感が軽妙で良いキャラをしている。
ただ、登場シーンがあざとすぎて「どこかでひどい目に合うんだろうな」という事が丸わかりなのが少しいただけない。登場シーンは多いのだから、初登場でこれ見よがしに印象付ける必要はなかったと思う。
物語の核心は二朗が刑事相手に仕掛けていく「9つの質問で心の形を浮かび上がらせる」という遊び。
爆弾のヒントを出すきっかけにもなっていて、物語を推進していく仕掛けであると共に「心の形を問う」という本作のテーマそのものでもある。
登場人物がどんな心の形をしていて、どんな気持ちでこの事件に関わっていったのかは物語が進行するとともに明確になっていくのだが、二郎の形だけは掴み切れないまま終わった気がする。
大枠は掴めるが、核心までは辿り着けないまま、時間切れ的に幕が下りる。中々後を引くキャラだった。
だって関係なくないですか?という台詞に象徴されるように、作中では折に触れて観る側の心の形を問う場面がある。
無関係な所で見る悲劇はさぞ楽しかろうというメッセージであるが、見ている側としてはぐうの音も出ない正論なのであまり言い返す事はできない。
そのメッセージに重きを置くので、爆発シーンは気合が入っている。OPのアキバ爆破から始まり、中盤は決定的な爆発シーンは見せない演出をしつつ、終盤でまた爆破祭りを展開する緩急の付け方。
爆破で吹っ飛ぶ人々をリアリティというより、スタントの頑張りを魅せる方向で撮っているのは制作側の手心なのかもしれない。
ただ、爆弾で人が吹っ飛ぶ所なんて面白いに決まっているのだから、なかなか卑怯な映画である。
2人の対決は最高ですが、、、
タゴサクと類家の取調室対決が最高です。佐藤二朗さんのよくあるおふざけ強めの演技はあまり得意ではないのですが、こうした演技は最高です。まあこれだけ毒とクセとアクその他諸々詰まった役は10年に一回くらいしか無さそうですけど。対する山田さんもさすがに二朗さんに勝ち!とは言いませんが、予想以上の大健闘と言っていいのではないでしょうか。もうこのシーンだけでもいいくらい。
でも取調室の二人が強烈すぎるせいなのか、その他の人物やシーンがどうしても見劣りしてしまう。悪いわけじゃないんだけどバランスが取れない。渡部さん演じる清宮は本庁のエリートだろうけど、官僚としてエリートなのか捜査のエキスパートなのか今一歩はっきりしない(まあ両方兼ね備えるのもあるか) それどころか、いえいえ所詮、本命の類家につなぐまでの中継ぎ、前座ですからとか言い出しそうで。まあ物語の進行上、これは仕方のないことか。伊勢は最初からタゴサクに取り込まれる雰囲気満載だし、暴走する矢吹も同様。爆破シーンなどは結構頑張っていたけれど、後半はやりすぎかな。3人とひとりであそこまでは出来ないし、そもそも必要もない。
そんなこんなで細かな減点込みでも取調室の二人に敬意を表しての点数でした。
驚きの結末とかではない
まず、映像としてのルックがいい、と思うシーンが満載。特に冒頭の秋葉原のメイドさんが爆風で飛ばされていくシーン、すごくおしゃれだなと思いました。
あとスズキタゴサクの気持ち悪さが本当に気持ち悪い。映画の大画面に全身全霊でスズキタゴサクの不気味さ、不快さ、リアルさを見せつけてくれた佐藤二朗さん、他の俳優さんには演じられない役だと思いました。
けれどストーリーとしては、期待しすぎたせいか結末が期待外れ。序盤の『仲良くしていたホームレスがいた』と証言するシーンに映る人物、なんとなく石川アスカっぽいな?というのはずっと感じられていたことだったので、意外性もあまりなくそのままのオチになってしまったなという感じ。
連続爆破事件は結局、石川アスカの息子たちが計画したものだということで、スズキタゴサクはのちにその主犯に祀り上げられただけのホームレス。そのただのホームレスが、なぜプリペイド携帯による起爆装置を作り上げることが出来たのか?急に押し付けられたことにも関わらず、なぜ複雑な犯行計画を立てることが出来たのか?結局タゴサクは正体不明のままというオチなので、実は頭脳明晰で凶悪犯罪に向いた人物だったのかもしれませんが、なぜそんな人物がホームレスに?
そのあたりが唐突で説明不足な感じがしました。原作を読めばもう少し理解できるのかな。みのりちゃんのエピソードが結末の伏線になってるのかなと思いきや、本当にただの純粋な嘘でそんなこともなく。愛のない『容疑者Xの献身』って感じの話ですよね。
スズキタゴサクは始終露悪的に振る舞い、人の良心を試すような言動を繰り返しますが、あのままの彼がホームレスになった石川アスカに親切にしていたとは思えないので、恐らく彼は石川アスカに『利用された』と感じた瞬間にあのモンスターになってしまったのかなと思います。そして同時に、石川アスカから助けを求められた時、ただ誠実に自首を勧める彼でいられれば、タゴサクは今もただのホームレスであり、石川アスカが犯罪者になっただけだった。そして彼がそこで『利用された』と感じてしまうような感性を持つに至ったのは、誰にも救われず臭いホームレスとして疎まれ続けたことが原因としてあるのかもしれない。結果、「綺麗事」として、スズキタゴサクの発生を防ぐためには自身に利益がなくとも人を救わなくちゃいけないんだろうなとか、考えたりもしました。
退屈はしませんでしたが、、、、
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かなりお客さんが入っているようなので楽しみにして平日のすいている時に行きました。
しかし半分くらいを過ぎたあたりから、現実感のなさが目立ってしまって、ラスト15分程度の「謎解き」は全くおもしろくはありませんでした。
刑事がベラベラ謎解きを喋るだけで、大きく広げられた風呂敷を小さく畳まれた感覚になりました。
ストーリーの展開の仕方が大袈裟過ぎて、何が起こっても「所詮映画の話」と冷めて観ていました。
佐藤二郎
国宝か爆弾どっちみる?ってなって選んだけど、
国宝2回目みた方が良かったかな。
巡査2人?のやりとりが良かったです。
謎解きがやや駆け足でわかりづらいところがありました。
性的な表現が多くて子どもには見せられない。
佐藤二朗劇場最高!!
最初に言っておきますが、私は佐藤二朗が大好きです!そして原作読んでません!ですので最高に楽しめました!もし佐藤二朗が苦手な人は絶対観てはいけない映画です。なぜなら2時間、佐藤二郎のドアップが続くからです!そして「福田組」の笑いを誘う映画とは違い、サイコサスペンスですので、笑いを期待して観に行ってはダメです!更に爆弾の爆破時刻と場所をナゾナゾのヒントで伝えて取り調べの刑事を翻弄しますが、ナゾナゾを解く必要はありません。それをすると本筋に着いていけなくなります!私も冒頭はそれで、あれ?いま刑事達は何探してる?と置いていかれました><;
改めて佐藤二朗の演技力の凄さに驚きました!日本でこの演技ができる人が他にいるだろうか?と思います!時には酔っ払い、時には記憶喪失者、時には霊能力者、時には世の中の理不尽を全て破壊したい爆弾魔、時には刑事達の心をダークサイドへ引き摺り込もうとする悪魔。どんどん都内で爆発が起きる状況に、取り調べをする刑事達の心をへし折っていきます!はたして彼が爆弾魔なのか?ヒントは「容疑者Xの献身」です。
中盤がすごかったので、ラストに物足りなさを感じました。なので評価4にしましたが、原作では続編があるので、その前置きか!とも思います。原作読むべきか悩みます!
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