「ここまで不快になった映画は初めてです(褒め言葉)」爆弾 らぐさんの映画レビュー(感想・評価)
ここまで不快になった映画は初めてです(褒め言葉)
タイトルを見て、これは貶しだと思った人はごめんなさい。
私にとってこの映画を「不快」「嫌な気持ち」と評するのは、申し訳ございませんが私の語彙力が追いついていない証拠です。
それくらいに不快で、良かったです。下記そういった表現を褒め言葉としてレビューさせていただきます。
ずっと、頬のあたりが生暖かい作品でした…。
すっごい嫌な気持ちになる不快な映画(褒め言葉)を見たなあというのが、一番最初に出た感想でした。
佐藤二朗さんという役者さんをお恥ずかしながら始めて見たのですが、ここまでの演技を出来る人は天才だと思います。彼の表情、喋り、全てに惹き込まれるというか、聞きたくないのに見せてくる、見たくないのに聞かせてくるんですよね。
ちゃんとあとから自分が読んで「ああ、こういう映画だったな」と思い出すためにもしっかり記しておきたいんですけど
ただ普通に事件現場で自慰してる(そういう描写があるので、苦手な人はお気をつけ下さい)特殊性癖の警察官・長谷部が、どっかでそれをマスコミバレしたのか…電車飛び降りしたっぽい…?え、全部の戦犯こいつじゃん!みたいな映画です。真犯人ではないですが…。
一番最初に出てきた等々力もよくわかんない男でした、上記の2世みたいな感じで終わったけどな、何!?なんか動機とか理由付けにしては強烈すぎて、あっそこ深堀りするわけではない!?あくまでエッセンスとしてそこ扱うの!?みたいな感想になりました。娘さんが可哀想で可哀想で…もう…。
あと爆発して普通に足ちょんぱで血がぴゅぴゅ!みたいなのとか、あっ結構攻めてますね…という、そういう不快感もありました。
トロッコ問題のような幼児の命とホームレスの命を天秤にかけ、爆弾設置場所の読みが外れホームレス側の方で爆発し、子供が死ななくてよかったですね。の発言だったりと……
そもそもあまり「考えさせる映画」ではないのだと感じました。
途中、スズキタゴサクの身元を割るためのワードに、ホームレス、ドラゴンズ、長谷部家族全員離散、スタイリスト、髪を切る、シェアハウス等たくさん散りばめられては居たのですが
考察する暇もないくらいに畳み掛けてくるんですよね、休む暇がない映画だなぁと。
そういえばOPで髪を切っていましたね。あれがすごく印象に残っていました。
いうてカタルシスがある訳じゃないというか、作中、駅のホームの自販機の飲料に爆弾しかけれてる!ってなって、結局回収出来ずに負傷者死亡者多数出して
結局まあなんか意外なとこから一応真犯人は出てきますが……最後の最後で、「最後の爆弾は、まだ見つかっていない(ガコンッと自販機から飲料の出る音)」の終わり方ですが
ええ~気持ち悪い!と思ってしまったので、一瞬私は作品に答えが欲しいタイプなのか?と思ったけれど
よくよく考えたら、幽霊も貴方のほらすぐそばに!\きゃー!/~ここでエンドロール~……的なよくあるホラーな感じ、
自分の身近にもそういうことが起こるかもしれませんよ、な終わり方って個人的にすごい不愉快(褒め)だと思うんです。
なので、この最後の爆弾も見つかっていない=だから貴方の傍にも爆弾はあるかもしれない、いつ爆発するかはわからない、みたいな不愉快とか……
この足チョンパや血の描写、謎な自慰と不快感を、とにかく詰め込んで煮詰めたようなこの作品、もう、気持ちが悪い(褒め)としか言いようがないです。
もうむしろ、この映画見てあの映画館にいた全員が不快感を抱いてくれたらもはやもう何故か私が嬉しい!皆キッショい気持ちになって欲しい!くらいの勢いでした。見終わったあとは。
あと、個人的には登場人物の誰にも共感できなかった映画でした(笑)そこもちょっとあったかもしれないです。
内容だけだと星3なんですが、インパクトがあり過ぎてオエッッッッ!みたいな心に残る映画としてはまあ加点して星4にしました。
心の奥底の私がこれに星5はつけたくない!になっていて、これを感想として昇華するのどう言語化したらいいんだと一日悩みました。
友達に見て欲しい誰か私にこれについて説明して!!みたいな気持ちと
こんなキッショい映画に金払って見るな時間の無駄だ!!みたいな気持ちが同時にきています。私の頭の悪さがただただ露見しました。
でも私の感想で「いやそうでもなかったよ?」みたいなこと言われてもめちゃくちゃ私自身が嫌な気持ちになるので、なんかもう、嫌な気持ちになった人だけ私に申告してくださいって気持ちの映画だったし
私は多分この映画を不快です!!!て言って感想を書くのがこの作品のひとつの顛末なのではないかと思うくらいには、不快でした!!もう!!悩んでるんだったら見てください!!(笑)
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