A LEGEND 伝説のレビュー・感想・評価
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要素が多過ぎて、渋滞している
予告編を見ていたときには中国版の『キングダム』かな?くらいに思っていたのだが、現代版のパートはどちらかというと『インディ・ジョーンズ』に近い部分もある。時代劇パートでは本格的な殺陣のついた立ち回りと、中国の雄大な自然をバックにしたロケーションが見られるかと思うと、CGを多用しためっちゃファンタジーな場面も登場する。さらに、純愛的なストーリーもあればラブコメ的な展開もあり、クライマックスでは誰もがイメージする「ジャッキー・チェン映画」にもなる。とにかく、詰め込まれたさまざまな要素が多過ぎて、渋滞している感じ。で、そこに輪をかけるように英語字幕ではHun (匈奴)とHanが出てきたりしてややこしい。
現代ものと時代ものは基本的に同じ役者が演じているのだが、ジャッキーの現代版は貫禄のある教授で、時代ものも(キングダムの大沢たかお的な)大将軍かと思いきやCGで30代くらいの顔つきになっているのがなんとも……。とはいえ(CGの助けも大きいだろうが)70歳でしっかりアクションしているのはさすが!
期待値低めで鑑賞推奨
スタンリー・トン監督のジャッキー作品は本作で10本目だが、個人的にはこのコンビ作で好きなのは『カンフー・ヨガ』ぐらいしかない(『ライド・オン』もトン監督作と思って列挙していたが、コメントで間違いを指摘して頂いた…情けなや)。要所要所で良いと思えるポイントはあるのに、オチが投げっぱなしだったり全体的に微妙だったりなものが多い。
そんなわけで本作も中国本土では評判が悪いと聞いていたので、期待値低めで鑑賞。結論としてはやっぱり微妙な出来。まず同じく微妙な出来だった『THE MYTH/神話』と同じ系譜すぎて新鮮味がないし、肝心のアクションもイマイチ。まあジャッキーの実年齢を鑑みれば止む無しなんだろうけど、『THE MYTH/神話』中盤での1人対数百の騎馬隊的な凄さもないし。
そして本作最大の売りにしている若き日のジャッキーもあんまり似てなく、何より彼自身が演じていないのが辛いとこ。これも年齢を考慮してのダブル起用なのだろうけど、だったら無理して登場させなくてもいいのでは?と思ってしまった。ラストの某女優のカメオ出演も合成まる分かりなのが残念。クライマックスの氷河神殿のバトルで「らしさ」を感じさせたのが唯一の評価ポイントか。
ただ色々と愚痴めいた事を書いてきたけど、映画の面白さをジャッキー作品で知った者としては、やっぱり新作が公開されれば観たいと思う。たとえそれがトン監督作だろうと。
ホンモノとニセモノ【22点】
昨年7月中国のIMAXで鑑賞。
巨額の予算で制作されたが本国では大コケ。
ジャッキー・チェン出演作としてはワースト級だった。
この映画の質と興行的失敗は監督とプロデューサーの責任が大きいと思う。残念すぎる点がいくつか↓↓
・監督自己満なファンタジーストーリー。
監督過去作『神話』『カンフーヨガ 』と似てる所が多い!おとぎ話のような物語にボケ〜となってしまう…。
・中国最先端と謳っていたAI技術による若返りと顔交換がクオリティ低すぎて興醒め。
表情は不自然で、動きが全然「ジャッキー・チェン」そのものとかけ離れている。
・''ホンモノとニセモノ''を前面に出した自信ありげな宣伝。
「ウイグルの大自然で何百頭という馬を使って撮影しました!」「最先端AIで27歳のジャッキーを登場させます!」全く正反対のことを宣伝している。何百頭という本物の馬を使って撮影出来るならあんなクオリティの低いテクノロジーを使わないで欲しかった。作品の質が一気に底まで落ちたと思った。
戦シーンのアクションも正直パッとしないし、ラスト15分くらいのバトルシーンもオマケみたいで消化不良。
この映画が中国の観客に受け入れられず大赤字となったのも当然だ。
書き出したら映画と製作陣に対する悪口が止まらなくなるのでここら辺で終わります。スタンリー・トン×ジャッキーのタッグはこれが最後であってほしいと願います。
Ps.エンディングで登場するキム・ヒソンのカメオシーンも扱いがひどいというか残念に思う1つだった。せっかく登場させているのに彼女だけ合成だからだ。韓国でそのパートだけ撮影してるから仕方ない演出だが、最後までテクノロジーに頼る監督のやり方に納得出来なかった。
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