「タイトルなし(ネタバレ)」ChaO りゃんひささんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし(ネタバレ)
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人魚と人間が共存する上海。
人魚界のアイドル取材を任された記者の青年、すんでのところでアイドルを捕まえることができず。
が、代わりに見つけたのは、伝説の男ステファン(声:鈴鹿央士)。
人魚と人間が共存する社会を築くきっかけとなったのは、彼が人魚王国の姫チャオ(声:山田杏奈)に求婚され、結婚したことからだった・・・
といったところからはじまる物語。
強烈で独特のルックを持ったアニメで、製作のスタジオ4℃作品では、過去に『海獣の子供』を鑑賞している。
『海獣の子供』も個性豊かな描写だったが、本作ほどの灰汁はなかった。
本作では、中盤まで中心となる上海の街の描写がキョーレツで、目眩を起こしそう。
色彩は「豊か」というより「過剰」。
人物造形も奇天烈(といっても、ディズニー『不思議の国のアリス』のキャラクターを範としているように思えるが)。
ですが、ストーリー的にはオーソドックス。
チャオに恋される理由がステファンにはわからない。
が・・・
というのは、トム・ハンクス&ダリル・ハンナ『スプラッシュ』の焼き直しみたいな感じ。
全体が中年になったステファンの回想記のような態で展開するので、チャオに恋される理由を思い出すのは「大過去」。
こういう大過去形式の脚本は、あまり褒められないなぁ、と少々思った。
ステファンから過去の物語を聞き出す青年の話は、余計といえば余計かな。
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