不思議の国でアリスと Dive in Wonderlandのレビュー・感想・評価
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原作を読んでから行くともっと楽しめると思います!
※まず、前提として私は原作の『不思議の国のアリス』、『鏡の国のアリス』及び作者ルイス・キャロルの大ファンなのでその視点での感想になります。
全体的に、原作を大事にしつつ現代的な要素やアレンジが加えられていて、ファンとしてはとても楽しめる素敵な作品だと思いました!
ナンセンス作品なので、あまり原作アリスやジャンル自体に馴染みがない方から、理解できなかったと思われてしまう部分はどうしても仕方がないかなと思いました。やはりアリスという作品のオマージュは難しいですね。また、今回主人公が就活中の大学生ということもあり、ターゲット層が少し大人に近い?というところも作品への好みが分かれる要因にもなっていそうだと思いました。
ただ、童心に返って楽しむ!ということがそもそもの目的だと思うので、私は素敵な試みだと思います。
さて、細かい内容についてもいくつか
・タイパを気にする時計ウサギ
ペンスタを見ながら〇〇したり〇〇する時間が...!と叫んでいて、まさに自分がそのような生活を送っているので笑ってしまいました
・イモムシがオネエ口調のインフルエンサーで虹色の加湿器を振り撒いている
とても斬新な設定で思わずにっこり
キャラクターのおじさん率が高くなるのであえての変更かと思いますが面白かったです
・ディーとダムのラップの掛け合い
言葉遊びを存分にしてくれて楽しいパートでした
声優さんが違うのも豪華!
・お茶会のシーン
屋内だったのがちょっと残念でしたが、その後のアリスの巨大化と涙の海のシーンに続いたので納得
斜めのテーブル、必死に眠りネズミを起こさないようにするシーンなど笑いがたくさんありました
・トランプ兵
ちっちゃくて動きがとにかく可愛い!
ドミノ倒しのシーンや、カードがモニターになっているところが面白かったです
・そのほかも、一瞬だけセイウチさんやウミガメモドキが映ったり
細かいこだわりが感じられました
・主軸となるおばあさんとのストーリー、好きを大切にするという最後のメッセージも簡潔で、まとまりがよく良かったと思います
最後に、女の子がいきなりファンタジー世界に迷い込む、という設定ではなく
おばあさんが用意したVRでアリスの世界を体験する!という切り口が斬新でとてもよかったです。
クラウドファンディングするのでぜひ現実化してほしい...せめて最後のゲームだけでもソシャゲでやりたいです笑
これからも素敵な作品を楽しみにしています!
自分探しにインド🇮🇳行かなくて済むなら…
…タイパとコスパは抜群か?🤣
亡き祖母の四十九日も明け、中々決まらない就活でてんてこ舞いだったチセも、
生前に約束していた祖母からの招待を受ける。
就活の息抜きも兼ねて、以前から長らく祖母が計画していた《不思議の国のアリス》を題材にした没入型アトラクションのモニター第一号。
祖母の執事兼秘書だった若者から、デバイスの説明を受け、装着するや否や直ぐ始まる不思議な世界…
迷い混んだ別世界でアリスと出会い、旅をしていく中で、
チセは…大人になり行く中で、知らぬ間に捨て去っていった自分の«大好き»を見つめ直していく。
Q.どうして周りに合わせて周りと同じ様にしているのに、周りと同じ結果が出ない…
A.そんなの単純明快。アナタは皆んなじゃなく、皆んなもアナタではないから。
簡単な問いなのに出てくるのは難しい答え。
社会で生き抜き、生き残る為には、捨て去っていかなきゃイケないモノも確かに在る。
自分の«大好き»の為に、好き勝手出来る程、社会は寛容では無いし、他者のそう云う振る舞いに自分も寛容では無いし、
上手く協調する程、世渡り上手でも無い。
そんな息詰まる世界で、どう息抜きすれば良いのか?
本当に劇中みたいなアトラクション施設が有ればね🤣
コナンのベーカーストリートの亡霊みたいなのでもいいから。
そうなると、レディープレイヤーワンやソード・アートオンラインみたいなゲームの登場により、
映画館なんて無くなってしまうか?🤔
それはそれで嫌だな😫
透明になる私を救うのは、“自分の好き”だった
――就活、スマホ、推し活の時代に「自分の好き」を問い直す寓話
ルイス・キャロルの古典を下敷きにしつつ、就活に悩む女子大生を主人公にした本作は、現代日本を突き刺す寓話として意外に鋭い。主人公・理世は就職活動という「正解探しのゲーム」に追い詰められ、さらにスマホとSNSによる「みんなと同じでないと怖い」同調圧力にがんじがらめになっている。
就活は学生の個性を引き出すどころか、画一的なテンプレ回答を強要する儀式だ。そこで若者は“自分の好き”を封じ、無難に整えられた「正しい答え」を吐き続ける。作品は、この現代日本の構造を「個性を殺し、均質化する装置」として鋭く描き出している。
ここで興味深いのが「推し活」との対比だ。本来は自分の“好き”を突き詰め、仲間と共有する解放の場であるはずの推し活すら、SNS上では「正しい推し方」や「流行りの推し」に縛られ、均質化の檻に収められてしまっている。解放であるはずの推し活までもが、いつの間にか同調圧力の一部に飲み込まれているのだ。
その対極にあるのがワンダーランドの住人たちだ。彼らは奇抜で、不合理で、理解不能。だが理世が彼らと触れ合うことで学ぶのは、「好きに理由はいらない」という当たり前の真理である。ワンダーランドは多様性そのものの象徴であり、現実の均質化社会への対抗装置として機能している。
そして終盤、理世が透明になっていく演出は象徴的だった。自分の好きや個性を封じ続けた結果、存在感そのものが消えていく現代の若者を象徴している。だがアリスと互いに「自分の好き」を言い合うことで、理世の姿は徐々に輪郭を取り戻していく。好きなものを口に出す=自分の価値観を自覚することこそが、存在を確かにするのだ。ここに本作の核心がある。
もちろん、映像美や演出の丁寧さに比べて、メッセージが直球すぎるという批判もあるだろう。しかし現代の若者が直面する「均質化の檻」を考えれば、この寓話は必要な直球でもある。
――結局のところ、就活社会が突きつける「あなたは何ができますか?」という問いよりも、「あなたは何が好きですか?」という問いの方が、人間の輪郭を正直に映し出す。本作は、就活に悩む学生にも、推し活に疲れた大人にも、「好きの自覚があなたを透明から救う」と告げる、やさしくも痛烈な鏡である。
就職という人生の岐路に立った女子大生。自分は何者なのか何がしたいのか分からなくなったとき亡き祖母の作った仮想空間に招待されます。そこはアリスのいる不思議な世界でした。
タイトルは知っていて、お話も何となくは分かっていて、それ
なのにちゃんと読んだことあるのか考えたら「あれ?」となって
しまうお話があって、その内の一つが、この作品 ・_・; デス
前に実写版(ジョニー・デップ出演)のアリスは見た記憶があり
ますが、やはり実写よりはアニメーションの方がアリスの世界の
再限度としては向いてるかな という訳で鑑賞してきました。
念のためですが、この作品
" 現代の少女が異世界に行って、アリスと組んで無双する "
といった類の作品ではありません。
そういった期待をした人が居たら、(居るかなぁ @-@;)
アタマを浄化してからの鑑賞をおすすめします。/☆
◇
主人公は安曇野りせ。大学四年生で就活中。
今まで何となく周りに合わせて流されるように生きてきた。
よさそうな会社に入らなきゃ と就職活動をしているものの
返ってくるのは「ご活躍をお祈りします」のメール…。しくしく
小さいころ、良く面倒をみてくれた祖母が亡くなった。
その祖母が開発を手がけていたのが、仮想現実の世界。
電子デバイスを身につけることで入り込めるらしい。
ほぼ完成していたその仮想世界に招待された、りせ。
両耳にかけるタイプのデバイスを渡され、セットする。
世界が変化する。スマホもりんごに変化した。へー。
まもなく案内者が来ると言われて待っていると、来た。
" ああ 忙しい忙しい "
案内人って、ウサギ?
このウサギ、何をするのも時間がもったいない。
勢いにまかせて一方的に話をまくしたてる。
と、テーブルの上のリンゴ(ホントはスマホ)に目を向けた。
" これは毒リンゴ! 女王様にお知らせしなければ "
リンゴをつかんで部屋を出て行く。 ” えっ "
慌てて追いかけるりせ。
ウサギは、木の根元に空いた穴へと入ってしまった。
追うしかない…。
うさぎに続いて、その穴へと飛び込むりせ。
穴の先にあったのは… 不思議な世界。
穴の先にいたのは… アリス?
" 私、あなたのことを知ってる "
アリスの不思議な世界に来たことを知る、りせ。
元の世界には、どうやったら戻れるのか。
アリスと一緒の不思議な冒険の始まり。
さて、どうなることやら。
と、いうお話。
◇
不思議の国にVRで行った主人公が、行った先でアリスと出会い、
アリスの世界の人たちとも出会い、見失いかけた自分を取り戻し
現実の世界に戻ってくるまでを描いたお話です。
★ 水彩絵の具で塗られたような、綺麗な色彩の世界を、主人公たち
と一緒に歩き回って楽しむのが良いかな と思いました。・_・
…のですが
この世界にやってきた主人公が、何かこうミスマッチな印象を受け
たというのも正直なところ。
主人公の女性りせは大学4年生なのですが、外見的には高校生くらい
精神的には中学生のような印象も受けました。
この辺りは主人公の内面で精神面のバランスが上手く取れていないこ
とを表現していたからなのか と、後になって推察もしたのですが、
誰の目線で作品に入り込んだら共感できるものか、と終盤近くまで
やや もやもやした気分を抱えての鑑賞でもありました。
ということで、改めて★の感想に戻ります @-@ ハイ
(原作の復習をしてからの鑑賞が、モアベターかもしれません)
◇あれこれ (復習します)
■作者のこと
本名 チャールズ・ラトウィッジ・ドジソン
PN ルイス・キャロル
国籍 イギリス
生年 1832年1月27日
職業 数学者 論理学者 写真家 作家 詩人 ※数学者とはびっくり @o@
■アリスのこと
発端 1862年 知人の娘アリスに語って聞かせた即興の物語が原点
※アリスは3姉妹の真ん中。この時10歳。
記録 1863年 アリスがとても気に入り、書き留めをせがまれて記録した
※この時のタイトルは「地下の国のアリス」
うーん。少しコワそうなイメージのタイトル@_@。
出版 1863年 この年の暮、知人の小説家に勧められて出版することに。
「チェシャ猫」や「狂ったお茶会」などの話を追加。
※出版に際しタイトルを「不思議の国のアリス」に改題
続編 1866年 続編「鏡の国のアリス」執筆を開始。
1871年 「鏡の国のアリス」出版。
アリスの年齢を7~8歳位かと思っていたのですが、読み聞かせた相手の
年齢を想定したお話だとすると、10歳の女の子ということになるでしょう。
このアニメ作品でも、その位の年齢に見えました。
■アリスといえば…
日本のフォークグループも有名な訳ですが、バンド名の決定に何か関連
あるのかと気になったので寄り道検索。
ウィキ先生によれば、LAのレストランの名前らしいです。アメリカツアー
で意気投合した谷村サンと矢沢サン。このお店のメニューに書かれていた
「Alice」 のペン字ロゴがかっこよく、帰国後に結成するバンド名をこれに
しようと決めていたとか。
不思議の国のアリスに関係無いのかぁ と思ったのですが…
もしかしたら、そのLAのレストラン自体のネーミングが不思議の国のアリス
からきているのかもしれないので、関係あるかも。 ・▽・えへ。
◇最後に
自分が透けて見えなくなってしまう表現は、新鮮なイメージを受け
ました。自分を飾り続けると、そうなってしまうという事なのか。
困ったものです。
本当に自分が自分らしくあるためには、何が必要で何が大事なのか。
その悩み、就職する時のみならず、いくつになっても出てきます。
ホント困ったものです。
けれど、ずーっと先に今を振り返った時に
” あのときに戻って、もう一方の選択肢でやり直しますか? "
と聴かれたら、多分答えは「いいえ」です。
自分の選んできた道の結果ですから、愛着あります。・_・♡
※自慢できるような、ご大層なモノじゃ無いですが…
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
最後にこぼれた涙は毒ですか?
やっと鑑賞。
就活がうまくいかないのも、働き始めてからがうまくいかないのも、
結局、自分を隠して、自分がよく知らない自分で過ごしているから周りから見破られるのよね。
好きなもの(アイドルオタク)を隠してみたり、
思ってもない志望動機を書いてみたり…。
最初に出てきた白うさぎの質問攻めは、面接官そのもの。りんご(スマホ)が、こんなにいいねして何がいいのか。って言ってたけど、みんな同じじゃないと変わってるって言われるし、最悪仲間はずれにしてくる人がいる。
それが怖くて自衛してるのよ。
協調性は大事だけど、自分らしさを見失わない。
すごく大切だと思った。
なんか私にはすごく突き刺さる内容だった。
アリス好き(*^^*)(*^^*)(*^^*)
りせCが女子大生で、進学したいって思ってる、けど家庭の事で、それは無理、けど、それなら、おばちゃんがツテが、あるんだから就職すればと思う、後、アリスCがグイグイ来る人で、アリスCは、少し不安ってか大丈夫かな?って感じでは?心境が
内容は「こども」向けではない。
タイトルから想像するのは「不思議の国(ワンダーランド)でアリス達と冒険」といったような、雰囲気を感じますが、主人公の「りせ」が周りと同じようにやっているのに、就活はうまくいかず、周りの空気を気にして本心を言い出せない、何かと空回りな状態から物語はスタート。
そんな何をやっても上手くいかない日々を送っていた中、祖母との約束を果たす為、祖母が残した大好きだった「不思議の国(ワンダーランド)」を模した世界へと迷い込む。
(祖母は資産家で不思議の国が大好きでそれを模したパークみたいなものを作っていた。)
ワンダーランドに迷い込んだ際、りせの持っていたスマホが世界感に合わせて「りんご」の姿に変貌、それをワンダーランドにはない異物とした認識した白兎に奪われてしまい、取り返すために追いかけた所でアリスと出会う。
道中、まだこどもで思った事を何でもハッキリと言い、物おじしない性格もあってかワンダーランドを楽しむアリスと、周りとの衝突や空気を読んで本音を言い出すことができず、ワンダーランドに困惑するりせとの対比が描かれながらストーリーは進んでいきます。
途中、ハートの女王率いるトランプの兵士達と遭遇、女王が通るのだから「道をあけろ」と兵士に言われるが、なぜ道をあけないといけないのか。と噛みつくアリスと揉めたくないりせ、そこにハートの女王が現れる、ハートの女王には別の名「首切り」といった物騒な別の名があり、それに怯え怒らせまいとするりせとは裏腹に兵士と揉めるアリス、その結果女王に粗相を働いてしまったとして兵士の一人が首を切られます。
躊躇いなく首を切り飛ばされますが、本当に飛ぼされただけなのと、首を切り飛ばされるのは兵士たちにとっては「楽しみ」の一つであることの為、全然気にしてない様子の兵士達、むしろ羨ましがってました。
躊躇いなく首を切った女王に対し「ひどい」と言うりせに女王は「兵士は喜んでいるのにひどいとは?」という疑問を投げかけるも、それに上手く答えられないでいるりせ。
そこに白兎からの連絡もあり、場が揉めだした来たところをアリスの機転で逃げ出す事に成功。
行く先々でも、アリスとりせの対比が描かれており、都度「まっすぐすぎるアリス」と「場に合わせてどっちつかずなりせ」のやり取りが続き、終盤手前になって、やっとりせの感情が爆発「まわりと同じようにやってるのに上手くいかない事」「周りに合わせないといけない」と思い込んでしまっていること、等を一気に吐露していきます。
りせは「根が良すぎるだけの優しすぎるちょっと変わった女の子」で、子供の頃は「とかげ」が好きだったり、快活そうな女の子だったのが、いつからか自分の好きな物や感情に蓋をして「周りに合わせる」というスタイルになってしまっていた事に自分でも気づき、自分の感情に素直に、正面から向き合う覚悟を決めて、精神的な成長を果たしてワンダーランドから抜け出すことになります。
途中、まだまだ色々な展開はありますが、気になる方は劇場へ。
最初に書いたように「ワンダーランドをアリス達と一緒に冒険」といったテイストではなく「自分の好き」や「自分にとって大切なものとは」というのを、りせが自覚していくストーリーとなっています。
「現代」と「アリス」の世界を融合させた感じですが、世界感はアリス、内容は現代。といったものです。話的には小学生や未就学児ぐらいまではわかりにくいかと。
作品のイメージやCMからは「やさしい雰囲気」で子供向け。かと思いきや、内容は子供には難しく感じます。
キャラの可愛さ、世界感の綺麗さは良いです。
アリス好きの方、どうですか?
まず主人公の置かれている境遇に納得が出来ないまま、ワンダーランドのシーンに突入してしまいました。
りせちゃんが就活に悩む女子大生という設定は頭に入れていたのですが、あの家庭環境で深刻に悩む必要ありますかね??
おばあさんから受け取れる遺産がないとはいえ、いくらでも就職のアテはありそうですけど。
なんか世の中の一生懸命に就職活動している学生たちとは根本的に感覚が違うというか、これを見た就活に悩む学生は「でもお前、実家太いじゃん」としか思わないのでは……。
まあ、これは本筋ではないので放っておくとしてですね。
肝心のワンダーランド描写ですよね。
原作の持ち味である「ノンセンス」な世界観はあまり表現出来ておらず、どこまでも地に足のついた世界で確かに遊園地のアトラクションというテイストに終始しているように思いました。
いわゆる風邪引いた時に見る夢のような突拍子のないヘンテコさや、理不尽なシュールさは見られませんでしたね。
アリスといえばやはり言葉遊びを取り入れた詩やマザーグースが長年、人の心を惹き付けていると思うんですが……。
それをあのラップで表現しようとしたんですかね??
あのシーンだけは本当に頭が痛くなりました。
あとはアリスのキャラクター像でしょうか。
りせちゃんが奥手な子なので、物語を動かすためにアリスがグイグイいくタイプになるのはわかります。
でも、やっぱりアリスは不思議の国に少し怯えたり困惑したりしながらも、大人ぶった愛らしさであの世界を巡っていくのが魅力なんじゃないでしょうか?
話の都合上、仕方ないのは重々承知ではありますが私にはアリスのコスプレをしてる別人にしか見えませんでした。
原作とは別物なんだから、そりゃ別人に見えるよ、という意見もわかります。
ですが、この作品は日本初の「不思議の国のアリス」の劇場アニメ化を謳っているわけです。
そこを推してくるのなら、オリジナル要素が強めとはいえアリスのキャラクター像の改変までやってしまうのはどうなのかな、と……。
エピローグも私にはちょっと受け入れられなかったです。
これは原作どうこうでなく、ストーリーテリングとしてどうなのかという話なのですが。
不思議の国で成長したと思われたりせちゃんですが、結局は依存先を見つけただけだった、という……。
これをりせちゃんの成長としてしまってよいのでしょうか?
今後あのVR空間がサービス終了した時に、りせちゃんはちゃんと立ち直って社会に向かっていく事が出来るんでしょうか。
そういった不安を残して終わるのは、りせちゃんの成長を描く作劇として、私は好みではなかったです。
つらつらと不満ばかり書いてしまったのですが、原作「不思議の国のアリス」を好きな方々が本作をどのように見ているのか、ぜひ教えて頂きたいです。
原作好きで本作もしっかりと楽しめた方を不快にさせてしまったらごめんなさい。
自分の好きを大事に!
不思議の国のアリスをベースにリセが冒険する話!
不思議の国のアリス自体が好きな作品なので、その世界観に入れる感覚になるのはすごい良かった!映像も思ったより綺麗だし、アリスも可愛い!!!!
ストーリーは想像より深い?話!
大人になると、一層協調性やら自分の気持ちを押し込んでしまうことも多く好きを伝えるのが難しくなってしまう、、。そんなことを思い返せる良いストーリーだった!
ただ、アリスの世界だからとはいえ急展開が多いなぁとか思ったり、VR?AR?でアリスの世界に入るというのが、現代的でリアル感はあるけれどなんとも言えない感覚。
ただ、一貫して優柔不断だったり、自分を押し殺して話しているリセに少し感情移入もでき、段々と自由で活発なアリスに引っ張られ気持ちを変えていく様はすごい良かった!
帰る時に寂しさを感じていたが、完全にいなくなった訳じゃないと知れてなんとなく嬉しい感じ!終わり方も綺麗に纏まっていてよかった!
好きなことで生活を組み立てることができた成功者による、超絶上から目線の説教映画にしか見えません
2025.9.4 イオンシネマ久御山
2025年の日本のアニメーション映画(95分、G)
原案はルイス・キャロルの『Alice’s
Adventures in Wonderland(不思議の国のアリス)』『Through the Looking-Glass, and What Alice Found There(鏡の国のアリス)』
就活で行き詰まる女子大生が不思議の国のアトラクションでおかしなことに巻き込まれる様子を描いたファンタジー映画
監督は篠原俊哉
脚本は柿原優子
物語は、都内某所で同級生たちと一緒に飲み会をしている女子大生の安曇野りせ(原菜乃華)が描かれて始まる
彼女は就活に勤しんでいたが、いまだに内定が取れず、友人たちに先を越されて焦っていた
夜になるとストレス発散のためにゾンビゲームに浸る毎日で、自分の何が悪いのかわからなかった
ある日のこと、祖母・文子(戸田恵子)との約束のために長野県のとある施設に向かったりせは、祖母の執事の浦井(間宮祥太朗)に出迎えられた
その施設は不思議の国を模倣しているところで、部屋ではVRによって、不思議の国を探検できるようになっていた
祖母は開園を前に他界していたが、りせはこのシステムの最終テストを請け負う約束を交わしていた
りせが指定されたデバイスを装着すると、目の前にあったスマホはりんごへと変わってしまう
そして、恐ろしく早口で落ち着きのない白ウサギ(山口勝平)が案内人として訪れた
白ウサギは矢継ぎ早に質問を繰り返すものの、その速さについていけないりせは困惑してしまう
さらに白ウサギはりんごを見つけるや否や、「これは毒リンゴだ」と言い出して、勝手に持ち去ってしまった
りせは白ウサギを追って庭園に出るものの、白ウサギは足早に木の根元の穴に逃げ込んでしまうのである
映画は、全10章の構成になっていて、「Walk into Wonderland」「Meeting Alice」「The Chess Cube」「Mushroom Room」「The Queen‘s Scene」「 A Mad Tea Party」「Walking in Waterland」「At Night」「In the Court of the Crimson Queen」「Nothing Inside」「Walk out of Wonderland」と英語の章題になっていた
しかも1秒ぐらいしか表示されないし、左右バラバラに登場するので、読んで理解できる人は少ないように思えた
基本的に、「これまでの固定観念を覆す」とか、「他者評価と自己評価の乖離」とか、「概念の定義」などが各章のテーマとなっていて、それらは「りせの中にある価値観」というものを揺さぶっていく
そんな中で「あらぬ断罪を受ける」ことになり、どうしてこのような理不尽な仕打ちを受けなければならないのか、と追い込まれていく
これが祖母が作りたかった不思議の国というところがなんとも言えず、意図してこのような内容になったのかはわからない
だが、自分を追い込んだ果てに自分を取り戻すというアトラクションが一般受けするのかはわからないので、大丈夫なのかと思ってしまう
ある種のヤバいセミナーを受けに行った意識高い系の人がなぜか覚醒するみたいな流れになっていて、どの層をターゲットにした映画なのかはわからなかった
現実的な構図として見れば、「好きなことを仕事にして成功している人の目線」で「悩める若者にアドバイス(ほぼ説教)する」という内容になっているので、嫌味に近い印象もあったりする
就活真っ只中の人には辛いだけで解決策がなく、そういった試練を乗り越えた人が「あんなことあったよね」と振り返ってマウントを取るみたいな映画になっている
就活がまだの若年層としては、学校教育の否定から就活は始まるのですよという教訓になれば良いのだが、それがわかるのは体験して大人になってからだと思うので、これも響きにくいのだろう
結局のところ、就活で頭打ちになってしまうのは、とりあえず大卒の肩書きが欲しくて入ったとか、大学生活の中で自分自身の根源欲求に気付かなかったとか、社会の流れに逆らわずに乗ってみたけど迷いしかないという層なんだと思う
そのような人たちにこの映画がハマるかはわからないのだが、せめて「りせが何を学んで、どうしてその会社に入ることになったのか」という因果関係の説明は必要だったと思う
トカゲが好きなりせがどんな小さな会社に入って何をしているのかがわからなければ、この映画の効能そのものを放棄しているようにも見えるので、それは残念だなあと思ってしまった
いずれにせよ、冒頭では「ぎゅうぎゅう詰めになった飴のケース」が登場し、それがラストでは3分目ぐらいに減っているという描写があった
これはりせの心の余裕をビジュアル化しているのだが、その中の飴が自然に食べて減っていったのか、意図して減らしたのかなどもわからない
わざわざ丁寧に説明する必要はないと思うものの、暗喩として登場させる以上は、その変化の過程は見せても良いと思う
冒頭は「行為」を描き、過程を省いて結果を見せるというのが正解とは思えないので、「行為で始まったものは行為で終わらせる」という最低限の結びは必要だったのではないか、と思った
素晴らしい世界観、そして切ない。幅広い年齢で楽しめるので、観てほしい
予想外に良い映画でした。私は不思議の国のアリスの物語を知らなかったのが、かえって良かったのかもしれません。
就活に悩むりせを主人公として、不思議な世界がずっと展開していましたが、ラストのアリスと好きな物を会話する場面や別れる時が印象的で、とても切ない気持ちを感じました。おばあちゃんの話も良いですね。
幅広い年齢で楽しめる映画なので、多くの人に観てほしいです。
グラフィックが良いだけの作品
グラフィックが良いだけの作品という感じです。
物語は就活に悩む主人公のりせという女の子とアリスが仲良くなっていく話という感じでした。
就活に悩む割に、りせは友人と談笑している場面があったので、いや、談笑する余裕はあるのかよ!と思ってしまいました。この作品は、就活に悩んでいる人に向けた作品ではないなと思いました。
かといい、原作のアリスの物語が好きな人にも向いているお話かと言われると、後半は無理やりお涙頂戴みたいな感じで物語を改変させたような感じです。感動要素を無理やり入れた感じでした。
物語の内容はかなり分かりやすいので、考察とかが嫌いで、アリスの世界観が好きなだけの人には良いと思います。アリスの世界観が好きな人以外で、一体誰向けに作ったの?という作品です。
この作品を作った人は、就活で好きなことを貫いていれば内定を取れた人で、特に就活で困ったことがなかったのでしょうね。
とにかく内容が薄っぺらかったです。今まで見た映画で1番つまらなかったです。某YouTuberが言っている「好きなことだけで生きていく」というのを無理やり美談にしたようなお話でした。
今年、私は就活生なのですが、「りせみたいに、好きなことだけで生きていけたら就活なんて苦労しねぇんだよ!」とイライラしました。
この作品にお金を払うくらいなら、もっと質の良い別の作品見ることを勧めます。
良くも悪くも「良い子」の作品
就活中の主人公が、亡くなった祖母が生前に作ったVRアトラクション?のモニターをするところから物語が始まります。
主人公も「良い子」ですが、この映画自体、良くも悪くも「良い子」の作品でした。
綺麗にまとまってるけど、深みはあまり感じず、鑑賞後の感想は「ああ、よくあるあのパターンね。」っていう感じでした。
アリスの原作もオマージュ作品も好きでしたし、そういう作品もたくさん既に世の中に沢山あるので、私が少し期待をし過ぎてしまったかもしれません。
声優陣は違和感なく、没入できる形です。
アリスの声優に実際の年齢くらいの女の子を当ててましたが、私はその方がアリスの無邪気さが演出されているように感じました。
主人公も「素朴な良い子」なので、プロのアニメ声優を使うよりこっちの方がキャラクターっぽいですね。
不思議の国の住人はキャラが濃いので、人気声優さんも多めでしたが、その方が不思議の国の住人と現実の世界の住人の住み分けって感じでメリハリがありました。
キャスティングとイラストの綺麗さは大変良かったです!
だからこそ、ストーリーが少し凡庸で、起承転結の転も突然変異って感じで少し置いてけぼりになりました。ストーリーのカタルシスのメリハリがあまりなかった気がします。
就活生あるあるというべきか、「みんなと同じことやってるのに」とか「模範解答」とか「人生の近道」を模索している感じが印象的でした。友人たちよりもしっかりはしているし、就活に取り組んではいるが、いかんせん「良い子」であまり自分がない印象です。
それはVR世界も発揮されます。現代社会あるあるで、協調性や中立性を重んじてしまうがばかりに、当たり障りのないことをしてしまって、アリスの原作は知っているというアドバンテージがあるのに、不思議の国での常識や出来事についていけません。
私としてはチェス盤のシーンが印象的でした。あそこで「ああ、これが自分の常識が通用しない世界なのか」と実感しました。
そこまでは良かったのですが、最初から最後までそんな感じだったのが残念でした。
「日本人あるあるの安牌な対応をしてしまう主人公が、ワンダーランドに触発されてどう変わっていくのか」を楽しみにしていたのですが、そこはよくある展開で終わりだったので、この作品自体が「The・日本人」って感じの良い子作品でした。
主人公もアリスと一緒に世界を楽しんだ(現実逃避した)上で、不意に現実を思い出してしまったからついついりんごを食べてしまってジャバウォック化してしまったというクライマックスの方が盛り上がったと思います。
好きなものを伝え合うシーンで、主人公が好きなものがポンポン出てきたのですが、トカゲとゾンビ以外はもう少しそういう描写が日常の中にあって良かったかも。
それこそ、最初の冒頭にあった包み紙の(飴?チョコ?)お菓子を活用して「勉強の合間に食べるお菓子」とかあったら、主人公の表現だけでなく、伏線の回収みたいにも使えたかと。
不思議の国の住人の性格も濃いのは濃いですが、キャラは薄い…というか深掘りがなかったというのが正しいですかね。
青虫やチェス盤に時間をかけてしまって、ハートの女王やお茶会組の深掘りはなかったです。
アリスを知っててもジャバウォックを知らない人も多いと思うので、「伝説の怪物として不思議な国でも恐れられてる」みたいな描写はあっても良かったかも。その方が緊迫感やメリハリが出た気がします。
時間内で終わらせなきゃいけないので、ストーリー構成が大変だったのかもしれませんが、後半部分が少し雑つくて、鑑賞者が置いてけぼりでした。もう少しそれにつながるための伏線や説明になりそうな描写があれば、置いてけぼりにならずにすんだかもしれません。
ペース配分や今あるシーンを有効活用するだけで十分変わり得たなと思うだけに、少し残念ですが…
綺麗にまとまってはいましたし、設定もキャスティングもよく、ストーリー構成以外は気にならず観れたので、個人的には満足です。
A Lice in Wonderland
『不思議の国のアリス』はほぼ知らないけど、P.A.WORKSは一番好きな制作会社なので。
予告でお淑やかに見えてたりせの印象を、冒頭の飴を詰めるカットだけで修正された。
就活トークやみんなが寝た後に洗い物をしたりと、りせの状況や性格が掴みやすい導入は見事。
チャプター制も、唐突な場面転換を自然に見せるのに一役買っていたと思う。
(各イラストもめちゃくちゃ良かった)
異世界ではなくVR的なもので、しかも深層心理まで反映する謎技術というのは意外。
しかしこの辺に理屈を求めてはいけないのだろう。
逆に重さや水に濡れた際の描写などは、「現実じゃないから」で済ませられる。
中盤まではコロコロと変わる展開にワクワクしたが、特にピンチなどもないので途中からやや退屈。
クライマックスが会話のみで、しかもりせが透明なため表情すら見られないのも残念。
キャストに関しては違和感のある人はゼロだった。
原菜乃華は叫びだけはイマイチだが、スライダーを抜けた瞬間の気の抜けた「おぉう」が好き。
マイカピュはプロでは出ない独特のアジでアリ。
そしてちょい役の友人達が好きな声しかいなくて幸せ(『色づく世界の明日から』繋がりが多い?)
キャリーさんがキャリーさんを紹介してて笑う。
動きや表情はPAらしさ満載だし、キャラデザも魅力的で、色彩も豊か。
ただ、物語の中で映像的な盛り上がりに欠けていたのが惜しかった。
肩の力をぬこう
原菜乃華さんと間宮祥太朗くんと松岡茉優さんと戸田恵子さんの声を聴いてみたくなって鑑賞。
原さんは普段より低めの感じでしゃべっていた。りせさんという、物語後半では自分がなくなって、姿が消えていってしまうキャラの声を演じてたからでしょうね。
それより、マイカ ピュさんがすごくアリスの声を自然に演じてたのが、印象的だった。あと、チェシャ猫が大活躍だったw
疲れた時に肩の力を抜く映画。
自分の好きを肯定したい
アリスモチーフのバーチャルテーマパーク。
就活生の自分を見失った子が、アリスと取り戻していく会話は良かった。
一つひとつのお話にアリスらしさはあるけど、なんだろう、なにか足りない感。パーツパーツは好きなので少しもったいなかったような。。
ストーリーが支離滅裂
就職活動でうまくいっていない大学生が
祖母のつくったVRアトラクション(?)で
不思議の国のアリスの世界に迷い込んでしまう
そして、リンゴになったスマホをウサギから取り戻すために奮闘する
不思議の国のアリスの世界観を意識したのかわからないが
支離滅裂なことが多いので
ストーリー的によくわからない感じがする
イモムシのインフルエンサーとか
ウサギのタイパとか現代人に刺さるワードが多かったが
うまく馴染んでいないように感じる
急にでてくるラップはよかった
終盤はりせがスマホのリンゴを食べ
なぜかドラゴンになり裁判にかけられたあと
透明人間になったときに
自分の好きなことに向き合うシーンで
イイ感じで終わるが
りせが好きなものはゾンビゲーム以外は急にでてきた感じがする
アリスなどのキャラクターはよかったと思うが
ストーリー的に退屈な部分が多かったように思う
チャプターに分けているが特に意味がなかった
現代人に陥りやすい悩みと
不思議の国のアリスの世界を混ぜようとして失敗した感じに見える
大事にしていくべきもの
社会に入っていく中で、自分を失いかけている主人公。
祖母が残してくれた、不思議の国のアリスを体験できる施設はその主人公に対して、祖母が本当に大切にして欲しいことを伝える為に、人生をかけてつくってくれていたと考えると、凄くいい話だった。
主人公を通して、観ている私たちに向けても、自分というものを大事にしてほしいというメッセージが私には感じることができた。
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