「パラオでの戦後も続いた戦い」ペリリュー 楽園のゲルニカ りあのさんの映画レビュー(感想・評価)
パラオでの戦後も続いた戦い
太平洋戦争終盤の昭和19年、日本は各地でアメリカとの戦闘で連敗を続けていた。そんな時期、21歳の日本兵・田丸均は、パラオ諸島のペリリュー島にいた。漫画家志望の田丸はその才能を買われ、亡くなった仲間の最期の雄姿を遺族に向けて書き残す、功績係、という任務に就いていた。やがて米軍の猛攻が始まり、日本軍は追い詰められていき、いつ死ぬかわからない恐怖、飢えや喉の渇き、伝染病にも襲われた。極限状態の中で、仲間の死を時に嘘を交えて美談として記録していった。そんな田丸達は、アメリカのキャンプ地から食料や武器を盗み、洞窟での潜伏活動を続け・・・さてどうなる、という話。
何が悲しいかって、戦争が終わったのだから、投降すれば助かったのに、日本の敗戦を信じられず、英字新聞の記事などもアメリカの策略と思っていた事。そして、終戦後1年半以上も潜伏生活を続け、その間に何人も亡くなったり、投降しようとして仲間から殺されたりした事だと思う。
史実を調べてみると、1944年(昭和19年)の9月から11月まで、アメリカ軍4万人が日本兵1万人の掃討作戦をとった様だ。
その後、洞窟などで潜伏活動を行い、1945年8月の終戦以降も洞窟などでの潜伏活動を続け、ペリリューの戦いから約2年半経った1946年4月に投降した時に生き残っていたのは34名だったらしい。
パラオの海や空が綺麗な絵で描かれていて良かった。
田丸役を板垣李光人、吉敷役を中村倫也が担当したように、なんかほのぼのとしたところもあるアニメとなっている。
ゲルニカとは反戦のシンボルとは思うが、あまり本作には関係ない題だと感じた。
漫画描き←ピカソの『ゲルニカ』でしょうが ピカソはあるがまま,感じたまま,だったのに対し
架空の功績係は 美談、戦争礼賛だったので ご指摘のように180度違いますね。
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