「バチカンで10月上映予定。バチカンからの「核の脅威」の世界発信の一助になれば幸いです。」長崎 閃光の影で 天空住人さんの映画レビュー(感想・評価)
バチカンで10月上映予定。バチカンからの「核の脅威」の世界発信の一助になれば幸いです。
・長崎原爆投下直後から、看護活動に従事した若い看護学生3名の1か月間の物語。
・命を救うはずが、被曝により「見取り」となってしまう患者がどんどん増えていくなか、それにもめげず懸命に看護する姿を丁寧に描いています。
・「はだしのゲン」のように目を覆いたくなるような被害者の状況を描くのではなく、抑えめに描いており、若い方や高齢の方まで見やすいように配慮・工夫がされています。
・予算の制約上、被爆地の描き方を高度なCGを多用するような描き方は出来ませんが、それでも「原爆の悲劇」を伝えたいという製作サイドの心意気はスクリーンから感じ取れます。
・「被団協」がノーベル平和賞を受賞するなど、核抑止の必要性が叫ばれる中で、逆にロシアが戦争に「核を用いる」可能性をほのめかすなど、核の脅威はますます高まっています。
・被爆地にある「浦上カトリック教会」(浦上天主堂)の建物が爆風で吹き飛ばされ、その様子に呆然とするカトリック信者の様子も描かれており、本作は10月にバチカンで上映される予定となっています。
・日頃、世界平和を唱える「バチカン」でも、この映画を実際に観ることにより、改めて「核の脅威」について世界発信する一助になれば幸いに存じます。
サンライズシャドウ様
コメントありがとうございます。浦上の方々は、
・浦上四番崩れの苦難、原爆投下という二重の苦難を経験しています。
その事実を重く見て、バチカンの映画上映につながっているのだと思います。
バチカンでの上映、喜ばしいことですね。
日本でキリスト教が禁教となり、信徒発見で長崎の信者とプティジャン神父が出会ったのが1865年。
浦上天主堂は1914年、信徒発見の49年後に建物が完成し、正面のドームまでできあがったのが1925年。
そして1945年の原爆で全壊。中にいた信者は全員死亡。
信徒発見からちょうど80年、本来の姿となってたった20年後に全壊し、そしてそこから80年、その姿がバチカンで上映される。
不思議な縁を感じます。