「重い主題にうちのめされますが、観てよかった作品」長崎 閃光の影で tottoさんの映画レビュー(感想・評価)
重い主題にうちのめされますが、観てよかった作品
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満席のシアターで鑑賞。
題材が題材なので、終始、観ているのがつらい場面が続きます。
健気で純真な白衣の天使たちの活躍を美化して描くような展開ではなくて、名ばかりの救護で満足な治療もできず、ひたすら死と向き合う、救いのない日々が描かれている中、時折、はっとするほどうつくしい画が映し出されるので、なおのことその痛ましさが増して感じられました。
3人の少女たちは、それぞれに惨いエピソードがありますが、ひとりひとりがその悲劇に襲われる場面よりも、後半、3人がリアカーを引きながら心情を吐露する場面や、終盤にうち2人が堤防に腰かけて語り合っている場面がことさら胸に迫りました。
過ぎた過去の悲惨な史実に留まらず、現代のわたしたちの身に惹きつけて感じられる場面だと思います。
エンドロールで流れる少女たちの歌声のあどけなさに、日々、惰性で生きている自身の来し方を顧みてひどくうちのめされました。
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トミーさんのコメント
2025年8月4日
打ちのめされながら看護の仕事をして、その中でどんどん死に直面していく、辛い日々としか言いようがありません。ただ麻痺していく中、少しずつ回復していったのだと思いました、一人は発症してしまいましたが。