「やるせない青春」メイデン たあちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
やるせない青春
先週(7/19)観た映画は「メイデン」。カナダの若い監督が16mmで撮ったインディーズ作品で、田舎町(カルガリー)のブルーな青春と死と孤独とASDとリレーションシップアナーキーな友情をクリス(リバー・フェニックス)そっくり高校生カイル(ジャクソン・スルイター)で描いたちょっと退屈な「スタンド・バイミー」オマージュ。後半ホイットニーを誘うかのように森の中へと消えていくシーンの繰り返しオーバーラップがその企てを明確にしており、不可解な時系列は置いといて「ファイナル・カウントダウン」を熱唱する幸せなデートシーンは黄泉の国でこそ可能になった感情の発露で、残念ながら現実世界ではちょっと困難だったのだろう。友人に誘われなければ観ることのなかった映画で、全て「友情」という表現で良いじゃないかと教えてもらった。それにしてもフィルム制作はワンカットが長くなる所以で「映画っぽい」のが嫌いではないが辛抱が足りなくなっている老害の身である。それにしてもあり得ないほど猫がなつき過ぎで気持ち悪かった、アーメン。
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