「王道すぎて既視感たっぷりの展開」ダーティ・マネー　kenshuchuさんの映画レビュー（感想・評価）

悪いことをして稼いだ金を奪い合う話が韓国には多い。しかも必ず警察か公務員が絡む。そんな映画では刑事が、こんな安月給なんだから！なんて言い訳めいたセリフがよく出てくる。韓国ではあまり高い給料じゃないのか？と心配になる。
さて、本作。２人の刑事に大金が必要な動機はあるが、若い方の刑事はギャンブルで作った借金だからあまり同情はできない。そこがちょっと難点ではある。応援する気になれないよな。当然順調に金を奪えるわけではなく、どんどん悪い方向に転がっていく。そこはある意味王道のパターンと言える展開。中国マフィアはさすがにかなり怖い存在感を醸し出していたが、全体的には既視感たっぷりの話だった。
いや、後半の展開はそれなりに面白かったけど、それも別にすごい意外性があるものではなかった。まぁ、そんな意外性を求めているわけではないから大きな問題ではないのだが満足感はあまり高くなかった。たぶん混乱具合が足りなかったからなんだろう。観る目が肥えてしまったということだ。韓国映画のクライムサスペンスはこれくらいじゃ満足できなくなっている。