岸辺露伴は動かない 懺悔室のレビュー・感想・評価
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やはり映画は物語を紡いでこそ
先週封切り日に観た「最悪」の話題作と比較してみようか。ファンタジーに必要なのは月並みな社会風刺より気の利いた寓話性。ホラー描写はそれ自体を魅せたい場合を除き無闇にぶちまけるより控えめでも効果的に使うべし。舞台はスタイリッシュやオマージュを気取るより本物を活かす方が良い画になる。音楽は既存の曲を使うなら効果の最大化を狙わないと楽曲に無礼。そして何より序盤で誰もが予想できるバッドエンドへ冗長に突き進むよりもちゃんと物語を紡ぐこと。あー、キリが無いな。口直ししてなおお釣りがくる良作だった。泉くんファッションショーも相変わらず目の保養。
劇場鑑賞おすすめです!
うーん蛇足多し
役者の顔より絵作り
画面の奥に佇む岸辺露伴やその露伴の前に壁や草花を添えて撮る「なめ」の映像で幕開けする本作。
露伴演じる高橋さんの顔が映る5カット目ですら、植物越しに撮影して顔をまともに映そうとはしていません。
勿論、斜めに傾いたアングル、極端なローアングル、被写体が影となってしまう逆光撮影など「役者の顔が潰れようともお構いなし」と言わんばかりの映像が次々に映し出されていきます。
絵作りに拘った映像の数々がスクリーン一杯に広がってました。
鑑賞前、オーバーツーリズムで問題を抱えているヴェネツィアで全編ロケをすると聞いた時は「絵作り」に期待できそうもないと諦めていましたが、大いなる誤解でした。
人気のない街での撮影まで成功させており、ヴェネツィアを舞台にしながらも、異空間で撮影したかの様な雰囲気まで漂わせておりました。
前作同様、作品自体を観て楽しむものと割り切れると良品となる代物はありますが、物語のテンポはこれまた全編同様に誉められたものではなく、ちょっと間を取り過ぎている感じが否めない作品になってもいます。
その点に、「もう少し短くても良いのでは」と感じてしまう人が出てくる気もします。
それから、通訳なしで会話を成立させてしまう飯豊さんにも不満を抱く人がでちゃいそうですが、ラストでの高橋さんとの会話で「会話できたのはまぐれ」とも取れる話に待っていたのは強引ではありますが巧い処理だったと思います。
何より、飯豊さんが放つ「ノーテンキ・キャラ」の雰囲気が何でもありに変えてしまうのが1番の強味かもしれませんね。
かっこいい高橋さんとのバランスが絶妙ですし、今後もシリーズ化して欲しいものです。
ロケーションの映像美と寓話性が魅力的
ベネチアの映像美と世界観
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