劇場公開日 2025年5月23日

「井浦新がジョジョのキャラになってるじゃあないか」岸辺露伴は動かない 懺悔室 アッキーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 井浦新がジョジョのキャラになってるじゃあないか

2025年5月28日
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井浦新がジョジョらしさ全開だったのはさておき、個人的には「岸辺露伴 ルーブルへ行く」よりも遥かにパワーアップした傑作であったと感じる。

高橋一生の今回の舞台に合わせた衣装は彼のスタイルを際立たせ、ジョジョシリーズでのキャラクターの威容さを表現しているかの印象を受けた。また今作の舞台ベネツィアでの風景、雰囲気、様相はここまでかと言うほど作品の世界観を圧倒的に表現していたのではないだろうか。

そうした細かい作りを徹底してるからこそ岸辺露伴ワールドそして実写映画として完璧であると評価しても良いのではないだろうか。

岸辺露伴シリーズは幾つもの短編構成で多くのジョジョファンの人気を博しており、これまで高橋一生によるドラマシリーズは完璧に近い程の内容度となり、前回のルーブル映画化も高評価を得たのはもちろんだろう。

そして今回の懺悔室を評価したい点として原作の終盤に加え、新たなストーリーを展開していったことだろう。
この作品自体が短編作品である為、ドラマシリーズはそこで終わることは可能だが、劇場映画化となると改変もしく新たなストーリーを加えていかなければならない。
それでも人気を誇る岸辺露伴ドラマシリーズは今回も裏切らなかった。本作の重要キャラクターとなる「田宮」の話は原作以上に展開していき新たなストーリーも魅了していいった。そう振り返ると終わり方としては原作に近かったのではないか。

そういった評価も含めて今作品は芸術と言いたい所だが、露伴先生にとって自らの作品を芸術と表現されるのはとてつもない侮辱であるため、とんでもない「漫画」であったと言うべきだろう。

アッキー