「呪いの連鎖を断ち切る強さ」岸辺露伴は動かない 懺悔室 ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
呪いの連鎖を断ち切る強さ
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とにかく俳優陣の演技が最高だった。
高橋一生の岸辺露伴はハマり役。
冒頭の懺悔室で告白を聴くシーンなんて、
岸辺露伴の悪戯心というか性格の悪さというか好奇心旺盛感が抜群に面白い。
大東駿介の変顔ポップコーン食い&鳩🐦とポップコーンを取り合う姿が滑稽だし、
戸次重幸なんてもはやホラー扱い、デイヴィッド・クローネンバーグばりのホラー。
井浦新もやりすぎなくらい狂った演技でもはや笑えるレベルで面白かった。
ヒロイン玉城ティナのハーフ娘感もばっちりハマったいた。
飯豊まりえも期待通り。
呪いの連鎖的な話で、幸せの絶頂時に不幸のどん底に落としてやる的な呪いなのだが
何より面白いのは、幸せの絶頂にならないようにコントロールするあたりが
実に人間らしくて滑稽。もうこれ自体が呪いということに気づいていない。
そこを演技で打破する岸辺露伴の演出はさすが売れっ子漫画家だ。
泉とのラストシーンも実に美しく、満足。
ただ、なんというか前半はすごく勢いがあって、荒木飛呂彦らしくて面白かったのだけれど
中盤から後半にかけてはちょっと失速しちゃったかなと。間延び感もあったかなと。
劇場版にするよりも、ちょっと長めのテレビドラマにしていたほうが面白かったかなと思う。
とはいえ、公開初日レイトショー@セントラル宮崎で約7割ほどの入客。
これは宮崎ではヒットと呼べる実績。
興収がどこまで伸びるかも楽しみ。
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