「ビハインド・ザ・マスク」岸辺露伴は動かない 懺悔室 マスゾーさんの映画レビュー(感想・評価)
ビハインド・ザ・マスク
「ルーヴルへ行く」と
同じ監督や音楽で撮られた次作
今回はイタリア・ベネチアの旧市街に
イベントで呼ばれたが先入りして
取材していた露伴がふと入った
懺悔室で思わぬ懺悔を受ける
所から始まります
ベネチアで騙されて一文無しに
なった男が過酷な労働をしていると
同郷の病気で働けない浮浪者が
食べ物を恵んでくれと言ってきましたが
食べたければ働けと無理に働かせたら
事故で死んでしまい
お前を絶望の淵に叩き込んでやると
呪いを受けその瞬間から
その男は何もかもうまくいき
成功と妻と子供を手にします
でも絶頂を迎えたところで
絶望を味あわされる呪いだからだと
わかっていた男は部下に大金を払い
「顔を入れ替え」身代わりにそいつが
不幸になるよう差し向けますが
よくわからないまま呪いに
かけられ命を奪われた部下にも
今度は呪われることに
なってしまいます
最愛の娘が幸せにならないよう
屋内で傘を差すとか
パンを裏返しに置くとか
縁起の悪い事ばかりする
ヘンな男になっていきますが
娘はそんな父親を見て育ち
愛は感じるがその異常性を隠す
父に対しふとベネチアで
仮面職人を目指すことになり
そんなややこしい事情をも
理解してくれる貴族出資の婚約者
というこれ以上ない幸福が
やってこようとします
露伴も関わったことで欧米での
自身の作品「ピンクダークの少年」
が大ヒットするなどいい事が起こりますが
そこは岸辺露伴
「なめるなよ」と人の経歴を本で読み
書き加えることも出来る特殊能力
「ヘブンズドア」を駆使しこの呪いを
断ち切る決意をします
相変わらずスケール感は
ドラマ的なスケールで映画というよりは
舞台演技に近い感じ
BS4Kとかでやってそうな感じ
漫画の実写化とかいうとド派手な
スケール感でやりがちですが
このシリーズはほんと「ジョジョをやろう」
とはしておらず世界観を踏襲して
ミステリー仕立てでやろうという意識が
ハッキリしてて見やすい
だから映画的な超常スタンドバトル
みたいのを期待する人にはつまんない
と思うでしょうがまぁジョジョ好きな人は
わかっているところでしょう
(この監督もジョジョの大ファンだそうで)
くれぐれも地味ですが
安定して楽しめる作品でした