ボールド アズ、君。のレビュー・感想・評価
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Bold as You
ライブハウスとミニシアターというこれまた好きなもの同士を組み合わせてくれていて感謝しかないってことで鑑賞。
特典はポストカードでした。
凄腕ギターガールだけどコミュ障な珠ちゃんが憧れのバンド・翳ラズに会いたいと必死にギターを掻き鳴らすという物語です。
現代らしく動画投稿きっかけで繋がりを得たりとする感じもトレンドだなぁと思いました。
憧れの翳ラズのボーカルの瓶子さんに心酔しており、孤独な学生時代を救ってくれた恩人にいざ出会うと卒倒してしまうくらいなピュアガールで、普段はクールなのに瓶子さんの事になるとキャッキャッとなる珠ちゃんがキュートでした。
映画館の支配人と仲良いってのはとても魅力的ですし、子供の頃からの居場所になっていると思うととても素敵でした。
でも支配人、小学生に「食人族」は刺激が強すぎまっせ😅
ストーリーは中々にぶっ飛んでいて、珠ちゃんが純粋に人を振り回しまくって、周りの人たちが優しさで全身全霊支えてくれてなんとか成り立っているという感じなので細かいところを観てしまうと辻褄が合わなくてモヤっとしてしまうところがありますが、そこは音楽でねじ伏せてくれます。
転売チケットを買ってしまい、しかもそれが偽物と気づかずにBIGCATに突撃して警備員に叱られながらも、なんとか抜け出そうとしているかと思いきや、ライブハウス内に入ってきちゃったりとアカン行為をしていたりもしますが、憧れと共にステージに立つという構図が最終到達点なのでここら辺の無理も、"ボールド アズ、君。"の演奏の素晴らしさで全部かき消してくれて、思わず拳を掲げたくなりました。
実際のライブでボーカルがブチギレてステージを止めて客席から呼んだ子がいきなり演奏し始めたら困惑しつつもエンジン点火して盛り上がりそうな展開なので、今後どこかのライブハウスで会ってみたいようなみたくないような笑
夢をもう一度見て一歩進める神様にまだ見ぬ夢を掴もうとする珠ちゃんと同じ空の下で見上げ、それぞれの道へ進む2人の姿が眩しかったです。
ライブシーンの迫力は凄まじく、ライブハウスならではの近さと音の響きが全身に伝ってきました。
岡本監督がミュージシャンというのもあって、ライブの臨場感がこれでもかってくらい表現されていましたし、邦画のライブシーンの中でもピカイチなくらい盛り上がっていて最高でした。
音量もライブハウスならではの轟音響かせて、ステージ上で暴れ回る演者もいれば、地面踏みしめて演奏する演者もいたりと対バンならではの新たな出会いも同時に描いていて嬉しかったです。
学生時代に足繁く通ったナナゲイとBIGCATが出てきたのも嬉しかったです。
最初に行った時は見事に迷ったナナゲイ、今作の世界線では閉館していますが、現在でも営業されているので感謝感謝です。
BIGCATの広さがジャストミートに好きで、大阪にいた時に1番通ったライブハウスです。
コロナ禍での座席ありで離れた環境もぎゅうぎゅう詰めの環境もどちらも今となっては懐かしいところです。
ここの隣にあったシネマート心斎橋は閉館してしまい、現在はkino cinema心斎橋になっていたりと変化が多いエリアでした。
ライブハウス久しく行けてないので行きたいなと気持ちになりましたし、ミニシアターは自分にとっても大切な場所なのでいつまでも続いていってほしいなと改めて思いました。
鑑賞日 4/8
鑑賞時間 18:30〜19:58
座席 G-5
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