おばあちゃんと僕の約束のレビュー・感想・評価
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ハートフルな映画
当たり前だと思っていたことに気づかされるのは、時に物語を通してだと面白いものです。
私の最大の後悔は、祖母の最期にいなかったこと。旅先で訃報を知り、帰国後にはお葬式も終わった後でしたので未だに胸に引っかかったものがあります。
"ありがとう"も"さよなら"も言えずじまいですので。
今現在の生活スタイルを的確に反映しており、家族の複雑な関係性と愛する人を大切にすることを描いた心温まる、そしてユーモラスな映画でした。
誰しもが永遠にそこにいるわけではありません…でも、愛は永遠に続くんですね。
この映画はありふれた日常の話です。
どんな些細なことも自分たちの経験と繋がり温かい気持ちになるでしょう。
祖父母のことを懐かしく思います。
大切な人を想うステキな映画です。
祖母の事
良い映画
期待通りに泣ける とても良質な予定調和
余命いくばくもないことがわかったおばあちゃん。遺産目当てでおばあちゃんの世話を始める 大学中退してほぼニート状態の孫息子。こういうのって、きっとこうなってゆくんだろうな、とだいたいの方向性は最初から予想がつきます。おばあちゃんからみた子供3人、すなわち、息子2人、娘1人(主人公である孫息子の母親)の配置も、長男の妻も含んだそれぞれがおばあちゃんのカネ目当てでエゴや打算のもと、あれこれ策を仕掛けてくるのもありがちな展開ではあります。
でも、この作品のよいところは、こういった家族関係を描いていても、どろどろとしたほうには行かず、割と爽やかな感じになっているところです。やはり、話の軸となっているのがおばあちゃんと孫息子のほのぼのとした交流とそれを通じての孫息子の成長だからでしょう。そして、おばあちゃんの気高さ。やがて来るであろう自らの死をきちんと受けとめて、残されゆく者たちの幸せを考えていることがよくわかりました。
予定調和と言えばまあそうなんでしょうけど、ほどよいユーモアや泣けるところもしっかりあって、とても良質な予定調和でした。
おばあちゃんに感謝しよう〜
東南アジアで仕事していた頃、よくタイのバンコクを訪れていた。食事も美味しいし、現地の皆さんの国民性も感じがよく、日本人居住者も多いし、走ってる車は日本車ばかりなのでなんか親近感が持てとても安心して過ごせた。私の好きな国の一つである。
物語は主人公のエムがおじいちゃんの介護をしてた従姉妹が豪邸を相続したことを知り、自分のおばあちゃんの面倒を見て気に入られようと思いたち同居をする。そのうち遺産をめぐる叔父たちの姿やおばあちゃんの兄の冷たい仕打ちなどを目の当たりにして、だんだん素直に寄り添おうとしていく話だった。タイは仏教国でもあり色んな習慣とか家族の考え方が日本人と近しいこともあり違和感なく入り込める。おばあちゃんの家族はみんな等しく愛したいという気持ちとエムのお母さんの母への思いがとっても良い。エムは家をダメダメの叔父に相続したことに怒りおばあちゃんに冷たくしたこともあったがちゃんと愛情を示し最後は大きなプレゼントを貰った。おそらくエムが作ってあげたおばあちゃんのお墓に家族が皆集まるラストシーンは心が温まった。
タイで大ヒットのヒューマンドラマ。とても良かったです。
感動してる場合か?
第97回アカデミー賞・国際長編映画賞(タイ代表)のショートリスト(一次選考)に選出された本作。米国映画レビューサイトの評価もかなり高く、まず間違いはないだろうとそれ以上の情報は入れず、トレーラーも観ずに約半年ぶりのシネスイッチ銀座にて鑑賞です。
本作、邦題から想像するにざっくり「おそらくは感動的な作品」なのだろうと考えていましたが、鑑賞してみて正直「特別に響くもの」はなく、むしろ身につまされる部分が多くて、苦しかったり、居た堪れなかったりとやや複雑な感情。境遇こそ違えど、過去の経験や現状における懸念など自分と重なる部分も少なからずあって、何なら「感動してる場合か?」と現実への揺り戻しの方が強く感じてしまいます。
そもそも「この手のテーマ(ネタバレしないようにぼやかします)」と、それに付き物である「(家族の)揉め事」というのはドラマになりやすく、そして多くの人が「通る」経験でもあるため大変に普遍的です。今作の場合はこのテーマに対し、「別れる」と言うことをきっかけに想う「無償の愛、からの感動」までの助走として、(主に男性陣による)「あからさまな下心」「無遠慮な態度」「行き過ぎた行為」など、家族と言う関係性だからこそ(ギリ?)看過されるような甘えを反作用に、「感動」を盛り上げる効果を期待しているのでしょう。(興醒めな観方で申し訳ありません。)ですが、そういう構造もまた古典的で今更な感じも否めず、「とは言え、酷い」態度オンパレードな彼らに心を殺し、ただ淡々と観続けるだけになっていく私。その結果、だからこそ冷静に「オチはこういうことだろうな」と早い段階で気づくのですが、或いは、その目線で見れば英題『How to Make Millions Before Grandma Dies』は最初から「目的」がはっきりと示された「あからさま」さが、最後にチャラになるように感じてむしろ趣(おもむき)があります。(ちなみに原題『Lahn Mah』はシンプルに『おばあちゃんと孫』。)
と言うことで、ややネガティブに振れたレビューですが、決して作品を腐す意図はありません。綺麗にまとまっていますし、感動する方がいるのも全く否定しません。あくまで私にはハマらなかっただけ。あくまで好みの問題です。お許しを。
あ、病院での独特(?)な「行列“代用”手段」は如何なものかと思いつつも、ちょっと面白かったです。余談まで。
遺産目当てで末期癌を患ったおばあちゃんの介護を始める孫息子が主人公...
遺産目当てで末期癌を患ったおばあちゃんの介護を始める孫息子が主人公のタイ産ドラマ映画。
あらすじ
妻と娘のいる叔父キアンは自分と家族のことしか考えておらず、末期のおばあちゃんには全く関心がない。借金を抱えいまだに自立できずにいる叔父スイも、おばあちゃんを資金源としか見ていない。孫息子エムは大学を中退しほとんど誰も見ていないゲーム配信にばかり時間を費やしている。おばあちゃんに対して献身的に身を注いでいるのは娘のシウのみで、家族の絆は無いに等しい状態。そんな中でエムはおばあちゃんの介護のため共に暮らしていくうちに、彼女の家族に対する愛情の深さを実感していく。
感想
男権社会において搾取される立場にあった女性が、家族の中でさえも差別的に扱われているというタイの現代社会における厳しい現実の描写があったのは驚きの発見だった。社会問題に対しても鋭くメスを入れる作品でありながら、ヒューマンドラマとしても一級品でハイレベルな両立が成されていて素晴らしいと思った。
諦めていたのに機上で鑑賞
タイトルからなんとなく、結末が透けて見えているけれど、鑑賞できた。ラッキー。
一つ疑問が、お婆さんはどうやってミリオネラーになれた?
自分の事はわからないけれど、他人の行動や言葉を見聞きしていると不快に感じる瞬間がある。その経験を重ねつつ他人への接し方に変化が見られるのは素晴らしいと思う。
どんなに嫌な場面に遭遇しても、自分の行動にあてはめられない大人をたくさん見てきた。
主人公はそのアンテナがあるので成長できた優しい孫で母の愛情を受け大切に育ててられたと想像できる。
感性の柔らかな若い人が若い内に、観ておいて欲しい映画でした。
日本語訳なく英中国語訳で鑑賞したので、細かな理解は出来ていないと思うのですが、大勢の感想を読ませて頂き、自分の理解に損傷ないのではと自負できた。
タイの日常や風習や街並みも見応えあり。
良い映画でした。 謝
ちょっと苦手な涙もの
25-076
ばあちゃんがいい
大学を中退してゲーム実況者を目指す青年エムは、従妹のムイが祖父から豪邸を相続したことを知り、自分も楽をして暮らしたいと考えた。そして、お粥を売って生計を立てているひとり暮らしの祖母メンジュが、ステージ4のガンに侵されていることを知り、遺産を相続しようとメンジュに接近したエムは、祖母から信頼を得ようと泊まり込みで手伝った。メンジュの慎ましく生きる姿や考えに触れていくなかでエムの考えも少しずつ変わり・・・そんな話。
タイ・バンコクが舞台みたいで、美しい風景が良かったのと、墓地に花びらを撒くなんて素敵だな、って思った。
どいつもこいつも金、金、金、と感じの悪い人たちばかりだったが、エムがだんだんと心変わりしていく姿は良かったかな。
祖母メンジュ役のウサー・セームカムは穏やかで優しくて良かった。エムに貯金通帳を残してあげた所なんか凄く感動した。
78歳にして俳優デビューらしいが、頭は剃ったのかな?
心が温まる映画
お金よりも大切なものが見つかります。
主人公の孫を含め、お婆ちゃんに対して「金づる」としか見ていない家族ばかり出てくるので心が痛くなります。
個人的に見返りを求めない事を良しとして年寄りに接しているので始終腹が立って仕方なかったのですが…、後半の展開から一気に涙腺が刺激されていきます。
「所詮はどうしょうもない子」として描かれていた孫が、知らず知らずのうちに何が大切なのかを悟っていた事に気付きます。
物語の前半でいとこの口から「年寄りが欲しいもの」として一つの答えが出ているのですが、主人公はそれ以上のものがある事にも気付きます。
そんな孫がお婆ちゃんに語りかける最後の言葉で完全に涙腺が決壊してしまいました。
監督が本作に込めたメッセージがひしひしと伝わる良品。
お金よりも大切なものが必ず見つかる映画でした。
押し付けがましくない映画
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