「期待以上の傑作」プレデター バッドランド LCさんの映画レビュー(感想・評価)
期待以上の傑作
プレデター一作目の様な襲われる恐怖と抗う興奮を描いた【プレデター:プレイ】、時代と場所を超えて人類とプレデターの攻防を描いてユニバースに可能性をもたらした【プレデター:最凶頂上決戦】と、近年面白いプレデター作品を連発してきたダン・トラクテンバーグ監督の新作プレデター映画ということでとても期待していたが、期待以上の面白さだった。
高度な文明と独自の文化を持ち、辺境の星に住みながら宇宙を狩場とするヤウージャ族という部族のプレデターがとある流れで別の惑星に狩りに行き、そこで【エイリアン】シリーズに登場するウェイランド・ユタニ社製シンセティックと出会う事から物語が動き出す、プレデターシリーズには似つかわしくないバディムービー、ロードムービーの趣きがあるが、キャラ付けとストーリーの組み立て方が非常に巧く、最初から最後まで惹き込まれた。
初代プレデターからすると全く印象が異なり、所謂古参ファンには受け入れられない可能性もあるが、過去作においてプレデターを『無差別に狩りをしまくる凶悪知的生命体』としなかった事が功を奏して、我々が今まで知らなかったプレデターの姿、或いは別の側面と捉えることもできる。
予告編の時点でウェイランド・ユタニ=エイリアンユニバースとの繋がりを隠さなかったのは驚いたが、安易にエイリアンvsプレデターとせずに丁寧にプレデターを描き、しかも今回は狩るだけでなく狩られる姿も見られるのがまた面白かった。
誇り高き戦士になりたいプレデターと、コミックリリーフとしての役割を果たしつつ有能な相棒としても機能するシンセティックの掛け合いや衝突を経て、新しいプレデターユニバースの幕開けを見られたことに興奮した。
今後必ずエイリアンシリーズと繋がるとは思うが、そこでどう合流していくのかも非常に楽しみだし、トラクテンバーグ監督の手腕に注目していきたい。
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