トロン:アレスのレビュー・感想・評価
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80年代愛
まさかの1作目直系続編で、驚きつつ楽しめました。
やや説明臭かったけども、冒頭でおおまかな世界観の説明はしてくれたし、物語そのものはほぼ新キャラだけで展開するので、シリーズ旧作を見てなくても大丈夫な親切設計。
私もあの独特なCGも音楽も覚えてはいましたが、どんな話や設定だったかは、90%くらい忘れて観ました。
観ているうちに思い出した!
1作目は主人公フリンが、自分の作ったゲームをライバルに盗まれて、ハッキングして取り返そうとしたらデジタル世界に入っちゃって、(戦うか協力するかは忘れたけど)そこからゲーム内キャラ=トロンと何かあって、生き延びて現実世界に戻るまでの冒険……みたいな話だったような(……で、合ってる?)
そんな、「リアルな人間がデジタル世界に行って戦い、現実世界にいかにして戻るか」と言うのがこれまでの展開だった。
それに対し今回は、デジタル世界のデータが、3Dプリンターを使って現実世界に実体として現れ、現実世界を攻撃・侵攻してくる話。
ただ、データが現実世界に実体として存在できるには、28分という制限付きだった。
その制限を解除する「永続コード」を、敵味方で奪い合うというシンプルなお話なので、ノンストレス。
敵が作ったプログラムだったアレスが、主人公側に寝返って一緒に戦う展開は、『ターミネーター2』っぽい。
アレスを便利な道具扱いしかしない敵に対し、永遠の存在=人間になりたいアレス、しかもアレスに同情的で敵を全否定する主人公という組み合わせが、かなり普遍的構造……というか、『ブレードランナー』シリーズリスペクトっぽいのも、ナイスなポイント。
なんだか設定が変わった気もするけど、もともとザルだったような気もするので、まったく問題に感じず。
冷静に考えると、パロディと言うかリスペクトと言うか、全体的に「初代最高」「80年代~90年代初頭が最高」に彩られ、過去への敬意に満ちていました。
特に、アレスが語る滔々と語られるロックバンド"デペッシュ・モード"(Depeche Mode)への愛が重たくて、笑いが止まりませんでした。
『テッド』の中の『フラッシュ・ゴードン』とかのメタっぽさを思い出したりして。
「永続コード」はフリンが作った1作目(80年代)のゲーム内にあるため、それを探しに行くと、1作目と同じゲーム世界が今のCG技術で再現されるんだけど、そのシーンで大笑いしちゃいました。
期待して観たけど、入り込めなかった
海外ディズニーのアトラクションにもなっているし、予告を見てかなり気になっていたのでIMAXで観てみました。
アレス、イヴ、ジュリアン以外のキャラクターの扱いがあまりにも雑すぎる。というか、正直イヴ以外は全員雑な印象。
有名な俳優なのかもしれないけれど、ジャレッド・レト以外は知らない人ばかりでした。(のちほど調べたら、あぁ!となるが...
でも、もしあまり知られていない俳優が多かったとしても、味方や敵それぞれにもう少し丁寧な描写があれば、もっと物語に入り込めた気がします。イヴの秘書と部下あたりはキャラクター弱すぎる。
理屈はさておき、設定(世界)の説明は、とりあえず入り込ませてるけど...脚本がよくないというのがいちばんしっくりくる。
あとまた何部作かやるんですかね。なんだかね...
とにかく楽しもう!MX4D、3Dで。
ジェフブリッジスは、良かった
普通に面白い?
圧倒的な映像美と、浮かび上がる「あの古典」。そしてはっきりと感じるディズニーの遺伝子
「トロン」シリーズはれっきとしたディズニー作品であり、そういう意味では「白雪姫」「シンデレラ」「美女と野獣」などなどと肩を並べる作品…と言えるっちゃあ言えるのだが、その雰囲気はディズニー作品の中でもとりわけ異質に感じる。我々が「ディズニーキャラクター」としてイメージする愛らしさやキャラクター性を完全に削ぎ落とした、シンプルかつスタイリッシュな画面作りが果たす役割はかなり大きいだろう。毎回大物ゲスト(今作はナイン・インチ・ネイルズ。見事すぎた)を呼んでオーダーしている劇伴音楽も大きく一役買っているに違いない。それでも「トロン:アレス」は「ディズニー最新作」の看板を引っさげて新作を投入した。ちょっとこの意味を考えてみたい。
「トロン」シリーズの中核にあるのが「グリッド」と呼ばれるコンピュータソフトウェアである。グリッドの「内部」には3次元空間が広がっており、プログラムたちが人工知能の意思を持って社会を築いており、そして「現実世界」の人間が特定の手段でグリッドの中に「侵入」することができる。グリッドに侵入した人間は、この空間を探索し、冒険し、時にはプログラムたちと肉弾戦に発展することもある。SF作品の中でもかなりファンタジー寄りの設定だ。
この「"現実世界" と "ファンタジー" の融合」は、実はディズニーが頻繁に取り上げているテーマでもある。はっきりと言及している「魔法にかけられて」を始め、「リロ&スティッチ」、「トイ・ストーリー」…いや、「ロジャー・ラビット」の時代から、ディズニーは「この世界は空想と隣り合わせ」と主張しているのだ。「トロン」の「グリッド」も、描写こそ独自路線なもののディズニーの伝統芸能なのだ。
今作「トロン:アレス」では、グリッドの方の存在が、グリッドの中での姿・形・機能のまま、現実世界に現れることができる…ただし、29分間だけ。この「29分の壁」を破る「永続化プログラム」を巡る企業間抗争が、本作のメインストーリーとなる。「グリッド」技術の本家大元であり、永続化プログラムの平和利用を目指すエンコム社が善…というか被害者の役回り。逆にグリッド存在の軍事利用を企画し、永続化プログラムを強奪しようとするディリンジャー社が悪役という構図だ。ていうかディリンジャーさん、他社の成果物を使いたいならそんな強引な手段を取るなよ。あんたもビジネスマンなら(映画館から出て冷静に考えたらとんでもない展開だったなと気づく事、ありますよね)。
面白いなと思ったのが、今作の主人公でありタイトルにも起用されている「アレス」が、元々は悪役であるディリンジャー社側の存在であるということだ。彼は人工知能としてあまりにも高性能であったため、ディリンジャー社の強引というか非人道的なやり方に疑問を覚えてしまい、結果的にエンコム社と同じ価値観で行動するという、「裏の裏は表」的な流れでヒーロー側に立つ。王道かもしれないがワクワクできる展開だ。…もしかして予告で触れていた「AIの反逆」ってこのことですかね?だとすると直接的なイメージの裏をかいていて上手いなぁと。
一方、最後までディリンジャー社の指示に忠実だったのがプログラム「アテナ」である。「なんとしても永続化プログラムを捉えろ」という指示のもと、破壊行為や殺人も厭わないし、最終的に超巨大空中戦艦を繰り出して現実社会に大混乱を引き起こす。「AIの反逆」というフレーズから受ける印象に近いことを行うが、こちらはむしろ一切反逆はせず「忠実すぎた」からこそ人類の敵になってしまったのだ。
人間のあいまいな指示が、加減を知らないツールによって大混乱を引き起こす…ここまで書いて、私はある作品を思い出した。「トロン」シリーズの過去作ではない。ディズニーの古典的名作、「魔法使いの弟子」である。見習い魔法使いミッキーマウスが、魔法のホウキたちに「水汲みをしろ」としか指示しなかったところ、周辺に大洪水を起こしてしまう話である。今作「トロン:アレス」製作陣のディズニー社の人員が、「魔法使いの弟子」を意識しなかったはずがない…と、私は考えている。
実際、私もIT業界人の端くれで、仕事の文脈で「魔法使いの弟子現象」と言ったことがある。良かれと思って作ったプログラムが、想定以上の作用をして、結局有害になってしまうことを指している。そして対話的AIツールが急速に普及したここ数年、AIの言うことを鵜呑みにして間違った判断をしてしまっただとか、AI搭載開発ツールが誤作動して本当に大事なデータを削除してしまったといった事態が現実に発生している。今作の「アテナ」の行動は、割とシャレにならない含みがあると強く感じた。
対話的AIの急速な普及、それで生まれた社会の歪み、そういった時代の流れのド真ん中に「トロン」シリーズ最新作を投げ込んだ「トロン:アレス」は英断という他ない。空想と現実はいつも隣にいる、でも空想は時に暴走する…そういった哲学が、ディズニーには伝統的にあったのではないか。こんなことも考えられるほど、あまりにも充実した映画体験だった。
悪くはない
旧作はあの時代であの設定、なんか無理矢理感がある内容でウケた印象。
次作はあの世界観を綺麗にし、映像という点で進化したもののストーリーはまぁ無難なSFになった感じ。
そして今作。この時代でやる意味としては続編だから、という理由しかない。映像美は他の映画でもあるし、ストーリーももっと練られたSFはある。
そう考えると不安にしかならなかったのですが、エンタメとしては良かったと思います。
あの世界をさらに綺麗にし、かつ古い世界も登場させ、ストーリーも繋がりがある。話も王道展開で楽しくみられます。
だからこそなのか、あまり感じるものはなかったかなぁ…
なんか設定も無理があるし。時間制限や永続化に違和感しかない。
かといって、具体的にどうすれば良かったか、というのは浮かばないのですが…
良作
映像はカッコイイ、話にはついていけない
超高性能AIを生み出すも使いこなせない人間、そして暴走するAI…
映像は終始カッコイイし、29分というリミットありきのAIバトルも新鮮。
ただ、ストーリーには序盤から全然付いていくことができず、なんか凄い映像をずっと眺めているだけの2時間でした…。超高性能で無双しまくれそうなAIの行動に、なんか説明されていない(してたけど理解出来てないだけかもですが)制限が時間以外にあるのか、たかがプログラマー1人捕まえるのにもモタモタしていて違和感。律儀に車で追いかけっこしていたり、何でもありではない部分がもっと理解出来ていたら楽しめたのかも。
本シリーズはいつも映像以外の満足度が個人的に低いので、今回も良くも悪くもいつも通りでした。
「売り家」と唐様で書く三代目。
「トロン」とは名ばかりの、ただの老朽化した売り家だが、
名ばかりでも「トロン」と付ければ、何度でも売りに出せる。
前作の記憶が全く無いが、今回の記憶も暫くしたら消えるはずだ。
なぜなら、SFとしての知的要素もないし、ストーリーも陳腐すぎる。
記憶に残る要素はほとんど無い。
それこそ29分で記憶から消える映画。永続性はない。
だからこそ、記憶が消えたころを見計らって、一代目の名前を使ってまた売りに出るはずだ。何度でも、何度でも。
そういう腐れビジネス。
しかし、
赤い発光するラインは美しかった。
意外に弱かった巨大な凱旋門みたいなアレも意味不明で良い。
音も気持ちいい。
他はどうでもいい。
それなら、四代目は、
SFもストーリーもセリフも捨てて、
映画館の大画面と音響で、音と光とイメージだけで客を圧倒すればいいかもだ。
「ディズニーがAI時代に挑む」のなら、いっそのこと、AIに映画を作らせればいい。
AIは、物体にはなりにくいが、映画はつくれる。
人間は、現場から退いてプロデューサーにならなければならない。
それが、「AI時代に挑む」ということだろう。
そして、再び「トロン」に永続性がやどる。
しらんけど。
海外の酷評理由が分からない…いいエンタメ映画です
映像の迫力、俳優たちの演技、音楽、どれをとっても素晴らしかったです。映画館で観に行って後悔はないですし、むしろ満足です!
何が一番良かったか、ということは確かにあげずらいですが、ただ映えや盛り上がりの切り貼りをしているだけの昨今の韓国系のドラマとかよりも映画らしい世界観やテーマ、物語だと思います。
むしろ近年はそういった映えや盛り上がりの切り貼りに慣れている人が多くなっているので物足りなく感じている人が多く評価も低いのかもしれません。
王道の展開
映像はとても美しく、演出も古典的で先が読める部分は多いものの、王道の面白さがありました。
音楽も前作『トロン:レガシー』のダフト・パンクの要素を感じさせる仕上がりで、これはこれで悪くなかったと思います。
一方で、グリッドの世界から物質を次々と生成していく描写は、さすがに現実離れしすぎていて、少し違和感がありました。
SF作品だから割り切れる部分ではあるのですが、そこがどうしても引っかかってモヤっとしてしまいました。
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