「予告が一番かっこよかった!!」トロン:アレス そらそうめんさんの映画レビュー(感想・評価)
予告が一番かっこよかった!!
格好いい音楽に合わせてスタイリッシュなアクションを山盛り味わえそう!と思って観に行ったのだが、アクションシーンがとっても少なくて物足りなかった。音楽とともにばちばちに興奮するアクション何分あったかな?ってぐらい印象に残るシーンが無い。
ほんの少しあるアクションももっさりしててあまり格好良くなかった、期待していたバイクでのチェイスシーン、戦闘機やミサイルなどの演出もスピード感も迫力もちょっと……
観終わってから気づいたけど、デジタルが現実世界を侵略!っていうより、レーザープリンターで作り出した玩具にだす指示間違えて暴走させちゃった!感が強かった。
マスターコントロールであるアレス自体が物語序盤から感情を持ってそうで中途半端だったのもなぁ。
そもそも直接的に人間を傷つけられない縛りがAIに課されたうえでの人間vsAIだったら、アクション部分のもどかしさに白けなくて済んだかもしれない。なんでもありなのに全然人間を攻撃しないからただ並走してドライブしてるのを見てるだけ。そりゃあ、ただの人間と残機無限のAIが戦ったら人間一発KOだし、そら取っ組み合わないよなぁ。
その無限の残機も全然有効活用されてなかったのも勿体なかった。大量のAI兵士vsアレス単騎とか見たかった
序盤で戦闘プログラム入れられてたから、てっきり有象無象を圧倒する戦神アレスシーンがあるかと期待してたよ……。
ストーリーは退屈に感じた。自我を持ったAIがとある人間に興味を持って創造主に反抗してそっち側につくだけ。発端は、永続コードを巡っての闘い。
色々あるけど、寒冷地でオレンジが成ってそのまま育つってのは不気味。
キャラクターはみんな魅力的で好きだった。一番魅力的なキャラクターだったのがAIに大興奮な坊っちゃんかな。レーザーで出力したアテネ飛行部隊を見たときの喜びようには共感した。めちゃくちゃ格好いい!!
すぐにお母様に顔叩かれていたけれど。見てる自分も叩かれた気分になった。はしゃいでるのが自分の息子だなんて母親からしたら怒りを通り越してやるせなかったのだろうと思う。バカ息子がやらかした行為はビンタ一つで収まるような罪ではないので、後々この母親は命を取り立てられてしまうのがまた……
あとは最後の最後にやっと逆転送!!
大量のAI兵士、もしくは逆転送でバーチャル空間での殴り合いをずっと期待していたのに!一番最後なのかよ!今作で馬鹿坊っちゃん逆転送して創造主権限でアテネ引き連れてデジタル内でなんでもありのハチャメチャ大チェイスしてても良かったじゃん。次回作ありきでストーリー作ってるのか出し惜しみを感じた部分。闇落ちならぬバーチャル落ち、裏マスター・コントロールの誕生で締め。
AI兵士にバイクや飛行部隊、ロードローラーみたいな兵器や、空飛ぶ都市のような乗り物、光の束が残る武器とかめちゃくちゃ格好いいのに、それを味わうだけのアクションシーンが全くない。アクションは添え物。音楽も俳優も勿体なかった。
この映画を見る前に4Kレストアされたターミネーター見てしまったばっかりに霞んでしまったのかもしれない。
ターミネーターのほうがマシーンらしい動きだったしコンピューター感あった。設定も全て活かされてたしとにかく格好良かった。スタイリッシュ+パワー、そうだこの映画には多分パワーが足りなかった。
次回作に期待。
