パディントン 消えた黄金郷の秘密のレビュー・感想・評価
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子どもだましの期待はずれ
パディントン1と2は人生最高映画の2つだと思っています
期待が高すぎたのでしょう、きっと。
ただの子どもだましのモフモフ冒険映画だった。何の捻りもありゃしない
今まで作品に流れていた上質なユーモアと愛らしさ(それは英国臭さだと私は思っている)も全然ない。その方が万人受けするかもしれないけれど、私はそこが好きだったんだ。
1.2のオマージュとも言えない丸パクリのカット数々。2のラスト「ハッピーバースデー」のシーンを使うとか もはや憤りを覚える。
オリヴィア・コールマンの老グマホーム院長も何だか平坦でチグハグな感じ。この人もっと思わせぶりに演れて面白いはずだ。クセ強ガードマンさんも、ヒュー・グラントも出せばいいってもんじゃない。
『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』の方がよほどパディントン1、2の後継作に相応しいと思う。
エンタメ映画のお手本のような作品
パディントンシリーズは本作が初鑑賞。
導入からグイグイと引き込まれて、テンポよく物語が進行し、
飽きさせない展開に、まずもって感心した。
無駄なショットがないというか、ことごとく伏線や布石が打たれていて
それが必ず(じゃないかもしれないけど)後で回収されるのも私のツボに入った。
タランチュラや保険のファイルなど、よく練られているな〜と。
ジャンルとしても、
アドベンチャー、アクション、ホームコメディ、ミステリーなど
てんこ盛りで、楽しめる観客層はきっと広いことだろうと思う。
加えて、過去作を観ておらずとも、話についていける作りは映画として素晴らしい。
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パディントンをとりまく人々ひとりひとりをFeaturingしたシーンがあることが
過去作を観ていなくても楽しめる大事な要素だと思った。
それはパディントンがイギリスに来ている背景も含め。
話としてはベタだけど、それがよかったりする。ほっこりした。
俳優陣で面白かったのは、
悪役(ネタバレ)を演じたオリビア・コールマン。
これ、ご本人もめちゃめちゃ楽しんで演技していたんじゃないかと思う。
それから、サプライズで最後の最後に
ヒュー・グラント登場。
私は過去作を観ていないため、どういう役回りで刑務所に入っているのか知らないが
これはファンサービスだろう。
というわけで、万全なつくりあがりで誰でも(たぶん)楽しめる
エンタメ映画のお手本だと思う。
【”パディントンがマーマレードサンドが好きな訳。”今作はパディントンが故郷のペルーをブラウン一家と旅する中で、出自を知る冒険物語である。英国名優勢揃い作品であり、あの人も最後に登場するのである。】
■ロンドンで、ブラウン一家と暮らすパディントンは、すっかり英国暮らしに慣れている。だが、ある日故郷のペルーの"老クマホーム”の院長(オリヴィア・コールマン)から、育ての親のルーシー叔母さんが元気がないという手紙が届く。
パディントンは、ブラウン一家と慌ててペルーに行くのであった。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・変わらずの、ホンワカムードで物語は始まる。
・だが、ペルーの"老クマホーム”に到着すると、院長から”ルーシー叔母さんが居なくなった。”と告げられるのである。この院長を演じるオリヴィア・コールマンの白い歯キラーん‼の爽やかな笑顔が、怪しい怪しい。絶対に何かあるな、と思うが今作は世界で愛される「パディントン」シリーズの実写化なので、これで良いのである。
・で、パディントンは、ブラウン一家と共に、イケオジ、アントニオ・パンデラス演じるハンター船長の船で、ルーシー叔母さんを探しに、ジャングル奥地の秘境、ルミ・ロックを目指すのである。
■到着したルミ・ロックで明らかになるハンター船長に脈々と流れる祖先からの金を求める血と、"老クマホーム”の院長の真の姿。
だが、パディントンと、ブラウン一家は、家族の絆でルミ・ロックの石壁の裏側にあった広大なオレンジ畑が広がる別天地に到着するのである。
そこは、幼き時にパディントンが暮らした”黄金卿”だったのである。黄金とは、ナント!オレンジだったのである。
そりゃあ、パディントンがマーマレードジャムタップリのサンドイッチが好きな訳だよね!
<そして、パディントンはルーシー叔母さんと再会し、ハンター船長は改心し、娘と仲良く観光船長の座に戻り、"老クマホーム”の院長は許されるが、寒ーい土地へ赴任させられるのである。(ちょっと、可笑しい。)
今作は、家族の絆と、子供の巣立ちをサラリと絡ませながらも、パディントンのルーツが分かる冒険物語なのである。
あ、序に言うと、今作は純然たる英国映画なので、当然エンドロールの後に、あの人も爽やかな笑顔を浮かべて二度も登場するのである。そして、今作では監禁などしないので、大丈夫なのである。じゃーね。>
数々の「お約束」が楽しめるシリーズとしての安定感が嬉しい
パディントンの最大の理解者であるミセス・ブラウンの配役の変更は、残念としか言いようがないが、今回は、彼女がパディントンを助けるみたいなシーンがなく、ある意味、存在感が薄いので、さほど違和感を覚えなかった。
主要な舞台も、ロンドンからペルーへと変わっているが、すべての作品がペルーのシーンから始まるという本シリーズの「お約束」のおかげで、まったくと言っていいほど唐突感はないし、バディントンがどこから来たのかに関わる話で、むしろ、必然性すら感じてしまった。
その他にも、シリーズの「お約束」が随所に散りばめられていてニヤリとさせられるのだが、大物俳優が悪役を演じるという「お約束」のせいで、いかにも善人そうなオリヴィア・コールマンやアントニオ・バンデラスが、最初から怪しく思えてしまったのは「ご愛嬌」というものだろう。
その一方で、前2作にはあった「ミッション:インポッシブル」を彷彿とさせるアクションがなかったことには物足りなさを感じないでもないが、それに代わって、「インディ・ジョーンズ(レイダース)」ばりの岩石とのチェイスが楽しめたので、これは、これで「良し」としよう。
いつもながらのドタバタ劇とナンセンスギャグも健在で、特に、「洗濯タグ」と「タランチュラ」のくだりでは、思わず吹き出してしまった。
家族の絆を感じさせる心温まるエンディングも、このシリーズの「お約束」と言ってよいだろうが、自らの故郷に留まることよりもロンドンでブラウン家の人々と暮らすことを選んだパディントンの決断には、前2作にも増して目頭が熱くなった。
エンディングのオマケ映像も楽しいが、囚人服が、ちゃんとピンク色になっているところなどは、話の一貫性が感じられて本当に嬉しくなる。
いずれにしても、これからも、末永く続いてもらいたいと思える安定のシリーズであることは間違いなく、早くも、続編が待ち遠しくなってしまった。
冒険活劇としてはOKだけど、ドラマの部分はかなり弱めに思えた
2025.5.9 字幕 MOVIX京都
2024年のアメリカ&イギリス&フランス合作の映画(106分、G)
キャラクター創造はマイケル・ボンド
ルーシーおばさんを探す旅に出るパディントンとその家族を描いたアドベンチャー映画
監督はドゥーガル・ウィルソン
脚本はマーク・バートン&ジョン・フォスター&ジェームズ・ラモント
原題は『Paddington in Peru』
物語の舞台は、ペルーのとある場所
オレンジを探して木に登ったパディントン(ベン・ウィショー)は、枝が折れて川に落ち、急流に飲み込まれてしまった
パディントンは老クマのルーシー(イメルダ・スタントン)に助けられ、その後、彼女とその夫に育てられることになった
パディントンはルーシーおばさんの夢を叶えるためにロンドンに向かった
パディントンは何とかしてロンドンにたどり着いたが、そこで迷いクマとなってしまう
そんなパディントンを助けることになったのがブラウン一家で、彼らの家族になるまでを1作目、その後の騒動を2作目で描いていた
一家の父ヘンリー(ヒュー・ボネヴィル)は保険会社勤務でリスクに敏感、母メリー(今回からエミリー・モーティマー)は子どもたちの「巣立ち」を心配していた
姉のジュディ(マデリン・ハリス)は大学進学を控えていて、本人はフェロー諸島に行きたいと考えている
弟のジョナサン(サミュエル・ジョスリン)は「チル」したくて引きこもり、発明に日夜没頭していた
物語は、そんな彼らの元にペルーから一通の手紙が来るところから動き出す
その差出人はルーシーおばさんではなく、彼女が入っている老グマホームの院長(オリヴィア・コールマン)で、院長はルーシーおばさんの様子が変と言う手紙をよこしていた
心配になったパディントンとブラウン一家、そして一家の家政婦バード夫人(ジュリー・ウォルターズ)は一路ペルーに向かうことになったのである
ペルーに着いてもルーシーおばさんの所在は不明で、そこにはあからさまにおかしな地図があったりして、「罠にしか思えない展開」を疑問を挟むことなく進んでいく
また、観光船のハンター(アントニオ・バンデラス)とその娘ジーナ(カルラ・トウス)と出会ったのは偶然で、ハンターはエルドラドに取り憑かれていて、ペルーを離れ慣れなくなっていただけだった
そして、後から追いかけてきた院長が実はハンターのいとこだったと言う展開で、一連の目論見は全て、ハンターの知らないところで院長(クラリッサ)が仕組んでいたことがわかる
だが、この無理矢理結びつけた感がすごくて、そんなに雑な畳み方で良いのかは悩んでしまう
家族が一緒に来ることで活躍の場というものが生まれるが、メリーとジュディはほぼ空気状態で、バード夫人の方が出番が多かったりする
シリーズはこれで終わりとのことだが、ポストクレジットに前作の敵キャラ・ブキャナン(ヒュー・グラント)が登場するのだが、その日本語版声優がダダ漏れなのはどうなのかな、と思った
テーマとしては、「子どもたちの巣立ち」というものになるが、パディントンはすでに巣立った後だし、巣立つのもジュディだけだったりするので、そこも弱いように思う
結局のところ、仲間と家族は違うし、故郷と居場所は違うというものなのだが、何を持って居場所というのかは映画からは伝わらない
言及することもなければ、結局は居たい方を選んでいるように思える
元々、ロンドンに来た理由というものがあって、そこで生活することに意味があるので、もったいぶった感じで「ロンドンに残りたい」と言わせるのは台詞回しが下手としか言えない
パディントンが故郷に戻る理由というのはなく、あるとすればルーシーおばさんの面倒を見ることだが、彼女は老グマホームに自分の意思で入っているし、エルドラドが故郷でもない
なので、最後の感動的に盛り上げようとする対話というものがかなり浮いているように思えた
いずれにせよ、シリーズを観ている人向けの作品で、冒険劇を楽しめればOKというスタンスなのだろう
親の子離れを描いているように見えても、メリーがルーシーおばさんから何かを学ぶとかもないので、テーマとストーリーの関連付けが弱い
家族関係ということなら、ハンターとジーナの関係も描かれるが、親よりも子どもがしっかりしているというぐらいしか特別なこともなかった
親にとって子どもは宝なのだが、それゆえに巣立ちを認めたり、引きこもりをやめさせたいする機能を有すると思うのだが、結局のところ、子どもたちが勝手に判断して行動しているだけなので、起こることに右往左往しているだけの母親という描き方が良かったのかは微妙だな、と感じた
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