スーパーマンのレビュー・感想・評価
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デヴィッド・コレンスウェットの名前を覚えたい
とりあえずデヴィッド・コレンスウェット、デヴィッド・コレンスウェット、…と彼の名前を覚えておきたい。
ハンサムなのに、人間臭くて愛され兄ちゃんの素質がある!
レックス・ルーサーのニコラス・ホルトも良かった。なんなら今まで一番よかった。悪玉の彼のまわりにスタッフが多いのが新鮮。
ロイスのレイチェル・ブロズナハン、元々『マーベラス・ミセスメイゼル』からファンだったけど、彼女のテンションあがると早口になるところがスクリーンで観れて嬉しかった。
他のヒーローたちのなかでは、グリーン・ランタンがズルいくらい存在感を放つ、だってあの髪型なんだもの、あと中指(笑)
予告で楽しみにしていたクリプト(犬)がかなり大活躍でgood!
テリフィック無双シーンでのジェームズ・ガンお得意のお気に入り楽曲で長回しも堪能。
今後のジェームズ・ガンが率いているDCユニバースが楽しみで仕方ない!
ジェームズ・ガン監督によって描かれる、新生DCユニバース!!
《IMAXレーザー》にて鑑賞。
【イントロダクション】
地球での活動から3年が経過したスーパーマン/クラーク・ケントと、宿敵レックス・ルーサーとの戦いを描く。
ザック・スナイダー監督による『マン・オブ・スティール』(2013)から始まった一連のシリーズ、“DCエクステンデッド・ユニバース(以下:DCEU)”を打ち切り、マーベルの『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズを手掛けたジェームズ・ガン監督によって再始動した“DCユニバース映画(以下:DCU)”の第1作。
【ストーリー】
・3世紀前、地球に超人(メタヒューマン)たちがやって来た。彼らの登場により、人類は“ゴッズ・アンド・モンスターズ”の歴史を始める。
・30年前、クリプトン星からカル=エルが地球にやって来る。彼は、ジョナサンとマーサの息子として育てられる。
・3年前、カル=エルはクラーク・ケントとして新聞社デイリー・プラネット社に入社。正体を隠してスーパーマンとしての活動を開始した。
・3週間前、ボラビア共和国による隣国ジャルハンブルへの侵攻を阻止。合衆国政府の許可なく政治的介入をした事が問題になる。
・3分前、ボラビアの“ハンマー”と名乗る超人との戦いに敗れ、スーパーマンは初めて敗北する。
南極。ハンマーとの戦いにより負傷したスーパーマン(デヴィッド・コレンスウェット)は、飼い犬のクリプトの助けを借りて南極の氷の下に隠した結晶型の要塞にて治療を受ける。要塞内には複数体のスーパーマン・ロボットがおり、治療の際にスーパーマンは亡き両親からのビデオメッセージを閲覧するのが決まりだった。しかし、肝心のデータは後半部分が破損しており、彼が両親のメッセージの真意を知る事はなかった。
不完全ながら治療を終えたスーパーマンはメトロポリスへと戻り、ハンマーとの再戦に挑む。一方、スーパーマンの宿敵レックス・ルーサー(ニコラス・ホルト)は、自身の会社《レックス・コープ》の作戦司令室にて、ハンマーに指示を出してスーパーマンを圧倒する。ハンマーは、ルーサーの長年の研究によって生み出されたウルトラマンなる超人が変装した存在だったのだ。スーパーマンは再び敗北を喫した。
ルーサーはアメリカ合衆国国防総省(ペンタゴン)にて、役員らにスーパーマンの脅威を力説し、自身が組織した部隊“ラプターズ”によるスーパーマンの排斥を提案する。
翌朝、クラーク・ケントは自らが手掛けたスーパーマンの記事で新聞のトップを飾る。彼は密かに同僚のロイス(レイチェル・ブロスナハン)と交際しており、彼女はクラークの正体を知っている数少ない人物だった。彼女の自宅にて成り行きでインタビュー取材を受ける事になったクラークだったが、個人的判断に基づく政治介入やネットでの批判を指摘され感情的になってしまう。
一方、ルーサーは陽動の為にメトロポリスにKAIJUを放ち、スーパーマンが相手をしている間に部下のエンジニア(マリア・ガブリエラ・デ・ファリア)とウルトラマンを引き連れ、南極の要塞に侵入した。身体を自由自在に変化させられるエンジニアにより、コンピュータ内にある両親からのビデオメッセージが復元される。
スーパーマンは、超人部隊“ジャスティス・ギャング”のメンバー、グリーン・ランタン/ガイ・ガードナー(ネイサン・フィリオン)、Mr.テリフィック(エディ・ガデギ)、ホークガール(イザベラ・メルセード)らと共にKAIJUを駆逐する。市民から賞賛を受ける。
しかし、突如ニュースにて両親からのビデオメッセージが流され、彼の立場は一変する。破損していたデータの後半部分は、カル=エルに「地球人からの信頼を得て彼らを支配し、多くの妻を娶ってクリプトン人の遺伝子を新たな故郷である地球に根ざせ」という内容だったのだ。フェイクニュースを疑うスーパーマンだったが、それは紛れもない両親からのメッセージだった。世界は掌を返してスーパーマンを敵と見做して糾弾する。
両親が自分を地球に送った本当の理由を知り、愕然とするクラーク。彼は自首を決意してロイスに別れを告げ、政府から委託を受けたルーサーによって異次元空間“ポケット・ユニバース”へ連行されてしまう。
【感想】
面白いのは間違いないのだが、それと同時に鑑賞中幾度も不思議な感覚を覚える作品だった。
例えるならば、
《1なのに2、いや3を観ている感覚。だけど1!》という感じだ。
ジェームズ・ガン監督が、インタビューにて「アメコミヒーロー映画でもう観たくないシーン」として、①スパイダーマンがクモに噛まれるシーン、②バットマンの両親が殺害されるシーン、そして③スーパーマンこと赤ん坊のカル=エルがロケットでクリプトン星を脱出するシーンを挙げていた。そして、その言葉の通りに本作では一応のシリーズの第1作であるにも拘らず、大胆にもスーパーマンは地球にて既にヒーロー活動を開始してから3年が経過している。ざっくりとした経緯は冒頭のテロップで済ませて、いきなりスーパーマンの敗北から物語はスタートする。
こうした大胆な省略は、『スーパーマン』という広く認知されたキャラクターだからこそ出来たアプローチであり、改めてこのスーパーヒーローの偉大さを痛感する。
それにしても、本当に「こんなの続編でやるような話(出すキャラ)だろ!」という要素のオンパレードだ。
・物語開始早々、宿敵レックス・ルーサーの操るハンマーに“敗北”するというのは「3」。
・ロイスとは既に恋人になって3ヶ月が経過しており、自身の正体も知っている。また、彼女の家に出入り出来るというのは「2」。
・グリーン・ランタン、Mr.テリフィック、ホークガールからなるヒーローチーム“ジャスティス・ギャング”という他の超人部隊が登場するのは「2」。
・ハンマーことウルトラマンの正体が、実はクラーク・ケントのクローンであるというのは「3」。
普通ならば続編でやるような要素をふんだんに盛り込み、129分という映画としては理想的な尺の範囲内でキャラクター達のあらゆる魅力を描き切るその手腕は、流石マーベルで『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズを大成功に導いてきたジェームズ・ガン監督といった所。お見事です!
ヒーロー映画、何よりも正義の象徴とも言うべきスーパーマンらしく、人面救助シーンが随所に盛り込まれているのも素晴らしい。予告編で解禁されていた少女を救出するシーンの他にも、KAIJUとの戦闘の中でリスのような小動物まで救出する姿は新鮮。
また、ルーサーによる“次元の裂け目”事件の中では、メトロポリスの橋から車に乗った女性を助けるシーンに、原作が、そしてDCEUが目指していた“神としてのスーパーマン”というビジョンもちゃんと踏襲されている。崩壊した橋の土煙の向こうから差し込む太陽の光に照らされ宙に佇む姿は、まさに神が天から衆生を救わんと降臨したかのような神々しさ。
個人的に、本作で最も評価したいのが、「クラークが戦いを任せられる存在が居る」という事だ。私は、スーパーマン作品にはDCEUから触れた身なので余計にそう感じるのかもしれないが、スーパーマンは最初とても孤独に描かれていた。人々の危機を救えるのは自分しかいないからと、孤独を抱えながら絶えず救いを求める人々の元に駆け付けなければならなかった。
しかし、本作では既にグリーン・ランタンをはじめとした他の超人達が、共に地球の平和を守っている。だからこそ、スーパーマンやロイスは彼らを頼る事が出来る。
街を襲う異次元生物を「ただの異次元生物だから」とロイスの部屋から眺めるギャグから、侵攻されるジャルハンブルの人々の元にジャスティス・ギャングが駆け付けるシーンまで、とにかくスーパーマンが孤独でない事が示されるのが良い。
グリーン・ランタンことガイ・ガードナーがジャルハンブルの少年に向けて言った「悪いな坊や。スーパーマンの代打だ」という台詞は、本作一の名台詞だろう。
ルーサーの悪事がバレるキッカケが、恐らく散々見下していたであろう恋人のイブによる日々の自撮り写真というのは笑えた。あれだけのテクノロジーを有していながら、ネットリテラシーは低かった模様。
犬のクリプトのキュートな魅力は、これまでも自身の作品で度々動物や人外生物を描いてきたジェームズ・ガン監督ならお手のものか。スーパーマンの言う事を聞かずに暴れ回り、次元の裂け目事件ではペットショップのドッグフードを漁る始末。本来の飼い主であるスーパーガールにすら容赦なく突進する姿の自由奔放さが愛らしい。人間に服従するペットではなく、あくまでパートナーとして対等の立場で描く姿勢に時代性と監督の手腕が見て取れる。
【これ以上ない程のハマり役のキャスト陣が見せるアンサンブル】
スーパーマン/クラーク・ケント役のデヴィッド・コレンスウェットのハマりっぷりは、誰もが認める所だろう。明るいトーンで仕切り直されたDCUのスーパーマンとしてベストな人選だ。
青スーツの上に赤パンツという風貌が間抜けに見えないというのは、それだけでも凄い事である。何せ、DCEUでは作品のトーンや時代性から赤パンツは排除せざるを得なかったのだから。
ヒーロー活動開始から3年が経過しつつも、まだ青臭く向こう見ず、簡単に人を信用し、ネットの悪評に腹を立てるという未熟さも、彼の若々しいビジュアルにマッチしている。
宿敵レックス・ルーサー役のニコラス・ホルトは、『マッドマックス/怒りのデス・ロード』(2015)以来のスキンヘッド姿のインパクトもさる事ながら、スーパーマンに対する徹底的な妬みの姿勢も印象的。本作のルーサーは、そもそもがコンプレックスの塊であり、だからこそ、自身を批判した政治家や評論家、元カノまでポケット・ユニバースに幽閉する。大企業の社長として大成功していながら、決して満足する事のない人間の欲望の象徴でもある。
グリーン・ランタン/ガイ・ガードナー役のネイサン・フィリオンは、普段の素顔とはまるで別人な、特徴的なヘアスタイルとニヒルな笑みが印象的。メンバーからの不評も他所に、“ジャスティス・ギャング”という名称を名乗ってはリーダー的に振る舞い、ヒーローとしては些か粗暴な性格。しかし、スーパーマンに世間からの疑いが掛かった際に、逃げ込んだビル内で大衆から見えないようパワーリングでガラスに靄を掛けたり、ジャルハンブルに加勢に訪れる等、本質は間違いなく正義のヒーロー。パワーリングで、中指を立てた巨大な腕を出現させ、ボラビア軍を蹴散らす様子に、彼の性格がよく現れているのも楽しい。
彼単体、もしくはジャスティスギャングのメンバーで一本映画化してほしい程魅力的だった。
隠れた仕事人Mr.テリフィック役のエディ・ガデギも外せない。「情に流されない」や「ランタンを困らせたいから」と言いつつ、しっかりとロイスに協力してスーパーマン救出に力を貸す人情派。スーパーマンから度々地雷を踏まれて拗ねる姿も面白い。武器であり解析機でもあるT-スフィアも、思わず欲しくなる。
他にも、カメオ出演したジョン・シナによるピースメーカーや、ミリー・オールコックによるスーパーガールと、思わずクスッと来るような印象的なキャラクターの登場も楽しかった。
【総評】
装いも新たに、再スタートを切ったDCユニバースは、明るくユーモアに溢れた「これぞヒーロー映画!」という痛快な一作に仕上がった。ようやく、DCもマーベルに並ぶ実写映画化のヒットシリーズを抱えられそうで、今後控えている作品にも期待が持てる。
ところで、ハンマーに敗れた翌日の新聞の一面をスーパーマンに関する記事で飾り、ご機嫌な様子で出社するクラークだったが、初敗北を喫したのにあんな明るい態度で良かったのだろうか?(笑)
ヒーローはレイシズムに抗う
ジェームズ・ガン「スーパーマン」まず、GotGと同じく弱点だらけのヒーローの苦闘を笑いを交えて描いていて、さすがの完成度。そして、トランプ、ネタニヤフ、ロシア、イスラエルへのカウンターになっているのが痛快。イーロン・マスクがモチーフのビィランに異星人と罵られたスーパーマンの怒りのセリフに感涙。
途中、スーパーマンを助けようとする、屋台の兄ちゃんが出てきて、このキャラクターはピタパンを売るムスリムなんだと思うけど、ジェームズ・ガンが言う「善良で優しい心を持った人物についての物語」を象徴するキャラでした。ジェームズ・ガン的には彼が最もヒーローなのかも。
映画の後に入ったお店のテレビでスーパーマン の監督のジェームズ・ガンの今作が移民の物語だという発言が波紋を呼んでいるというニュース。興行を考えれば避けた方が良い発言をあえて行ったジェームズ・ガンをリスペクト。
ジョン・ウィリアムズをリスペクトした音楽最高
1978年のスーパーマンは、劇場で観た。
地球の自転を逆転させた映像は、記憶に鮮明。
(んなわけないだろ、と思った記憶も鮮明)
その後何本か、劇場だか家だかで観たとは思うんだけれど、定かでない。
つまり、スーパーマンへのこだわりは、特にない。
ただ、ジョン・ウィリアムズ作曲のテーマ曲(マーチ)は大好きで、
最悪でもそれが聴ければいいか、と思って出かけた。
* * *
冒頭から、テーマ曲のさわりの引用/変奏(モリコーネ風味も加味)で歓喜。
その後も、特に後半、続々と変奏曲で興奮。
あとからサントラで調べたら、8曲でそのモチーフが使われてた。
前半より後半の方が面白いと思ったのは、
ストーリー展開だけでなく、これらの曲のなせるわざかも。
ただ、最後(エンドロール)はフルのマーチで締めてほしかったなぁ。
ちと残念(その分、☆-0.5w)
なので自分で、マーチをエンリピして補っております。
* * *
内容は、
まあ皆さんいろいろ書かれているので、
ワタクシごときがわざわざ言うほどのことでもあるまいと思うんだけれど、
重複してでも言いたいのは、
クリプト最高!
――あ、クリプトは、ワンコの名前。
それと(クリプトを中心に)
めっちゃ笑えた!
それから、「ジャスティス・ギャング」(かっこ仮、なのかな)の面々。
それぞれいい味出してた~。
そして、マイケル・ホルトの悪役ぶりの美しさ。
やっぱ、ヴィランが魅力的じゃないと、ね。
赤パン復活もヘンリー・カヴィル版の方が断然良かった。。。
2025前半戦〜DCの新たなスタートは、誰もが知るアメコミヒーロー・スーパーマン
私的にオンタイムで観る映画として、4人目のクラークケント
クリストファー・リーヴ世代ながら・・・
そのイメージをシリアスにしたヘンリー・カヴィルのスーパーマンが好きだったんですよね
ジェームズ・ガン監督率いる新生DC第一弾なので、何の予習も無しでOK
冒頭から活字でオリジン語られ本編へ
ん〜〜〜どうでしょう、、、
赤パン復活で、アメコミ風な感じなんですが・・・・
ガン監督なのにサントラの使い方イマイチで、見た目からカッコよくないモブキャラ続々。。。。
コミックに登場してるらしいが、ウルトラマンは無いわ^^;
この先のユニバースも期待薄かな、、、、
2023のフラッシュの方が断然面白かった〜別路線のバットマンに期待!
古典が現代に生きるために
明るいスーパーマン
私はDC映画の重たいような暗いノワールな雰囲気が好きだったんだけど、このスーパーマンは明るい!
スーパーマン自体のキャラクターもかなり人間くさい。
MARVELに寄った印象。
映画のボールを使った某戦闘シーンがガーディアンズギャラクシーのヨンドゥの最後の戦いに似てるなぁと思ったらあの監督か。
ルーサーをさっさと殺せばいいのにとイライラするがそこはお約束なのか?
あいつを殺せばかなり世界の危険がなくなるじゃんっていう。
けどやっぱりスーパーマンの世界は好きだし、また、映画が見られて嬉しい。
ただ犬を助けなきゃ!って慌てるスーパーマンに向かって「たかが犬のために?」的な発言をしたロイスは私の中でナシになったわ(笑)
普通に観て面白い。でも何で今どきスーパーマンなの?
スーパーマンマークに胸が熱くなる!
スーパーマンとの始めての出会いは
小学生の時でした。
ばあちゃんに
連れて行ってもらった懐かしい映画です。
「正義は勝つ!」
と純粋に信じていた子供の頃
スーパーマンを観て感動した事は
今でも鮮明に記憶に残っています。
自分も空を飛んでみたい!
と心から憧れました。
時は経ち
大人になって鑑賞した
「スーパーマン」
現代風にアレンジされてはいましたが
スーパーマンはスーパーマンでした。
正義をこよなく愛する姿は
子供の時に見たスーパーマンと
全く変わっていませんでした。
子供の頃は純粋でしたが
社会に出て様々な経験をする中で
いつしか
「正義が勝つほど
世の中単純じゃないよな。」
と思うようになっていました。
しかし鑑賞しながら
「それでも正義が勝って欲しい!」
と心の奥で願っている自分に
気づかせてもらいました。
やっぱり正義が勝つような
世の中であって欲しいですよね。
子供が立てた
スーパーマンマークの旗
涙が出るほど感動しました。
それにしても
レックスルーサー役の
ニコラスホルト
大熱演で凄かったです!
鑑賞後
しばらく脳裏から離れませんでした。
「ターミネーター2」の
ロバートパトリック
「ブラックレイン」の
松田優作など
悪役に凄みがあると
映画が引き締まります。
ニコラスホルト
大注目の俳優さんです!
象徴としてのスーパーマン
「スーパーマン」というものを、単なる「アイコン」として理解してきた私。
当然、過去にスーパーマンを描いた映画やドラマ・アニメ作品はほぼ観ておらず、アメコミにもノータッチだが、様々なコンテンツやサブカルチャー作品の元ネタである、という程度のことはふんわり理解している50代の私にとっての「スーパーマン」は、まさに『象徴』。
ウルトラマンや仮面ライダー、各種アニメ・特撮、ロボットヒーローにも触れて来たが、スーパーマンについてはほとんど細かい知識がない分、困った時に助けを求める「神さま、仏さま、○○さま…」の並びに早々に登場する、正義の味方・ヒーローの『象徴』というのが私にとっての「スーパーマン」の捉え方である。
で、そんな私が観た本作。
真っ赤なマントをなびかせて大空を飛び回り、パワーが凄くて目からはビーム。青い全身タイツスーツに赤のパンツとブーツ、胸には大きく『S』のマーク。
そんな、いわばバカっぽいキャラクターをどうやって現代劇の中で成立させるか。(アメリカ人はさすがにバカっぽいとは思ってないのかな)
監督のジェームズ・ガンは、得意な下品ネタをほぼ封印し、自虐や必要以上のメタにも走らなかった。
冒頭、高性能なアンドロイドたちが怪我を負ったスーパーマンを皆で手で運ぶ、とか。
最新鋭の乗り物に乗るために、古いシャッターが開くのをじっと待つ、とか。
社長が散らかしたものをスタッフがよってたかって手で拾う、とか。
生みの親と育ての親の扱い、とか。
「デジタルとアナログ」「ハイテクとローテク」「頭脳と腕力」「神と人」「天と地」といった、対角線にある要素をあえて並立させることで、「スーパーマン」という今やある意味で時代錯誤的・メタ的な存在と化したキャラクターをこの世界で相対化した、という感じ。
だから「いかにもヒーロー」というシーンには、子供の頃から観てきたワクワクが蘇るし、「それでも一人の人」というシーンには、親近感も覚える。
ヒロインの女性も地味だけど良かった。
登場する他のヒーローたちは、いかにもジェームズ・ガン監督っぽいんだけど。もう少しキャラクターが立てば良かったかな。ジャスティス・ギャングは、それぞれ具体的にどういう力なのか分かりにくかった。(あとホーク・ガールの悲鳴みたいなの、アレはなんかイヤだった)
どちらかというと、少し高めの年齢層向けの作品かも。
そして、まったくスーパーマン(特にアメコミ版)を知らないと、(ストーリーはわかるけど)ちょっと置いてかれる感はあるかな。
不安な方はその辺りの識者が予習動画を上げてるので、それを事前に見ておくといいと思う。
音楽もカッコいいんだけど、聞き慣れた(数少ないスーパーマン情報の一つでもある)ジョン・ウィリアムズ作曲のあのテーマは結局流れない(アレンジしたBGMのみ)ってのは、やっぱり寂しいかな。
でも、ちゃんとジェームズ・ガンらしいジョークと愛情、そして「人助け」に溢れてる作品だし、ヒーロー映画としてすごく楽しめる。
原作を全く知らないことに気付かされました
最高のスーパーヒーロー映画が生まれた!
予告編を観たときワクワクした。ジョン・ウィリアムズのお馴染みのテーマが流れ、そのヴィジュアルは大好きなリチャード・ドナー版スーパーマン。
ザック・スナイダー版のそれは最悪だった。インテリぶってるけど中身は空っぽで暗く陰惨。
ジェームズ・ガンは絶対に俺の期待に応えてくれるだろうと思っていたが、それは完全に裏切られた。期待に応えるどころかその100万倍以上の素晴らしい出来にびっくり。そしてまさかスーパーヒーロー映画で号泣するとは思わなかった。
この映画の良さを全て語っていたら、跳んでもない長文になってしまうので割愛します。
でも短く感想すれば、(リチャード・ドナー+ジェームズ・ガン)×100万=スーパーマン
スーパーマンにもこの2人の監督にも興味が無い人はこの映画には無関係ですが。
アンチヒーロー
個人的には特に「スーパーマン」への思い入れはないのですが、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズのジェームズ・ガン監督ならばと思って観ました。その世界観は、期待どおりものでした!予告編に民衆から裏切り者と見なされ、沈痛な面持ちのスーパーマン(デイビッド・コレンスウェット)が描かれていますが、アンチヒーローたちが活躍する「ガーディアンズ…」に通じる偏見や差別に対する葛藤や苦難の先に訪れるカタルシスに酔いしれました。冒頭から大活躍するクリプトは、ジェームズ・ガン監督の飼い犬オズ(小津安二郎から命名)がモデルらしいですが、犬への愛に溢れていて共感します。「ガーディアンズ…」に登場するアライグマ・ロケットの造形からも動物好きなのかなと思ってましたが、今作のクリプトの活躍も見所の1つでした。倒壊するビルの下敷きになりそうなリスを救うシーンも感動的でした(涙)。完璧ではないヒーローが数々の試練を乗り越えて「善」を貫こうとする姿が、今、世界が求めている等身大のヒーロー像なのかもしれないとも感じました。様々なフェイク・ニュースによって容易にコントロールされてしまう大人たちの中で、スーパーマンの旗を掲げるのが小さな子供というシーンもとても印象的でした。ご両親の癒やしの映像の対比もにくい演出で好きなシーンです。随所に色々な仕掛けがあって、風刺も効いていて、見応えたっぷりの作品でした。
ジェームズ・ガン版
思い切り導入部をナレーションですっ飛ばし、本題に入る斬新さが功を奏し、今までシリーズやってたかのような違和感なしで、話を濃縮できたように思う。(リブートでなくて、リキャストかもしれない)
ストーリーもザック・スナイダー監督と違う、明るめテイスト。新しいクラーク・ケントもいいよ。(スーツもダサい感じが良い)ガン監督らしく、全体的にユーモアもあって、それでいて、ヒーロー映画してて良い。ちゃんと悩んで、立ち直る。そんなベタな展開が好き。怪獣登場がガン監督らしい笑。そしてしれっと超人が出てきて、ミスターテリフィックが活躍笑。わんこもかわいくて良い。何よりスーパーマンをへこませた、ライバル、ルーサー役のニコラス・ホルトが好演。すごい人間味がある悪役っぷりでなんか憎めない。
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