スーパーマンのレビュー・感想・評価
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人より秀でた才能をどう使いどう選択するか
おもしろかった!!
ヒーローものはあまり惹かれないのもあって、スーパーマンの知識はゼロに等しい状態で鑑賞。
最初ある程度スーパーマンについて文章で説明してくれるけれど、素人には少し早くて理解するのに必死だった。まずスーパーマンが異星人なことに驚き。そして敗北からのスタートに驚き。その時点で私の中でのスーパーマン=超人という固定概念が崩れ去った。なんだか思っていたのと違うぞ?と思わせてくれる最高の出だしだった。
正直、超人的な能力を持っているスーパーマンが悪を倒すというシンプルな話ではつまらないと思っていたので、それが杞憂で終わってくれて嬉しい。
空想の世界なのに、地に足ついた現代の世相をすごくリアルに描いていた話だった。スーパーマンもすごく人間的に描いていることで、とても身近に思たのも良い。
前半は悪役があまりにも悪役すぎて、スーパーマンはメンタルもフィジカルもボコボコにされるしで、耐えの時間が長く、早くこいつをどうにかしてくれー!とムカムカ。だからこそ、そラストが爽快だった。
某アニメで「生まれついて人よりも多くの才に恵まれた者は、その力を世のため人のために使わねばならない。天から賜りし力で人を傷つけること、私腹を肥やすことは許されない。弱き人を助けることは強く生まれた者の責務」という言葉があったけれど、その言葉が作品を見ている間ずっとその言葉が頭に浮かんでいた。
「スーパーマン」は、この人より秀でた才をどう使い、どう選択したかで道が分かれた2人の物語に思えた。
ヒーローものやアクションものは単純明快勧善懲悪で、ストーリーはシンプルなものが多いと思い込んでいたけれど、この作品は、とても奥が深く考えさせられるメッセージがこもった作品だった。
キャラクターも良かったし、スピード感あふれるアクションも良い。あと躾のなっていない犬が面白すぎてエッセンスになってるのも良かった!
万人にオススメできる作品だと思う。
現代の要素が反映されている
DCはあまり詳しくないですが、そんな私でも満足できました。
スーパーマンは空を飛びながら悪と戦うイメージが強いですが、ここではSNSの誹謗中傷といった現代の要素を反映させている印象を受けました。ニュースを通した情報操作によって憧れのヒーローから堕落しますが、汚名を返上するために立ち上がって人類を救う物語に惹かれました。
勿論、アクションシーンはかっこよかったです。スーパーマン以外のヒーローも沢山出てきて興奮しました。他には犬のクリプトが可愛く、彼の相棒として見せ場が多かったのも好印象でした。
所々で流れる音楽も爽快でした。明るい雰囲気からジェームズ・ガン色が表れており、ガーディアンズのようなノリにワクワクしました。
久々にアメコミ映画で笑顔になれるぐらい素晴らしかったです。最後にまさかの人物も登場し、今後の活躍がますます楽しみになりました。
ヒーローとは間違えない人ではなく、間違えたあとにどうするかを問われる人
by ジェームズ・ガン(2024年インタビュー)
ゲテモノアンチヒーロー「スーパー!」(2010)のころにツイッター上で性的暴力や児童虐待、ホロコーストなどを軽視するジョークを投稿。2018年保守系のオンライン活動家に拡散される。マーベルはことを重く見、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Vol.3」の監督を解任。
ガンは「挑発的なジョークだったが、今の自分とはかけ離れている。深く後悔している。」と即座に謝罪。キャストの支持もあり、監督再任。今後は「ショック狙いのジョークはやめる」「愛とつながりを大切にした表現に戻る」と決意し、「GoG Vol.3」を完成。「この映画は、自分を守ってくれたキャスト、そして多くのファンへの最後の贈り物だった」と述べるほどに、愛と絆と希望を描いた作品となった。
そうしてマーベルと契約を完了したあと、ワーナー&ディスカバリーはDCスタジオの再編でガン監督をDC共同CEOに招いた。その責務を背負い、彼は「スーパーマン」を皮切りにDCU全体を率いる立場となった。
この一連の騒動は「過ちを犯した者が本当に学び、成長し、再び社会で価値ある存在になりうるのか」という、現代の「贖罪と赦し」を巡る大きな議論の典型例となっているらしい。
DCのCEOに就任し、質を担保するため、脚本完了前に製作を進めない方針を掲げての第一作。
「スーパーマン」
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本作、オレ的には、予告で勝手に信じてしまったジョン・ウィリアムズの「マーチ」が使われていないこと、クレジットも、飛翔、奥行きで引っ張る文字(複数のフィルムを合成して作られたとされる例のヤツ)もちょっとだけで、その点はガッカリポイント。おっさん故に。
ただ、製作時にはそのモチーフと新規要素を組み合わせる戦略(敬意の裏返し)であったとのことで、予告で引っ張られたオレが悪い。(思えば、「電子の要塞」から「マーチ」は存在感なくす)。
映像面だが、荒いCGと画面はある程度の意図を感じるが、アクションシーンにワンダーを感じることがあまりなかった。(もともとアクションシーン、スペクタクルなシーンに強い監督とは思っていない)。もはやアクションシーンでは独自の「スーパーマンならではの」アクションは創造しにくいのも確かだが。
今回は「神」ではなく、実在するかもしれない「青年」としてのスーパーマンを描きたかったガンのねらいはある。ただ「痛い」は結構強調されてたけど「でかい」、「重い」、「早い」、「熱い」、「寒い」といったシチュエーションが設けられたにもかかわらず、今回の「人間」でも「超人」でも、「それ」を感じにくいアクションシーン。
しかし、これらの減点があったとしても、本作には、それを上回る魅力がある。
ガン監督の責務がしっかり感じられる点だ。
今回のスーパーマンの一番の特異点は、彼が地球に送られた理由。序盤、ロイスとの会話で「自身主観の正しさ」を振りかざすスーパーマン。だが母星の両親のデータが復元され、拡散され、地球に送られた真実を知る。そこから傷つき、葛藤し、他人の痛みや社会の多様性を理解しようとする物語。
ガン(スーパーマン)は過去発言の重みを感じ、表現者(異星人だが人間)としての責任をより強く意識する。そこからの、ともに再起する映画だ。
そして映画ファンにも愛と絆と希望に満ちた作品を提供できていることも素晴らしい。
追記
今回のスーパーマン。デヴィッド・コレンスウェット。悩める隣のお兄ちゃん。スナイダー版のカヴィルのシャープな体躯もいいが、今回のテーマでは、コレンスウェットが本当に良かった。
ラストの笑顔がとてもいい。
追記2
ヒーローに限らず。社会人も家庭人も同じだね。
どうすればフェイクニュースに勝てるのか
フェイクニュースとテクノロジーを駆使するヴィランと対峙するスーパーマンを描く内容だ。どれだけ超人的パワーをもっていても、絡め手の情報戦の前には苦戦を強いられる。現実でも、みんな苦戦している部分だ
敗北から物語がスタートするのも面白い構成だと思った。スーパーマンをどう位置付けようとしているのか、冒頭の描写でよくわかるようになっている。超人的な強さを見せつけようという作品ではないといういうわけだ
スーパーマンは侵略者か否か、両親の思惑はどうあれ、彼はどう行動したかが問題だが、人々はそうは思わない。アイデンティティポリティクスではなく、個人を見ることの大切が描かれている。
そして、なにより弱気を助け強気をくじくというヒーローの大前提を大切に描いていることがひしひしと伝わってきて、そこが素晴らしかった。旗を立てる少年はスーパーマンの善性を信じたのだ。あんな風に今、何かを強く信じることが難しい時代だからこそ心に響くものがあった。もう一度ヒーローを信じようというシンプルな思いがこの映画にはあった。
スーパーパワーのあり方が2020年代の視点で問い直される
池袋のIMAXで「F1」を観る前に流れた「スーパーマン」の予告編がとてもよかったので、こちらもIMAXで観なくてはと池袋を再訪したが、結論から言ってぜひともIMAXでというほどではない。一応「Filmed for IMAX」と謳われていて、もちろん映像と音響の迫力が増したはずだが、IMAXの画角を活かした構図的なインパクトや息をのむような映像美の点では物足りなく、出来の良い予告編に釣られたような気にもなった。
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズでアメコミヒーロー映画に新風を吹き込んだジェームズ・ガン監督らしい、多彩なキャラクターたちが躍動するアクション場面の楽しさや、ロック愛あふれる音楽使いのセンスのよさは健在で嬉しくなる。冒頭でいきなりスーパーマンが負けている、変身シーンの省略、ロイスがクラーク・ケントとすでに付き合っていて正体も知っているなど、過去の「スーパーマン」での約束事を敢えて破るのもパンク魂を感じさせる。
ただ一方、スーパードッグ「クリプト」を含むヒーローキャラをいろいろ出しすぎたせいで、肝心のスーパーマン/クラーク・ケントの物語を相対的に深掘りできず、デビッド・コレンスウェット版「スーパーマン」第1作としても新たなDCユニバースの第1弾としても、浅く取っ散らかった印象だったかなと。好みの問題なのは承知だが、個人的にはもっと新たなスーパーマン像に絞り込んだ構成で観たかった。
米国と世界の歴史との関連性で考えさせられる点もある。1938年に漫画雑誌に初登場した「スーパーマン」の原作者ジェリー・シーゲルと作画ジョー・シャスターがともにユダヤ系アメリカ人なのは割と知られた話。ユダヤ人迫害の波が欧州から世界に広がっていた1930年代、特別な力を持つヒーローが悪と戦い世界を救うという物語に、理不尽な差別や迫害を受ける当時のユダヤ系の人々の希望や理想が込められていた。
正義の名のもとに第二次世界大戦に参戦したアメリカにとって、スーパーマンは象徴的な存在になった。連合国は勝利し、ユダヤ迫害を国ぐるみで行ったナチスドイツは打倒され、米国とソ連(ロシア)がスーパーパワー(超大国)になった。
時は流れて2020年代、ロシアはウクライナに侵攻し、新たなスーパーパワーとなりつつあるユダヤ人国家イスラエルは圧倒的な武力でガザ地区やレバノン・シリア・イランといった中東のイスラム国家を攻撃して、大勢の市民を巻き添えにしている。そんな世界の現状を思うとき、スーパーマンが釈明する「自分の目的は侵略ではない。同じ人間として共存したいだけ」といった趣旨の言葉が、大国が比較的小さな国や地域を攻撃する際の言い分に似て聞こえてしまう。「スーパーマン」の原作者たちがユダヤ系だったことを思い起こせば、皮肉な逆転が起きているようでもある。ジェームズ・ガン監督が自ら書いた脚本は、娯楽大作の構えの中にもそんな21世紀の現実世界とのリンクを埋め込んでおり、なかなかに考えさせられる。
ジェームズ・ガン監督らしい新機軸
ガン監督の新章はやはり変化球が効いていた。ジョン・ウィリアムズの伝統メロディを高鳴らせつつも、人物紹介や経緯描写のいっさいを放棄し、冒頭から「3」に拘った説明書きと共に、我々をストーリーの途上へと突き落とす。おそらく小さなお子さんが観たら理解不能だろうし、昔ながらの分かりやすさを求める人にとっても心地良い展開とは言えないと思う。だが私には面白かった。何より不確実性の真っ只中にあるこの時代に、ありきたりな物語の枠に収めず、戦争とヒーローを(あくまでエンタテインメントの範疇で)対峙させた点は評価したい。加えて今回の主人公は未成熟で悩みも多いが、後半にかけて徐々の共感できるキャラへ育っていく。それにガン作品ならではの仲間達も抜群に色を添える。集団であれ個人であれ、誰もが不完全で未知数で、しかし一所懸命。努力と変化の途上にあるからこそ人は面白い。その等身大の姿を活き活きと映し出した快作と言えよう。
犬!犬!犬!それだけで勝ち
人間味が凄く出ていて、自分史上最高の“スーパーマン”です。
スーパーマンの人間宣言
ジェームズ・ガンが監督に就任した時はものすごく不安だった
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーは素晴らしい作品だ
ただ彼は主流でなく、亜流であり、奇をてらったカウンターという認識があったからだ
どちらかというと負け犬たちの逆襲が上手い人って考えていた
ところがお出しされたものは、王道中の王道のエンタメだった
マジか!こんなド直球投げられるのねって感じです
人を助けるスーパーヒーロー!まさにザック・スナイダーの真逆(笑)
もちろんやたらシリアスで人を近づけない神のごときスーパーマンも嫌いではないけれど・・
僕もあなたと同じ苦悩する人間だと言ってくれる方が今の時代には合ってるのかなと観ながら思ったのは確か
それにこの分断の時代にはやっぱりすべての人を分け隔てなく助ける人間を見てみたい
たまには子供だましの勧善懲悪も良いじゃないと思えた
本作のレックス・ルーサーはおそらく移民反対の暗喩なのかもしれないが、深く掘り下げていないから薄っぺらい
絶対的な正義に対して自分がなんだかすごく嫌な奴に見えてひどく居心地が悪いみたいな感じのことは言うけれど・・
もしかしたら、地球、アメリカに彼なりにものすごく愛着があるのかもしれない
そういった側面があれば異星人にほしいままにされたらやっぱり反発してしまうかも
スーパーマンとの対決に敗れた後に流した涙に色々な意味を勝手に感じてしまった
ただ単に泣くほど悔しかったのかもしれないが(笑)
ジャスティス・ギャングの面々も面白かった
いつものガーディアンズって感じ
ミスター・テリフィックのキャラクターはすごく気に入った
クールなんだけれど、やたら人間くさかったり、台詞がたまにダサいのが最高
そしてもう一人の主人公クリプトもやっぱり最高で、
懐いていないってよりもスーパーマンとは対等って感じで相棒感がありました
個人的にはすごく楽しめた
どんなに忙しくても、本国の評判が悪くても劇場に観に行けば良かったと後悔した
【もっと弾けてほしかった】
ものには言い方があるんだなぁ
2025年夏のロードショーで鑑賞。
大変楽しめました。
中盤からスーパーマンが追い詰められる展開で、この窮地をどうしたら脱出できるのか、本当にハラハラしました。
結局のところスーパーマンが積み上げてきた、人々を救った実績が彼自身を救うことになったのだと思いました。
スーパーマンを追い詰めた元凶は実父母が残したメッセージにありましたが、本来は滅亡するクリプトン人の未来と再興を息子であるカル・エル=クラーク・ケントに託したものだと思います。「クリプトンを再興してくれ」のはずが言い方が悪く、「劣った地球人を支配しろ」に聞こえてしまう。トバッチリを受けたスーパーマンが可哀想。
それでもスーパーマンを信じ続けてくれた人たちがいて良かった。
一方で、スーパーガールにも親からメッセージはあったのでしょうかね。「子孫を増やしてくれ」とか???
ヒーローチームのシェアード・ユニバースが、またも予定されているみたいですが、全部は見に行かないだろうなぁ。
明るい!
冒頭の3世紀前、30年前、3年前、3週間前、3時間前、3分前…、こ...
冒頭の3世紀前、30年前、3年前、3週間前、3時間前、3分前…、この3は何を意味するのか?
冒頭からワクワクする。
だから、あえて星も3にしてみた。笑
DCユニバースの新章として制作された『スーパーマン(2025)』は、クラシックなスーパーヒーロー像に“現代性”を強く融合させた一本。
登場する超人たちはとにかく多く、事前に相関図を頭に入れておかないとストーリーが一気に混線してしまうほど。
ヒーロー同士の関係、組織の対立、メディアの思惑……
情報量の多さは嬉しくもあり、時に負担でもある。
本作の特徴は、AI技術、ハイテクガジェット、SNSでの誹謗中傷、メディアによる印象操作といった“2020年代の社会問題”をヒーロー映画の文脈にしっかりと落とし込んでいる点。
古典のヒーローを現代に再構築しようという試みがはっきり見える。
そしてラストには、スーパーマンの姪(Supergirl/カーラ) が登場。
次作では彼女が物語の中心に立つ伏線を感じさせ、新たな世代の物語へと引き継がれる予感が強い。
新しいスーパーマンを観ることができた。
期待を裏切った・・いい意味で
スーパーマンは幼い頃から親に連れられ劇場に足を運び初めて見た。主演はクリストファーリーブで凄く面白かった。それからのシリーズもほとんど見たが、シリーズが進むにつれマンネリもあるのだが、トーンダウンは否めなかった。それでもアメコミ好きのアメリカ人は定期的に手を変え品を変え作品を作っていったのだが・・正直、インパクトに欠けた、俺の中ではね。。それが、今回の作品、「すごく良かった」とにかくストーリーがとことん練られていたと思う。元来スーパーマン映画のもつ勧善懲悪の良さを失うことなく、幼稚さを消してあるようで消してなく、ヒューマンドラマ的要素もまぜつつ、まるでストーリーだけでいうと、「ゴジラマイナス1」を見た時の感覚だった。今年、全米の実写映画ランキングでトップ3に入るだけの事があるね。
スーパーマンカッコよ!
俺の人生を変えたスーパーマンに再会できて、嬉しかった
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