スーパーマンのレビュー・感想・評価
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「新しいスーパーマン」として好意的に受け入れられる印象
観たい作品が多すぎて渋滞を起こしていた6月が過ぎ、7月は一転して(私にとって)魅力に欠けるラインナップ。ただ、今月は誕生月でもあるため、会員特典で発行されたバースデイクーポンをどうにか使う作品はないかと「謎の貧乏性(割引率が高いだけで無料になるわけではない)」が発動した結果、興味が湧かずに劇場鑑賞候補から外していたはずの本作を強引にフックアップ。公開初日に109シネマズ木場にて鑑賞です。
アメコミスーパーヒーローの元祖であるスーパーマン。私もリチャード・ドナー監督『スーパーマン(78)』以降、映画作品については一通り鑑賞していますが、コミックやTVシリーズまでは手を出しておらず理解に乏しいことを自覚しています。その為、普段は出来る限り避ける「前情報」ですが、今回は先日ラジオ番組で特集された光岡 三ツ子さん(日本のアメコミライター、翻訳家)の解説を聴いた上で本日の鑑賞に至りました。
まずは作品全体の印象として、兎に角展開が早い。冒頭、数カットを使って物語の世界観を文字情報だけで伝えられ、すぐに現れる本作の主役・スーパーマン(デビッド・コレンスウェット)はいきなりのピンチ。そこから、特に説明もなくキャラクターが次々と登場し、その状況を見ながら敵か味方か、或いは一般人なのかを判断しながら、終始押され気味のスーパーマンを歯を食いしばって観続けます。そして、本作特に重視されていることがこれでもかと伝わる「人助け」シーンが連発。何なら、味方による「雑な戦い方」で起こる二次災害さえもフォローしまくるスーパーマンは大変に忙しいですが、それこそが彼がヒーローとして存在する意義であり、本作における重要なテーマ。ところが、やる事なす事が注目の的であるスーパーマンは、それを逆手に利用するレックス・ルーサー(ニコラス・ホルト)の策略により評価が賛から非へ急降下。彼を取り巻く形勢は悪くなる一方で、せめて自分を理解してもらいたい同僚で恋人であるロイス・レイン(レイチェル・ブロズナハン)との仲もギクシャクしてしまいます。
と、ここまで書いて「ネタバレ大丈夫か?」と心配されるかもしれませんが、まだまだ序盤の展開をざっくり説明しているだけ。むしろその情報量の多さは、少しでも気を抜くと置いて行かれそうになるほどです。ところが、物語の中で扱われている「問題」や「議論」は私たちの生きる世界と何ら変わらず、まるですぐ近くに存在している「並行世界」ようで、思わずゾッとするほど想像に難くありません。いやはや、これだけのテーマと内容を129分に収めたジェームズ・ガンの構成力にはただただ脱帽。作品の質としては大変に高いと思います。
ただ、、ファンの方ごめんなさい。。やっぱり私、アメコミヒーロー作品に対する熱はかなり低温まで下がってしまっているようで、作品に対して「興奮」や「感動」までは至れませんでした。何せ、レックス・ルーサーの執拗なまでの執念が凄すぎてストレスフルな時間が長い一方、それを解消できるほどのカタルシスを得られないため全体としてはややフラストレーション(ニコラス・ホルト凄すぎです)。
とは言え、終盤におけるスーパーマンのスピーチは良かったし、「新しいスーパーマン」として、そのキャラクターは好意的に受け入れられる印象。その為、今度のシリーズ化を考えればリブート一作目として「バランスの取れた作品」となるのじゃないかなと思います。既に発表されている次作『(従妹)』も劇場で観ようかな、と考え直すくらいは楽しめました。クーポン利用で千円OFFのためこう言っては何ですが、、観て損はなかったです。
「伝統」と「革新」のスーパーマン
映画が始まった直後に流れてくるジョン・ウィリアムズのテーマ曲に、思わず心が躍りだす。007やゴジラのように、聴いただけで一気にその世界に引き込まれる「定番の音楽」の力を、改めて思い知らされる。
ところが、その直後、「初めて敵に敗れた」というテロップと共に、雪原に墜落するスーパーマンの姿が映し出されて、驚かされる。無敵の超人のスーパーマンが、ボロボロになって血ヘドを吐くなんてことは、これまで、あまり無かったのではないか?
ここまでの数分間で、この映画が、スーパーマンの「伝統」を継承しながらも、これまでにない「革新」を追求しているということがよく分かり、中々に「掴み」は上々である。
その後も、クラーク・ケントとロイス・レインの関係性など、お馴染みのフォーマットを踏襲しながらも、スーパーマンが国際紛争に介入したり、グリーン・ランタンをはじめとする超人チームが出てきたり、スーパーマンが地球に送り込まれた真の目的が明らかになったりと、様々な新機軸が盛り込まれていて、新たなスーパーマンの物語が楽しめる。
中でも、クリプトン人の両親がスーパーマンに託したメッセージの全容が分かるところは衝撃的で、これまでのスーパーマンの物語をひっくり返すほどの破壊力がある。
ただ、それだけに、クラーク・ケントを巡る、地球人の両親との「親子の絆」や、「自分は地球人だ」という自己認識が強調されるようになっており、特に、ラストで映し出される家族の映像からは、「生みの親より育ての親」というメッセージが伝わってきて、胸が熱くなった。
その一方で、スーパーヒーローの国際紛争への介入というテーマが、レックス・ルーサーの「悪だくみ」の阻止というプロットに矮小化されていたのは物足りないし、宇宙人だからという理由だけでスーパーマンを忌み嫌うルーサーのキャラクター設定も、昨今の排他的で不寛容な風潮を象徴していることは理解できるものの、どうにもステレオタイプで掘り下げ不足の感が否めない。
ただし、こうしたところをあまり突き詰めていくと、例えば、中東のようは複雑な国際関係にスーパーマンが介入したらどうなるのかといった政治的な問題や、移民の流入や人種差別にどう対処するのかといった社会的な問題に行き着いてしまうので、ザック・スナイダー版の「暗くて重い」スーパーマンとの差別化を図る上でも、この程度の扱いにせざるを得なかったのだろう。
新機軸を打ち出した割には、スーパーマンを叩きのめす「ハンマー」だか「ウルトラマン」だとかの正体や、超人チームとのやり取りには、あまり新鮮味が感じられないし、「明るくて軽い」スーパーマンなら、わざわざDCEUを解体しなくても、「シャザム!」の延長線上の物語にすれば良かったのではないかとも思ってしまった。
いずれにしても、キャラクターとして、最も魅力的に感じられたのは、スーバードッグの「クリプト」で、忠犬ではあるが、あまり躾けられていないバカ犬で、なかなか役に立たないところは面白いし、それでも、最後に、そんなヤンチャな性格を発揮して大暴れするところは笑ってしまった。
飼い主のスーパーガールも、どうやら品行方正な優等生タイプではないらしく、いかにもジェームズ・ガンらしいキャラクターだと思われるので、今後の彼女たちの活躍にも期待が持てそうである。
人生に迷ったときに見返したい
まず切り出しがスマートで、正直カルエルの幼少期からじっくりまた語られたらウンザリするなと思ってたので、細かい話を抜きにして始まる感じと、その要約がガンぽいノリでいきなり気に入った
お陰様で全体の尺もまあまあタイトでありがたい
地球の育ての両親が変に重たすぎない描き方ながら、大事なところでそばで支えてくれる人たちで、庭の会話シーンでは思わず涙がでた
テーマとしては、最後のルーサーとの会話に集約されてて、とにかくストレートで刺さるし、
スーパーマンも人で、苦悩し、恋をし、実家に想いを馳せるという、観る人と同じ目線だからこそ応援したいし言葉に力を感じた
あとはテリフィックのキャラがめっちゃいいし、実はアクションも彼のところが1番よかった
息子をどう導くか迷った時とか、周りに振り回されそうなときに、また見返して力をもらいたい映画だった
みんな大好きスーパーマン、と思いきや難易度は高い
今年158本目(合計1,699本目/今月(2025年7月度)7本目)。
※ 公式には発表がありませんが、戦闘シーンなどで点滅があるので、自信がない方は後方席推奨です(久しぶりに映画酔いした…)。
ということで、誰しも知っている?スーパーマンです。
…と思いきや、自己紹介パートは一応はあるものの、それだけで、ほかは原作や過去作品を知らないと本当についていけなくなるのが厳しいです。固有名詞(帝国名等)が多数出てくるところもそうで、まったくノーマークで見に行くと???な展開になるんじゃないかな…といったところです。せめて、過去作品や関連作品をVODで見ている等が前提な展開になっているのがそこそこ厳しい印象です。
また、「世界を巻き込む」展開となるため、「テレビ中継」のシーンが一定数存在しますが、そこは一応、英語表記になっているのですが、このテレビ中継での速報テロップ(NHKなどのニュース速報にでるテロップを考えるとわかりやすいか)は英語のままで、ここは各自読み取る必要があります。中には英検準1以上の単語もちらほら入るので( codemn = 相手を(強く)批判する、程度の意味合い)、そこでもつまりポイントはありかな、といったところです。
今週(7月2週)は比較的作品のラインナップが穏やかな印象ですが、作品として見たとき、このように「初心者はちょっと難しいかな」という部分を抱えるので、どうするか…といったところです。
採点に関しては以下まで考慮しています。
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(減点0.2/ it is important that 以下の動詞の法)
ここは接続法(仮定法現在)しかきません。直説法(説はこの字。ごんべんのほう)になりません。意味理解に妨げは生じませんが、理解がかなりしがたいです。
(減点0.2/「副詞句ではなく形容表現を使え」といった発言)
序盤の、雑誌か何かの校正のシーンですが、この意味はかなりわかりにくいのでは…と思います。副詞は動詞を形容しますが、構文によっては、どの動詞にかかるのかわかりづらい文もあったり、意味が複数に取れる文もあります。また、副詞といえば「分離不定詞」(to不定詞の to と動詞原形の間に、副詞を挟むことをいう)の問題は、アメリカ国内では「国語」の「文法」扱いで結構うるさく(日本でいう「ら抜き表現」にあたる位置)、映画の表現もこれらを踏まえて「副詞表現は構文エラーや文法ミスが起きるから避けてね」という意味なのですが、ここまで見抜くのは英文法に精通していないと無理で、大半の方は???ではないかなと思います。
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スーパーマン
少女を爆発から背中で守る、ワンシーンのトレーラーから始まって、ロングバージョンまで何十回も見せられた予告。
遂に、本編に辿り着きました。
ジェームズ ガン様でスーパーマン。
爆上がりで着席。
「鳥だ、飛行機だ、いや、スーパーマンだ。」のセリフが聞きたかった。
けど、需要が無いんでしょうね。
電話BOXでの着替え(変身)シーンも、スマホ社会じゃ仕方ないですよね。
さて、作品はと言うと。
面白かったです。
スーパーマン側も悪役側も、俳優さんがストンとマッチして、違和感無く入って行けました。
それから、お犬様のアホさ加減が良いスパイスに。
ただ、期待し過ぎた分、★3半かな。
敵のボスも、現代っ子で承認欲求強すぎ。
喋ってる間に逆転される、お約束のパターン。最後に、あのバンドの壁ポスター。
バンド名に字幕が付いた時点で、エンドロールの想像がついてしまう。
けど、それが良いので★半分追加です。
字幕ひとつ付けるのも、いやはや難しいんだと実感しました。
翻訳家の方々には、頭が下がりました。
ヒーローの存在意義とは
『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』で、既にDC作品を手がけていたジェームズ・ガン。そんな彼がお気に入りのアメコミヒーローとして挙げていた内の1人がスーパーマン。『マン・オブ・スティール』の監督候補になっていた彼にとっても、満を持しての王道参入だ。
『スーパー!』や『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズなどで、「ヒーローの存在意義とは?」をしきりに描いてきたガンだが、本作でもそれは通底。事情や思惑はどうあれ、「人を殺めるのは良くない」という基本道徳に忠実なヒーローを真正面に捉えている。陰謀論やフェイクニュースでスーパーマンを陥れようとするレックス・ルーサーは否が応でも現代社会の問題とリンクさせられるし、異星人のスーパーマンを排除しようとする流れも、トランプ政権の移民排斥とダブって見えてしょうがない。
ダークなストーリー展開に加えて製作上のゴタゴタが露呈した事で陰なイメージが拭いきれなかったDCEUの反動(反省?)とばかりに、陽のイメージを纏わせたのはリブートの常套手段(個人的にはDCEU路線は嫌いじゃなかったけど)。それを象徴するのが相棒犬クリプトとジャスティス・ギャング。単なる添え物ではなくしっかり見せ場も設けていたし、彼らの活躍は今後ももっと見たい。
元々ジェームズ・ガンは信頼が置けるフィルムメーカーなだけに期待値は高かったが、その期待は裏切られることはなかった。ガン作品には欠かせない触手描写もちゃんと抑えていたのもご愛嬌。
賑やか過ぎるスーパーマン映画
アメコミヒーローの原点
スーパー「マン」
IMAXで鑑賞!
大正解!
迫力あるアクション!
スーパーマンならではのシークエンス!
没入できる空間!
残念ながらテレビやタブレット、ましてやスマホでは消化不良、、、
劇場でこその映画に仕上がってるのはさすが!
スーパーマンゆえに人を救うがその根底を覆す事実に直面した時に指し示された言葉にはグッと来る
才能をどう使うか、それを決めるのは「人」のココロ
それが痛いほど伝わる話になっているから共感できた
だから泣いてしまった
犬の無邪気な部分がたまらなくいい!
そしてその無邪気な理由もまたたまらん!
犬好きならでっかいスクリーンで犬が活躍するのを観るの、たまらんでしょ!
支配しようとする側の論理が現実の世界にリンクしているだけに現代に作られた意味と今見るべき意義を感じた
とにかく急いで観に行ってほしい!
スーパーわんっ!
些細な生き物の命をも守るスーパーマンが悪者にされちゃう話。
国境越えの活動でアンチからSNS上でバズり、そのことにイラだちながらも巨大な計画を目論む天才科学者レックス・ルーサーとのVSで見せる。
一面の雪景色に落下、太陽光で復活からのバトルで圧されるスーパーマンに大丈夫?と感じながらも。
てかスーパーマンは地球人ではないんですね…、かなり古いスーパーマン?他の作品と勘違いしてるかもだけど公衆電話でスーツに着替え強くなるサラリーマンくらいに思ってたけれど。
バトルシーンはシンプルにカッコよく面白い!トークシーン来る度くる睡魔とのバトルな私で、言うこと聞くまで時間差ワンちゃんのハチャメチャ感と、スーパーマン仲間の3人集、黒人メガネ男子の3Dアイテムを使ってのバトルがカッコよく印象的だった。
単純に楽しめるヒーロームービー
バカ犬とバカ女が世界を救う
新DCユニバースのチュートリアル
ジェームズ・ガン率いる新DCユニバースの幕明けとなる今作だが(劇中にあの便器頭が登場したので、実はスーサイド・スクワッドが1作目じゃねと思ったが)
まずハッキリ言ってこれは手放しに面白いとは言えない。
更に付け加えるならこれはスーパーマンの映画でもない。
これは新しいDCユニバースとはどういうものかという世界観を共有する為のチュートリアル映画なのだ。
スーパーマン映画と言うならオリジンは描いて然るべきであるし例え皆が知っているとしても端折るべき部分では無い。
あくまで推測だがそういったオリジンのシーンも当然描いているとは思う。
だがあえてカットして既に世界観としてスーパーマンやメタヒューマンがありふれたものだよと視聴者に教える事にしたのだと思う。
かなり思い切った戦略だとは思うが、功を奏したとは思えなかった。
やはり幕明けを飾るのであればスタートをキチンと提示するべきだと思う。
同じようにオリジンを端折った単品映画であるTHE BATMANとは趣旨が違う。
あちらはこちらが世界観を知っているというメタ的な要素も受け入れれる造りだが。
ユニバースでやっていく以上はそこを端折るのは愚策としか言えない。
おかげで今作品自体の味わいがかなり薄いものになってしまった。
あとは個人的にやはり、DCはダークな世界観が好きなので今回のコミカルな明るさは少し受け入れがたかった。
ジェームズ・ガンが作るので予想の範疇ではあったが、それにしてもコミカル過ぎた。
ブライトバーンみたいなダークな作品も作れるんだから暗く出来ないわけではないと思うので、作家性というよりは、狙ったものなんだろうが肩透かし感は否めない。
戦闘シーンも少なめで盛り上がりにも欠けているのでどこで楽しめばいいかイマイチわからなかった。
マン・オブ・スティールの方が圧倒的に好きだしこれからのDCユニバースには不安が残る作品となってしまった。
ただ今作で新DCユニバースの世界観は提示出来たので次の作品からいよいよ本番なのかもしれない。バットマンが登場するまでにいかに盛り上げれるかが重要だと思うので次の作品はかなりハードルが上がってしまったと思う。
そのハードルを飛び越える作品が出ることを期待していきたい。
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