「良くも悪くもジェームズ・ガンらしいスーパーマンだった。見せたい映像が明確で、様々な場面で、美しい映像で魅了される」スーパーマン mac-inさんの映画レビュー(感想・評価)
良くも悪くもジェームズ・ガンらしいスーパーマンだった。見せたい映像が明確で、様々な場面で、美しい映像で魅了される
良くも悪くもジェームズ・ガンらしいスーパーマンだった。見せたい映像が明確で、様々な場面で、美しい映像で魅了される。
ストーリーは、現在の世界情勢やSNS時代を反映していて、つめこむだけ詰め込んだ感じ。国際紛争、侵略、SNSなど、考えさせらるテーマが散りばめられている。ただ、深刻にならずに上澄を救ったぐらいで、暗喩にもなっていない。味付けはジェームズ・ガンらしい乗りとギャグが満載。
一番のテーマは、スーパーマンも普通の人間と一緒なんだということ(まるで相田みつをみたいに「人間だもの」と)。で、強烈な印象を残すシーンは、侵略者としてスーパーマンが非難され、スーパーマンへの見る目がガラッと変わるシーン。鎮痛な面持ちのスーパーマンの表情がなかなかいい。ジェームズ・ガンはこれを一番やりたかったのでは?
話は、スーパーマンは非難されながらレックスルーサーに完膚なきまでもやられる。
が、ジャスティスギャングのマイケル・ホルトと一緒になんとかレックス・ルーサーをやっつけるというもの。
レックスルーサー(70年代のスーパーマンではジーン・ハックマンがやっていた)は、今回はニコラス・ホルト。端正で美形の悪役。ロイス・レイン役のレイチェル・ブロズナハンも美しくて良かった。ジャスティスギャングなる新たなチームがなかなか賑わせてくれる。
あと愛すべきバカ犬のクリプトが笑える。(エンドタイトルの後の二人(?)が並んで地球を見ている姿は美しい!)
と、それぞれのキャラが立っていてジェームズ・ガンらしく、賑やかで楽しい。
スーパーマンも、人間スーパーマンとして悩み、克服する話と、現在の世界の情勢まで入れて「正義とは」と語る。結局正義とはうつろいやすいということを言っているのか。それすらも無自覚にたまたま描いているのか。この現代社会は、見方によって、悪にも正義にもなることを描いたのか?結局、昔のようにノーテンキに正義を謳うことができなくなったせいで、色々趣向を凝らして自家中毒を起こしてしまった感はある。
ちょっと消化不良な感じでしたが、ジェームズ・ガンのギャグの乗りは楽しく見ました。
特にバカ犬が!