「スーパードッグ」スーパーマン SP_Hitoshiさんの映画レビュー(感想・評価)
スーパードッグ
ふつうに面白かった。
スーパーマンの誕生から描くのではなく、すでにスーパーマンが活躍している世界から描いたのは英断だったと思う。
これまでに何度もリブートしてきた有名なヒーローを、またリブートした創作をする場合、何を同じにして、何を変えるのか、作り手は悩むことになる。
過去作と全く同じなら創る意味がないし、変えすぎれば、ヒーローのアイデンティティを損なうことになる。
現実の我々は、もうスーパーマンというヒーローや、その生い立ち・設定を知ってしまっている。だから、それが存在しなかった世界に、それが現れる、という物語をわざわざ描く意味はない。
今回のスーパーマンは、ださい全身タイツ、おなじみの能力、らしい姿、らしい性格の、まさに「これこれ」というスーパーマンで、それが良かった。奇をてらう要素、むりやりな新規性がない。
人間的な葛藤を抱える悩めるヒーロー、ヒーローが国家間の争いに介入して良いのかどうか、情報操作に踊らされる愚かな大衆、みたいなのは現代的なテーマではあるけども、特に新しいというほどのものでもない。
この映画は、特に新しいものを描こうという野心がなく、人々の思い描くところの「スーパーマン」をそのまま映像化した、というところが良かったと思う。
中盤までは、メタヒューマンや宇宙生物が日常的に出てきて、人々がそれらに慣れっこになっている世界観がシュールで、ブラックジョークよりのコメディの世界観と思って観ていたが、スーパーマンの知人が殺されるシーンが出てからは、シリアスとコメディのどっちの視点で観たら良いのかわからなくなった。
まあ、この映画で一番印象に残ったのはスーパードッグで、その次がスーパーガールだったんだけど。
共感ありがとうございます。
ちょっとスーパーマン知人を殺したのは、ヘイト味濃厚でげんなりでしたね。異星人を敵視するのに地球人にも・・やっぱり駄目ですねレックスルーサー。


