劇場公開日 2025年7月11日

「強く異性を愛することが強い人間愛に昇華していく」スーパーマン みかずきさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0強く異性を愛することが強い人間愛に昇華していく

2025年7月18日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

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本作は、アメコミスーパーヒーローの中でも人気が高いスーパーマンの最新作である。アメリカ第一主義への問題提起に代表される従来作とは異なる政治的要素を盛り込んだ視点でスーパーマンの正義の活躍を描いている。

スーパーマン(デビット・コレンスウェット)は、普段はデーリー・プラネット社の新聞記者クラークケントとして働き正体を隠している。彼の正体を知るのは恋人のロイス・レイン(レイチェル・ブロズナハン)だけ。彼の活躍はアメリカ国内に留まらず次第にアメリカ国境を越えた他国の紛争にまで拡大していくが、そのことの是非を問われるようになる。ロイスも同様だった。人々を救うという彼の正義感は揺らぐが、それでもなお、彼は満身創痍なりながらも巨悪に立ち向かっていく・・・。

本作の売りはアクションである。大空を滑空して敵を倒す姿は爽快だが、劣勢になっても挫けず懸命に戦う姿はスーパーマンの人々を救うという人間愛に溢れている。

「恋愛をしなさい。異性を強く愛することで他者を愛する気持ちが強くなり強い人間愛に昇華します」大学時代の哲学の教授の名言である。スーパーマンにはロイスという恋人がいる。ロイスへの強い愛がスーパーマンの強い人間愛の根源になっている。ラストの濃厚なラブシーンが二人の愛の強さを象徴している。

本作は従来の単純明快な勧善懲悪作品ではない。アメリカ第一主義という政治的要素を盛り込んで現代のリアルなアメリカを描いている。スーパーマンはそんなアメリカの中で苦悩、葛藤するが、彼はアメリカという枠を超えて人々を救うことを選ぶ。何故か。彼の正義の行使は人間愛に根差しているからだと理解できる。本作で民間人の子供を抱きしめるなどの彼の優しさが分かるシーンが多いのは彼の人間愛の証と言える。

人間愛に根差して分け隔てなく人間を救うからこそスーパーマンはスーパーヒーローとして時代を超えて愛され続けている。

本作は自国愛を超えた人間愛の大切さを我々、特にスーパーマンを生み出したアメリカに強く訴えている。

みかずき
トミーさんのコメント
2025年7月19日

共感ありがとうございます。
今作のロイスレーンは自立してる感じで悪くなかったと思います。スーパーマンにはどこか未熟な人類を導こうという上から?な所が視えますが、好きな女の前では同じ目線に戻ると言うか。
先生の言葉、素晴らしいですね。

トミー
ゆーきちさんのコメント
2025年7月19日

共感ありがとうございました。

アメリカは最大国としての矜持とプライド、責任を見せると、なんだかんだで世界中から賞賛されますね。

映画の中でなくても、世界のヒーローであってほしいものです。

ゆーきち
とうまさんのコメント
2025年7月19日

人を愛することが、弱さであるべきではない。と信じています。

とうま
Mr.C.B.2さんのコメント
2025年7月18日

共感どうもです。
人間だけでなく、動物も助けてましたね。

Mr.C.B.2
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