「新たな転換的エンターテイメント作品」スーパーマン HGPomeraさんの映画レビュー(感想・評価)
新たな転換的エンターテイメント作品
本作、面白かったです。
予告編から伝えていましたが、ファニーエンターテイメントというような「楽しむ映画」を意識し、今までの「カッコよくヒーローらしい誠実、苦悩、純真」のスーパーマン像を一貫して表現していた作品群から、逸脱した挑戦作品だと思います。
そのため、ジェームズガン監督に対しても、作品「スーパーマン」に対しても、多くの賛否両論が在ることを感じます。
私個人的には、面白くて楽しいこの「好青年スーパーマン」で新たなシリーズを楽しめればと思いました。
新しい親しみやすいスーパーマン。
続編に出てくるかどうかは微妙なラストだが、個性的でむしろ物語の根幹に深く関わっていたワンちゃんクリプト。
続編が見たくなる、まさに面白いシリーズ作品の始まりを、DCが発信したと思います。
近年、本作のような作品は、比較的ライバル?的な立ち位置にいるマーベル・スタジオの作品に多かった気がします(あくまで個人的見解です)。
DCにおけるヒーローの共演作品は、比較的シリアスで物語を重視した作品が多かった気もしています(あくまで個人的に)。
「スーパーマン」は、お手本とも言えるようなヒーローとしての品格と人物像で確実な歴史的足跡を積み上げてきたと思います。
本作はその物語の根底の、ある意味暗黙の了解であるようなクラーク・ケントの人物像を180度変えてしまったのかもしれません。
「人間らしさ、青年らしさ」を強調し、誠実ゆえの優しい笑顔では無く、好青年としての好印象を与え幼さを感じさせる笑顔。
誠実ゆえの静かで純真な怒り(いかり)ではなく、感情に従い正義を信じるゆえの感情的な「怒り(おこり)」の表現。
今どきの青年らしい、おちゃらけたりジョークを言ったり表現したり。
明らかに今までのスーパーマン(クラーク・ケント)とは違います。
本作は、「賭け」であり「挑戦」を具現化して世に送り出した作品ではないでしょうか。
ジェームズガン監督の映画製作に対する思いの転換期も重なり、センセーショナルのような作品になったのかもしれません。
そう考察した私は、今までの「スーパーマン」は変わらず楽しみ、そしてDCの新たな本作のようなヒーロー共演作品を今後も楽しめればと期待を持ちました。
正直、「スーパーマン」は元祖の象徴的ヒーロー作品なので、今後どうなるのか業界の反応が読めませんが、レボリューション(革命)的な作品が、より良いエボリューション(新しい変化)の可能性として支持されればいいなと思いました
※それに、アニメ作品としてのスーパーマンは、意外と「くだけた」人物像も表現していたような気がしますし。
最後に、個人的にワンちゃんクリプトが最高でした!
物語を通して出演し、導入のインパクトのある登場から、その後もワンちゃんの性格を大事にしっかりと物語に関わらせていたので、最高に楽しめました!
ワンちゃんと暮らしているワンちゃん好きなので(笑)
ぜひ、スーパーウーマンとワンちゃんクリプト再出演の次回作を期待したいです。
面白い作品でした。
