「このスーパーマンは負け犬から始まる」スーパーマン pekepekeさんの映画レビュー(感想・評価)
このスーパーマンは負け犬から始まる
このスーパーマンは負け犬から始まる
今までのスーパーマンは、
すべてスーパーマンに至るまでを描くところから始まるが、
負け犬から成り上がることで観客の共感を得る作りとなっていた。
今までのスーパーマンで見飽きている大人には良い変更だったと思う。
前半はスーパーマンをみじめにすることに全力を注いでいる。
まず敗北するスーパーマン、
彼女とまくいかず、犬もいう事を聞かない、、
周りの人間?も私に感情はないとスーパーマンのとことん孤独にする演出をしていた。
そんな中でも怒りは見せず
絶望に陥っても、暴力をふるったり叫んだりはせず、ただ落ち込む
そんな中でも、周りの反応は関係なく自身の正義を信じ人を助ける。
怒りを露わにするときは他者のためだけと、
紳士的なスーパーマンは健在だが、
今回のスーパーマンはどこか抜けていたり
冗談めいたことを言ったりしてくれる。
今までの真面目一鉄といった感じでは
どうしても暗くなる個人的にDCの嫌なところが、
絶望に至る過程の中でも、その変化で暗さが軽減されており
人間味を感じより、共感できる主人公となっている。
期待した通り、ジェームスガンである意味があるスーパーマンとなっていた。
この映画の犬は、恐らく賛否別れるだろうと思うが、
ジェームスガン的に必須だったのだろうと思われる。
危うい笑いなどにより、スーパーマンにはできないことをやって
観客のフラストレーションを発散させてくれている。
この犬がいることによって、従来のDC映画との差も出せている。
また、様々なメッセージ性を含んだ作品であった
今回の敵に一貫することは、
他者や新しいものを拒否し排除する人間はダメだという事を
様々な手段で表していた。
ただ、一つだけ思うことは、今回の敵とメッセージの接続が弱かったかと思う
こういったタイプの悪は、どのような状況でも自信を正当化し、
時々で都合の良い正義を振りかざし、他者を攻め利益を得ようとするのだろうと思う。
クライマックスシーンは、すごくよかった
スーパーマンは完璧に過去のしがらみから解き放たれ、
新たな自分を受け入れる。
これからのスーパーマンが楽しみになる作品だった。