「不完全有欠のスーパーマン」スーパーマン だるちゃさんの映画レビュー(感想・評価)
不完全有欠のスーパーマン
スーパーマンといえば、クリストファーリーブ版の様に品行方正な優等生イメージか、もしくはヘンリーカヴィル版の様に屈折して深刻な一匹狼イメージの両極端でしたが、デヴィッドコレンスウェット版は、大怪我もするし感情を露わにもする、人間味(異星人だけど)溢れる好青年イメージでした。
賛否両論はあろうかと思いますが、自らの出自に迷いを感じながらも、信念を失うことはなく、手探りでも少しづつ前に進んでいくキャラは好印象でした。
一般的なイメージとしては、DCはシリアス路線で、マーベルはコミカル路線というイメージだと思いますが、本作はガーディアンズオブギャラクシーのジェームズガン監督だけあって、キャラはDCなのにマーベル映画を観ている様な爽やかで軽快な作風でした。
また、単独ヒーロー物かと思いきや、DCファンならクスッとする様なゲストヒーローも多数登場するので、一粒で二度美味しい満足感でした。
予告編を見てふざけすぎではと心配していたスーパーワンワン(クリプト)も、原作コミックにも登場する歴とした正統派キャラですし、単なる客引パンダとしてではなく、ちゃんと存在感を発揮していたのは良かったと思います。
ある意味リアル路線に走りすぎた近年のヒーロー映画トレンドから、肩肘張らずに楽しめる娯楽作品へ原点回帰したという印象で、今後のDCU展開にも明るい兆しが見える気がしますので、くれぐれもMCUの様にポリコレに走って迷走しない様にしてもらえたらと思います。
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