「リチャード・ドナー作品をリスペクト!」スーパーマン シンおやぢさんの映画レビュー(感想・評価)
リチャード・ドナー作品をリスペクト!
クリストファー・リーヴ主演の「スーパーマンII 冒険篇」以来のスーパーマン映画を劇場で観たので四十数年ぶりの大画面のスーパーマンですね。
前振りは映像ではなく文章で、スーパーマンが負けたという言葉と共に本編が始まり、いきなり血まみれのスーパーマンが北極の氷の上に堕ちてきて犬に助けられる。全編その繰り返しで本作のスーパーマンは負けるシーンが多い。
何故北極に基地があるのかとかどうして地球に来たのかとか地球での生い立ち等々、過去作品をおさらいしておいた方が本作を楽しめると思うけれどジャスティス・ギャングという他のヒーロー集団が出てくるとは思わなかった。
そのヒーロー達は正義の味方だけどスーパーマンの仲間というわけではなく反目しあっているが、クライマックスでは、スーパーマンに感化されて彼らの中でタブーだった国際問題にも手を出すようになる。
まあ彼らは仲間内でも本当に信頼しあっているかは疑問ですがね。
ラスボスのレックスルーサーは自分が知ってたジーン・ハックマンが演じてたそれと違い、若くてスリムでハンサムで本当に憎々しかった。
スーパーマンは手の内を全部知られていて最後の最後まで彼に手を出せないので観ていてかなりストレスを感じた。
前にも述べたけど本作のスーパーマンは弱くて血反吐を吐き、クリプトナイトでしわしわになり、涎を吐き、無精ひげも映される。これはスーパーマンも異星人だけど我々と変わらない人類と同等の生物だということを表してるのか。
結局、クリプトン星の両親が本当に地球を征服しろと言ったのかどうかは明らかにならなかったが、自分の生きる道は自分で決めろという地球の両親の言葉が今後の彼の生きる道になるのでしょうね。
また、自分が知っていたヒロインのロイス・レインって我儘で自己主張が強く、オドオドして何も出来ない人だったけど、本作では本当にカッコ良かった。
最後に、音楽のメロディーラインにジョン・ウイリアムス作曲のものを使っていたこととエンディングは明らかにリチャード・ドナー作品のOPを意識してくれていたのはすごくうれしかった。
続編は作られるのかなぁ....