「HERO」スーパーマン ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
HERO
DC再始動の狼煙を上げるのはジェームズ・ガン。
リアルタイムでスーパーマンの映画を観るのは初めてなのでその辺も楽しみにしていました。
これぞヒーロー映画、予習なしでも全然いける、こんなヒーロー映画を待っていたんだという期待に応えてくれる作品でした。
人間ドラマあり、アクションあり、強いメッセージもありと盛りだくさんでした。
今作のスーパーマンは強くありながら、負け姿も結構映るという、寄り身近なヒーローになっていたのが印象的でした。
序盤から敗北で始まり、うだつの上がらない日々を過ごしている感じですし、スーパーマンがSNSで叩かれるというのも現代らしくて心苦しいもんです。
今作のヴィランは超知能派なスキンヘッドで、ブラックホール的なものを生み出すわ、その環境下に牢獄を作るわ、スーパーマン対策を完璧に行うわの大暴れっぷりは武力では対抗できないイカつさがあり、権力だけで戦うヴィランとは違うダーティーさがありました。
胸糞なスキンヘッドですが、立ち振る舞いや言動が一貫しているから不快ではないですし、ヒーローを封じ込めるためには手段を厭わない感じも良かったと思います。
スーパーマンの育ての親とのパートはとても胸熱で、父親との会話なんかは優しく包み込んでくれるガン監督の暖かさがあったなと思いました。
スーパーマン復活!となってからの勢いは凄まじいものがありました。
バンバン飛び交ってくれるし、危険な状況だろうと迷わず飛び込んでいく姿がカッコいいですし、時々小ボケも挟んでくれたりとでフフッとなるのもにくいヒーローで最高でした。
ウルトラマン達がやってきてからの2vs1の構図で絶望を味わったのに、宇宙空間からのフリーフォールとかいうド派手すぎる絵にスーパーマンの耐久力の噛み合わせの良さに震えました。
アクションシーンもド派手で楽しいです。
スローな演出は抑えられており、ハイスピードでカメラワークもぐわんぐわん回しながらのハイテンションでお送りしてくれますし、クリプトが参戦してからのドタバタ感もこれまた最高です。
ガン監督はよく観客をスクリーンに登場させてくれるので、今作でもスーパーマン!と呼びかける人々たちは観客を投影した感じで嬉しかったです。
あの場にいたらスーパーマンに助けを求めたくなりますし、それに応えるようにやってくるグリーン・ランタンがイケすぎていて興奮しました。
ホークガールも雄叫びを上げながら駆け回っていましたし、ミスター・テリフィックなんか縁の下の力持ちすぎて惚れました。
スタイリッシュなのにツッコミもできるテリフィックすげぇ。
あと相変わらず触手がお好きなのも一興。
エンドロール後にもフフッとさせてくれるのもとても良きですし、スーパーマンとテリフィックの良さが詰まっていて面白かったです。
単独でしっかりと完結させてくれて感謝しかないです。
スーパーマンも、スーパーマンを助けてくれた人々も皆ヒーロー、この爽やかさたまらないです。
これからのDCのユニバースも楽しみですし、最高の開幕を切ってくれたなと思いました。
鑑賞日 7/11
鑑賞時間 17:55〜20:20