サスカッチ・サンセットのレビュー・感想・評価
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勘違いしたまま観ていて、“未知との遭遇”に驚喜
自分のぼんやりっぷりを白状するようで恥ずかしくもあるが、同じ体験をする人もいるかもしれない。次の段落から本作のある設定に言及するが、それを事前に知らずに観るかどうかで鑑賞体験が変わるポイントでもある。未見の段階でこのネタバレありのレビューを開く人はほとんどいないとは思うものの、もしそうなら、できれば観たあとで再訪していただけるとありがたい。ちょっと変わったコメディが好きなら、予備知識を仕入れずに本編を鑑賞すると結果オーライになる可能性は大いにある。
私のぼんやりというのは、映画冒頭で登場する毛むくじゃらの4人(4頭)が、現代人の祖先のような存在で、太古の森の中で暮らしていると勘違いしてしまったのだ。ちょうど「2001年宇宙の旅」の序盤でホモサピエンスの祖先が道具を使い始めて進化したように、この映画も「はじめ人間」的な彼らが、食う、寝る、交尾の牧歌的な生活の中で、少しずつ文明や文化を獲得していく話かなと、勝手に思い込んで前半を眺めていた。
だが、ちょうど本編の真ん中あたりで、太い立ち木の幹に真っ赤な「X」の印、明らかにスプレーか何かで描かれたその印を彼らが目にするとき、あれ、自分が思い込んでいた前提が間違っていたかもという疑念が。次に彼らが森を分断する道路に遭遇して驚愕するシーンで、疑念は確信に変わる。そうか、彼らが暮らすのは太古の世界ではなくて、現代の人里離れた山奥にある森だったんだと。
思えば、タイトルに含まれる「サスカッチ」がビッグフットや獣人の別称でも知られるUMAの呼び名であることを認識していたら、あるいは最初から現代の話として観ていたかもしれない。だが思い違いをしたことで、怪我の功名というか、思い込んでいた世界がまるで違うものだったと悟ったときの驚きは、鮮やかにだまされたと気づいたときの快感にも似た喜びだった。過去作でたとえるなら、M・ナイト・シャマラン監督作「ヴィレッジ」やジェラルド・ブッシュ&クリストファー・レンツ監督作「アンテベラム」に仕込まれたサプライズに近い効果があったというか。
ここからは日本の配給や宣伝への苦言になってしまうが、映画の公式サイトや予告編、それに当サイトの作品ページの上部に表示されるキービジュアルでも、サスカッチがラジカセを持っている、つまり現代の話であることを明示しているけれど、これは本作の楽しみを少なからず損なっているのではないか。比較のため英語版の予告編をチェックしたら案の定、時代設定は巧妙に伏せられている。現代の設定とは知らずに、サスカッチに同化して大自然の中で生きている感覚を素朴に楽しんでいたほうが、現代人の文明に遭遇したときの驚きも一緒に味わえる気がするのだけれど。
もちろん配給や宣伝の方々も実績のあるプロの集まりだし、洋画興行が厳しい昨今、作品の鍵となる設定やあらすじのかなりの部分を前宣伝で開示しないと興味を持ってもらえない、といったデータや経験則のようなものがあるのだろうと推測する。ましてや本作は、ジェシー・アイゼンバーグやライリー・キーオといったスターが出演しているにも関わらず、特殊メイクで全編ずっと識別不可能なままだし、売り込みも相当苦労しているのではなかろうか。
あまり本筋に触れないままのレビューになってしまったが、ほのぼのとしたユーモア、穏やかな人間風刺、そして作り手の並々ならぬサスカッチ愛が詰まった本作、私は大好き。“変”の方向性は若干違うが、ダニエル・クワン&ダニエル・シャイナート(通称:ダニエルズ)の初長編監督作「スイス・アーミー・マン」に近い、「久々に変な映画を観たなあ」という感動があった。
もっとふざけた明るい映画かと思ったら、真面目で悲しくなる映画だった。
情報一切なしでの印象から、社会風刺が効いたブラックコメディかと思っていたら、「サスカッチ・サンセット」は、その名の通り最後のサスカッチの黄昏の物語。
深い森林で仲間を探しながら移動するサスカッチ一族4人の生活を、四季を通して描く。
春夏では食事や性交など滑稽な場面から、大自然の中の危険でシリアスな場面に移っていく。
秋冬では、人間がいた「形跡」と接触し始める。
これまでUMA(未確認生物)を描く場合は、人間からの視点ばかりだったのに対し、本作では、UMA側から描いているのがミソ。
こちら側から観ても、ごくまれに目撃するだけ出るのと同様に、向こうから観てもすぐに直接接触出来たりはしない。
予備知識シャットアウトで観ていたので、てっきり大昔の話と勝手に思っていたら、中盤で現代であることが判明。
(ここで、とあるシャマランの映画を思い出す。)
いつ見つかってしまうのではないかと、ハラハラして観ていた。
そして最後、彼らは呆然とする。
とても悲しいラストは想定外。
排せつや性交など、人から見ると露骨な表現はあっても、動物の生態だと思えば普通のこと。
もっとふざけた明るい映画かと思ったら、真面目で悲しくなる映画だった。
彼らはその後、広大で深遠な山奥に戻って、数少ない仲間に出会って幸せに暮らしてほしい。
真面目にふざけてる
雄大な自然の中で暮らす毛むくじゃらの生物・サスカッチ(ビッグフット)の冒険を、圧倒的映像美と幻想的な音楽によりドキュメンタリータッチで描いた異色作。(公式より)
なんとか、頭を捻って説明文を絞り出したな公式の人。
間違ってはない、間違ってはいないが!
とにかくこの、サスカッチ・サンセット。監督と、オス・サスカッチ役のジェシー・アイゼンバーグとメス・サスカッチ役のライリー・キーオはノリノリで楽しんで撮影していたに違いない。
ウホウホ言いながら「交尾をする」「マーキングでシッコとウンチをぶり撒く」「股間を掻いた指をすんすん嗅ぐ」描写が必要以上に執拗でお下品。
野生の自然な営みと見せかけて、よく考えたら誰もサスカッチの生態なんて知らないんだから、ここぞとばかりに悪ノリで演じてるでしょこれ。
こんな演技は「サスカッチ・サンセット」以外の現場で披露しようが無い。
サスカッチの中身が「ソーシャルネット・ネットワーク」のザッカーバーグと「怒りのデスロード」のワイブスだと考えると頭がクラクラしましたよ。
オス・サスカッチの亡くなり方も最低で最高!
メス・サスカッチから交尾を拒否され、怒って巣を破壊したら子供サスカッチ達からも「出てけ!ダメ親父」とばかりに逆襲され、ふてくされて森に出奔。
森でキノコを食べてラリって肉食獣に交尾を迫り、逆に食べられてしまうという、「どこが、自然の厳しさやねん!」と吹き出してしまいました。
映像自体は美しいのに内容のギャップ。これは監督が真面目にふざけている。決して半笑いで作った作品ではないのが伺えて好感は持てます。
「いったい、自分は何を観せらていたんだ…」と呆然とする観賞後感。異色作としか言いようがない。
予備知識を0(ゼロ)で観ると…
映画館に置いてあるチラシに映っている2体の原始人(?)の姿と「A24」作品という情報だけで観に行きました。
結果として、そのおかげで楽しめたかなと。正しい見方、楽しみ方ではなかったかもしれませんが…。完全なる勘違いのまま鑑賞していましたからね。
鬱蒼とした奥深い原生林の森の中で4体の猿もどきの生き物(オスかメスか分からん)が画面に出てきたところから、あ、これは最初の人類が現れた頃の先史時代の物語なのかな、と思ったのが勘違いの始まり。
その後、人目(?)を憚らず雄雌が交わりだしたり、森に生えている植物とかを恐る恐る食べてみたり、毒にあたって悶絶したり、と正に野生の姿が生き生きと映し出されて、ああ、人類てこんなふうに色々な経験を経ながら進化していったんだな、と能天気に考えていました。
しかしながら、なぜ今さらこんな物語が映画に?と多少の疑問は頭に浮かびつつ、ちょっと退屈しかけたところに、急に舗装した道路が現れ、え?これは一体どういうこと?とちょっとしたサスペンス感が出てきて(あくまでも勘違いの元で、です)、無人のテントが出てきた時点では、これはもう、何らかの謎の現象が起きて人類がこの世から消えたに違いない!、一体何が原因なのか?何が起きたのか?と、かなりスリルを感じながら観ていました。けっこうワクワク、ドキドキ感がありましたが、この時がこの映画の鑑賞体験の中でいちばん楽しくて幸せだったかも…。
しかし、ラストのほうで「ビッグフット」の看板と文字が出てきたあたりでようやく自分のアホな勘違いさ加減に気づきました。
それでも、全くひとけがなく、限界集落の打ち捨てられたような建物が虚ろに映し出されていたので、この時点でも、まだ自分の中ではサスペンスフルな、なんだかよく分からない「謎」が明かされるのを期待せずにはいられませんでした。
しかし、その希望もむなしく、画面ははかなく無情にフェードアウト。
結局鑑賞後にネットでこの映画の情報を読んで事の次第(作品の骨子)が分かり、なんや、そういうことなんかい!、と脱力してしまいました。
あんな思わせぶりに、ついさっきまで人がいたような無人のテントやビッグフット記念館みたいなシーンを挟み込むなよ!とツッコミを入れたくなりました。
勘違いしていた自分が恥ずかしくはなりましたが、その勘違いを元にあれこれ想像を働かせながらそれなりに楽しめたので、まあ、良かったかな、と負け惜しみを言ってみる…
というわけで(?)悔しまぎれの星5つ!
No.2
予告を観た時になんか変な作品だな〜と思って、もうなんかそういう変な映画を観ちゃう癖なんでしょうか、気づいたらスクリーンに飛び込んでいました。
ほんっっっっとに変な映画でした。
本能に訴えかけると宣伝はしていましたが、本当に字幕なしセリフなしで突き進み、全編渡ってウホウホ言い続けてはウンチぶりぶりする90分だなんて想像できませんでした。
サスカッチことビッグフットの1年を見つめるドキュメンタリーのような作品で、彼らはありのままの生活をしているのもあって、展開だのなんだのはほとんどなく、シンプルな生活を見せられます。
ヤりたい時にヤって、うんちしたい時に思いっきりうんちして、美味しそうだったら貪り食って、動きたい時に動き回ってととにかくフリーダム。
穴を見たら大興奮して自分のオチンポを突っ込みにいくもんですからなりふり構わずじゃねーか!とツッコまずにはいられませんでした。
そんな中で間抜けながらも死というものが隣り合わせになっていたりと、避けられない現実をガツンと持ってくるのは彼らに感情移入を強めるには十分なくらい良い描写でした。
でもまぁ前後の大暴れでそんな気もどこかに行ってしまうんですがね笑
一般道に出て突然興奮したのか、小便も大便も撒き散らしてうわぁ…と思っていたところで母乳発射し出したので思いっきり笑ってしまいました。
荒唐無稽もいくところまで突き抜けると笑えてきちゃうのでズルイです笑
誰かがキャンプをしている形跡が突然出てきて、現代社会であり、彼らはサスカッチの生き残りという事もここいらで判明して、中々に厳しい境遇で生きているんだなと思わされました。
ラストシーンも皮肉なのかシャレなのか中々にジャブを打ってくるものだったのも面白かったです。
生存本能そのものって言われるとその通りすぎてぐうの音も出ないんですが、ありのままの姿を堪能できたという点ではドキュメンタリー以上に濃密な作品だったなと思いました。
本国ではこれはビッグフットではない!と怒られているようですが、ぶっ飛んだコメディを観たい時にはピッタリだなと思いました。ピッタリ?(困惑)
鑑賞日 5/28
鑑賞時間 18:45〜20:15
ゾッ、クゾクするやろ。
おいお前ら良いカメラで絶景コント撮りたかっただけだろ!!…なんかそのバイタリティ羨ましいな。
子カッチに手遊び(架空の存在との会話)させたのはキューブリック監督のシャイニングのオマージュだろうか。
2001年〜では、モノリスに触れ夜明けが訪れた様に、ラジカセに触れてその種に夕暮れが訪れる。母カッチのワンオペ育児のスキルは見事なものだが、残念ながら絶滅だろう。
もしもこれが、カッチの生態をガチ考察したCG映画だったとしたら、そこに「終わっていく侘しさ」はあっただろうか。
人間が体当たりでふざける、という精神がこの作品の魅力なのだ。
まあ、カメホは滑ってたけど。
メスのサスカッチの中の人のプロ根性に脱帽
2025.5.27 言語なし MOVIX京都
2024年のアメリカ映画(88分、G)
北アメリカを舞台に4匹のサスカッチの1年間を追いかけたドキュメンタリー風ムービー
監督はデビッド・ゼルナー&ネイサン・ゼルナー
脚本はデビッド・ゼルナー
原題の『Sasquatch Sunset』は「サスカッチの黄昏」という意味で、サスカッチは「北米に生息したとされている神話上の生き物」のこと
物語の舞台は、北アメリカのとある原生林が生い茂る森の中、そこには4匹のサスカッチが生息していた
群れのリーダーである老いたサスカッチ(ネイサン・ゼルナー)は好奇心旺盛で、群れのために新しい木の実などの毒見をしていた
オスのサスカッチ(ジェシー・アイゼンバーグ)とメスのサスカッチ(ライリー・キーオ)は夫婦のようで、子どものサスカッチ(クリストフ・ゼイジャック=デネク)は2匹の子どものようだった
彼らはその辺にあるシダを食べたり、木の実を食べたりして過ごし、時には川に行って水を飲んだり、魚や貝を獲って食べていた
物語は4幕構成で、「SPRING」「SUMMER」「FALL」「WINTER」という四季を順に追っていく
「SPRING」では、盛りのシーズンのため、オスとメスのサスカッチは交尾をするのだが、その後、メスの妊娠が発覚して邪険に扱われる様子が描かれていく
「SUMMER」になると、メスのお腹は大きくなり、老いたサスカッチは、危ない木の実に手を出したりしてしまう
さらに幻覚作用のある木の実を食べてハイになり、メスのサスカッチに求愛をして拒否られたりもしていた
その後はちょっとネタバレになるので控えるが、木の実を食べてどこかに消えた老いたサスカッチは、肉食獣の巣穴にちょっかいを出して「あれま」という展開になっていく
秋を迎えるまでにベイビー・サスカッチは生まれるのだが、子どもを育てているうちに一家を悲劇が襲ってしまう
それからも懸命に生きるサスカッチたちは冬を越し、そして春になって「あるもの」を見つけてしまうのである
映画は、最後のオチが秀逸で、そこには「Willow Creek-China Flat Musem:BIGFOOT Collection」と書かれていた
いわゆる「ビッグフット(=サスカッチのこと)の自然博物館」というもので、彼らはその中で保護されていた野生動物だった、というオチになっている
Willow Creekはおそらく人名か地名で、Chinaは意味深な設定に思える
もしかしたら、中国資本がその原生林に入って、そこに幻の野生動物を見つけたという設定に思える
そこからは、その博物館を作ろうとしていた途中で頓挫したのか、営業していたが何らかの理由で閉鎖されたのかのどちらかだと思う
おそらくは、キャンプをしていた人たちの残骸が真新しいがラジカセは古いという感じになっていて、あのラジカセから流れた曲はErasureの「LOVE TO HATE YOU」だった
この楽曲は1991年にリリースされた楽曲なので、リアルタイムだとしたら、その頃に作られたテーマパークのようなものだったのかも知れません
いずれにせよ、ネイチャー系を眺める人向けの作品で、寝ようと思えば寝られる作品だと思う
物語性は皆無だが、起こるべくして起こるイベントはきちんと起こるので、飽きずに観ることはできると思う
ざっくりと自然の摂理がサクッと描かれるのだが、木の実ハイと丸太の下敷きは情けないと思ってしまう
ベイビーの顛末はホッとしたけど、それぐらい自然は過酷だとも言える
個人的には飽きずに観られたが、率直な感想は「演者さん大変だなあ」だったので、ちょっと俯瞰してしまい没入はできなかったというのが本音である
細かった
と言うか、きたねー、何もかもが。
これ、おそらく意識してやってますが、演じる役者さんも大変だったろうな、と思いますわ。
一発メッセージものです。人類に対する警鐘。エンドロールのバックに流れる歌の歌詞が、そのものずばりと思われ。物語りは在ってない様なもの。2組の「つがい」のビッグフットが、仲間を探しながら移動するだけですが、象徴的な事件により男たちが命を失います。
1人目は、発酵した果実により泥酔。キノコでトリップした後、クーガーに食い殺されます。
堕落して命を落とす = 享楽に走り破滅の道を歩む人類 ってところでしょうか。
2人目は伐採された流木の上で遊んでいて事故死。
無知が招いた死 = 人類も無知による環境破壊で破滅に向かっていることを示唆
子供が生まれますが、冬の朝、息をしていないことを母親が発見。身体を上下に揺さぶると息を吹き返します。自然の生命力は、一見儚げに見えても、実はたくましいものなのだと。そんな事を言いたいのかと。
腐った倒木に住み着いた虫を食べるビッグフット。人が伐採した木には、洞が無く腐ってもおらず、虫などいません。人里に近づけば、ビッグフットは生きられない事を象徴するシーン。
Bigfootの博物館の前に呆然とたたずむラストショット。
自分らでビッグフットを追いこんどいて、博物館じゃないだろ、と。自然保護活動等の的外れな施策に対する皮肉ですか?
最後に生き残るのは、自らを自然から隔ててしまった人類では無い。
自然の中に生きる者こそが、最後には生き残る。
と言うのが、この映画のメッセージ。
ジェシー・アイゼンバーグは16歳の時にTVシリーズで俳優デビュー。最近は製作側にもクレジットされているので、行く行くは、そっち側に進むのが彼のキャリアプランと思われ。子役出身のポール・ダノもすでに監督作を発表してますが、彼等には頑張って欲しいです。なお、最初は、どいつがアイゼンバーグか分からなかったんですが。歩く後ろ姿で分っちゃったと言うw
にしても。やっぱり目についたのは。
ガタイの割りに、あれなアレ。
と、雄大な北米大陸の自然です。
良くも悪くもなく。
不思議なくらいにフラットな気持ちで見れる映画でしたが、一般の方にはお勧めしません、ハイw
【”今作は、北米山脈に生息する絶滅危惧種サスカッチの姿を捉えた貴重なドキュメンタリー映画である。・・訳ないじゃん!”今作をコメディと取るか、野生動物絶滅を危惧した映画と取るかは観る側次第である。】
ー ご存じの通り”サスカッチ”とは、北米の未確認動物の事である。作品の再後半に映されるように”ビッグフット”と捕らえても良いと思う。-
■物語は、森で暮らす4匹のサスカッチの移り変わる四季の中で生きる様を描いていく。4匹は観た感じ、リーダーの雄、雌、若い雄と子供の様である。
■春。イキナリリーダーの雄と雌のハゲシイ交尾のシーンから始まる。その姿を若い雄と子供は遠くから見ているのである。発情の時期だからかな。
そして、彼らは頻繁に仲間を探しているのであろうか、棒で大木を叩くのである。
又、彼らは人間が作った道路に出て、異様に興奮するのである。怒りであろうか?道のあちこちに放尿するのである。
このシーンは、可なり下品な感もあり、今作がサンダンス映画祭でプレミア上映された時に、賛否両論を巻き起こした事が分かる気がするのである。
更に、人間が居たらしいテントを見つけ、彼らはそのテントの備品を興味深く見ているが、そのうちにテントを壊して行くのである。
だが、リーダーの雄は、同じ野生動物のチーター(かな?)に襲われて、食われてしまうのである。
■夏。若い雄は、川で涼んでいるのだろうか。だが、×の印がある大木に水の中で身体を抑えられ、水死してしまうのである。
サスカッチの残りは、二匹となってしまうのである。
■秋。雌はリーダーの雄の子供と思われる赤ちゃんを産むのである。ちょっと嬉しい。
■冬。雪が降る中、赤ちゃんは雌に抱かれて寝ているが、息をしていない。必死に赤ちゃんを叩く雌の姿。漸く赤ちゃんは息を吹き返すのである。ヤレヤレ。
<そして、ラスト。三匹は山中で人間が作った”ビッグフットの博物館”や、それに繋がる電線など人工物と出会い、奇声を上げるのである。
何かに抗議するかの如く。
今作は、北米山脈に生息する絶滅危惧種サスカッチの姿を捉えた貴重なドキュメンタリー映画のように見せた作品である。
そして、今作をコメディと取るか、野生動物絶滅を危惧した環境破壊への警告映画と取るかは観る側次第なのである。>
いやいやいやいやいや
いいところを探してほめてる方もいますが、つまんないもんはつまんないですよ。
特に大したことも起きない架空のかわいくない生き物のドキュメンタリー。
綺麗なシーンもなく汚いシーン盛りだくさん。
現代だったのか!!
いやいやいやいや、そうなります??
あらすじ見ない派ですがメインビジュアルがラジカセ持ってるじゃないですか。
しかも現代だったらなに?ってレベルでなんも起きないし、現代人も出てこないじゃないですか。
ダーウィンが来た!の方がいいですよね。
学びになりますし。かわいいし。
全然好きじゃなかったですけどダーウィンが来た!のいいところめっちゃ思いつくようになりました。
ダーウィンの次の劇場版は観に行きます!!!
映画フリークならもっと
正直最初見始めは全個体が毛むくじゃらなので誰が誰だか判別が付かなかったですが見ていると段々と違いが分かってきて物語に入り込めます。なので2回見るとさらに物語の意味合いが分かってくるのかなと。これはあくまで想像ですが子供のサスカッチが手で作った口の話を聞いて行動する特殊能力は「シャイニング」のパロディ、ラストシーンは人類が自由の女神を発見した「猿の惑星」のパロディというふうにセリフはありませんが映画フリークならもっと何かの映画の引用をそこに見ることが出来るのかもと思いました(とりあえず他の方のレビューや評論家の方の解説を待ちます)あと途中気になったのはこの4匹の関係性です。たまたま血縁関係のない4頭だけが生き残って集団(家族?)を形成して仲間を探しながら行動してるのかはたまた血縁関係なのか?今後どうやって子孫を残していくのかが、気になって「ああ、それが気になるから自分は人間なんだなと再確認しましたwあともう一つ思ったのはダウンタウンの松本人志さんが初映画監督をした時に期待してたのって多分これなのかもなと。
同じくモキュメンタリーの体裁という所が「大日本人」と共通していますが松本さんほどの発想力と知名度のある人ならば「サスカッチサンセット」以前に
これくらい観客に迎合しないでいてそれでいて使う言葉が違う世界中の誰が見ても理解出来る作品が作れた気がします。他の方も書いてますが最初前半「これは人類の創世記くらいの話かな?」と思って見ていると切り倒す印(❌印)【恐らくこの木で大きなビックフット像や土産物のサスカッチ(ビックフット)の人形(ビックフット伝説のある町で売られているやつ)を作るのかと最後のシーンで分かるのですがその木が原因でオスのサスカッチ亡くなるシーンは皮肉が効いています】を付けた木や舗装された道、チェンソーで切った綺麗な切り口で人の存在が示されて「え?現代の話?」となって驚きます。たぶんサスカッチ達がおしっことうんこを漏らすのがその驚きを表しているのだと思いますw(もしくはマーキング行為?)あとボスサスカッチ(最初交尾してて1番初めに亡くなる)はスカンクの屁など臭いものが好きでオスサスカッチ(二番目に死ぬ)は花など良い匂いが好きとかいう差が面白かったですね。多分ですがメスサスカッチが妊娠した時にアソコを擦った臭いをそれぞれに嗅がせるシーンで臭いものが好きなボスは無反応ですが良い匂いが好きなオスサスカッチがうっとりした顔をするシーンは笑えました。あと印象に残るのシーンはボスサスカッチが毒味役をかってでてからの展開は昔見てた志村けんさんのコントを連想させて多分志村さんがご存命ならばこの作品を見て「俺がやりたかった!」と悔しがったんでは?と思います。総合的に笑えて泣けました!
サスカッチたちと旅をした気分になる
サスカッチたちの春夏秋冬の営みを、ただ淡々と描くだけという発想と着眼点が面白い。
当然、台詞はないのだが、彼らが、一箇所に定住せず、常に移動し続けていたり、(魚は食べるが)基本的に草食性であったり、一夫一婦制であったりということはよく分かるし、これから何が起こるのだろうという興味で、知らず知らずに画面に引き込まれる。
CGではないサスカッチには、独特の味があって好感が持てるものの、4匹のサスカッチの顔の識別が難しく、誰が何をしているのかが分からない場面があったので、ここのところは、もう少し、メーキャップに工夫を凝らしてもらいたかったと思う。
春に、一匹のオスがピューマに殺され、夏に、もう一匹のオスが水辺の事故で命を落とす一方で、秋には、新たな命が誕生するといった具合に、「生命の循環」を描いているところには深みを感じるし、数を数えようとしたり、自分の手と会話しようとする仕草や、特定のリズムで木を叩いて仲間を探したり、死んだ仲間を埋葬したり(これが人間に見つからない理由か?)といった習性から、ある程度の「知性」が感じられるところも興味深い。
道路や、木に残されたバツ印や、キャンプの道具等によって、人間の存在感が徐々に大きくなっていく後半の展開からは、UMAが発見されてしまうことに対する危機感だけでなく、文明と遭遇した彼らの、少しお下品なリアクションも楽しめる。
特に、メスが、音楽の流れるラジカセを抱きしめて涙ぐむシーンでは、猿がウォークマンを聴くCMが思い出されて、てっきりしんみりするのかと予想していたら、まさかのヒステリックな破壊行動に、「えっ、そっち?」と驚いてしまった。
彼らが、ビッグフットの博物館に辿り着くというラストにも、皮肉の効いた驚きがあって、独特の後味と余韻を感じることができる。
ただ、それまで、新たな仲間との出逢いを果たせないばかりか、次々に仲間を失ってきたサスカッチたちの孤独な姿を見せつけられてきただけに、もっと、「滅び行く者たちへの哀惜の念」や、新しい命による「微かな希望」のようなものが感じられるラストにできなかったものかと、少し物足りなく思ってしまった。
台詞のない映画
こないだMOVIEWALKERさんの試写会に招待頂きました🎬
サスカッチ(ビッグフット)4匹を、サスカッチ目線で描くという斬新な内容😳
彼らは言語を喋りませんが、本編を見ればそれぞれの個体がどういう心情を抱いているのか、わかる作りになってました🤔
4匹の性格もそれぞれ違い、
オス・サスカッチを演じたジェシー・アイゼンバーグは、基本仲間思いですが好奇心もあり🙂
メス・サスカッチを演じたライリー・キーオは母性がある役柄ですが、気乗りしない時はボスっぽいサスカッチにもちゃんと意思表示してました🙂
上映後のトークショーでは、
中沢健氏(作家・UMA研究家)と
ISO氏(映画ライター)
が登壇。
中沢氏のトークからは、サスカッチに対する熱い思いが伝わってきました😁
ISO氏は絶妙な合いの手を入れて頂いて、サスカッチに詳しくない私でも楽しくトークを聞けましたね😀
上記のお二人も言ってましたが、キャスト陣の
「目で演技する」
さまは、クオリティが高く、一見の価値ありです👍
一般公開は、5月23日からですね🎬
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映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。