劇場公開日 2025年6月13日

「どこにも逃げられない。閉ざされた海の上で「何を守るか。」命の前に立ち続けた物語。」フロントライン シネマ紳士さんの映画レビュー(感想・評価)

2.0どこにも逃げられない。閉ざされた海の上で「何を守るか。」命の前に立ち続けた物語。

2025年8月1日
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鑑賞方法:映画館

単純

「未知の感染症」「密閉された客船」「医療崩壊」これだけ強い素材が揃っていれば、ドラマとしての期待値は当然高くなる。

しかし、蓋を開けてみれば、実話のわりに、映画としての緊張感や感情の厚みに物足りなさが残る。
医療措置の現場描写や船内の緊迫感は一定のリアリティがあるものの、勢いが続かなかった。

演技面では、小栗旬をはじめ、松坂桃李、池松壮亮らが役をしっかりと務めているのは確か。
ただ、どの人物にも「個」としての掘り下げが少なく、感情が揺さぶられる場面はあまりなかった。

とはいえ、現場に残された医療従事者たちの責任感と孤独、正解のない状況下で戦う苦しみを映し出したことには意味があったと思う。

• 世界へ入り込む度:★★☆☆☆
• 感情ゆさぶられ度:★★☆☆☆
• エネルギー消費度:★★☆☆☆
• 配信でも観ます度:★☆☆☆☆
• 人にすすめたい度:★★☆☆☆

【制作エピソード】
小栗旬は、自分が結城を演じるなら、仙道役は窪塚洋介しか考えられないと思い、自ら脚本を送って出演を打診している。「違うと思ったら断って構わない」と伝えた上で依頼したところ、すぐに「これは自分にとってもやるべき作品だと思う」と返事をもらっており、その後、正式にオファーしてもらう形となっている。

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