「パイオニアの気持ち」フロントライン 竜さんの映画レビュー(感想・評価)
パイオニアの気持ち
新型コロナの初期段階の話
得体の知れないウィルスの発生に誰もが恐れた5年前の実話。
映画は日本人らしい対応が描かれている。差別意識や村社会。
自分の身に降りかからないように、現場で戦ってる人間を遠ざけたり、政府は水際対策やルールを敷いたりして、感染した人間を悪者のように扱う。
そこに、マスコミが絡んできて面白おかしく記事を書いたり、またある医者は自分を邪険に扱われた腹いせに無責任にもYouTubeで好き勝手なことをいう。
結局、色々なノイズがあることで、善人の足の引っ張り合いが発生し、対応が遅れたことが結果的にたくさんの命を奪ってしまったと思う。
政府が権力を振り払ってでも、船から近い隔離できる病院を確保し、入居していた普通の患者を別の病院に移送して、専念できる医療チームを投入していたら。
政府も責任を取りたくないからなすりつけ合いになる。
歴史を振り返っても同じような初めての病などが発生した時は、差別されたり隔離されたりしてきたんだろうなー。
今回の映画では、小栗旬、窪塚洋介、松坂桃李、森七菜の演技が光っていた。
特に小栗旬の「迷った時は人道的に正しいことを選ぶ」の言葉には震えた。
自分の命だけではなく、周りの人たちも犠牲にしてでも患者の命を救った勇気には本当に脱帽だ。誰しも逃げたくなる。しかし、誰かがパイオニアにならなければ、この問題は解決はしなかっただろう。それなのに、邪魔する人間の本当に多いこと。人命が掛かる時こそ全員が協力して同じ方向を見ていたら、もっともっとたくさんの命が救えたし、解決も早かっただろう。
日本人は本当に責任を取らない民族だと思う。だからトランプにしても、ペリーにしても不利な関税や条約を突きつけられても交渉する政治家はヘラヘラして笑ってキツイものを受け入れてしまうんだろう。誰もがリーダーシップになって腹をくくる覚悟をもっていたら、日本はもっと外国人に信用して貰えてるんだろうが、、、。
しかし、コロナはマイナスなものではなく、このウィルスがあったからこそ、オンラインの技術や非接触の技術など一気に普及したのは確かだ。医療も科学技術の進歩も一気に進んだし。
この映画は、何度も泣けるいい映画でした。
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